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思いがけない再開 帰還の旅2


 

 宿場町・ルインナラカはこの周辺地域での補給場所として有名で、東西と南から伸びる行商路の交差点として栄える町。  


 町規模にしては大きな冒険者ギルドや販売店の数々。 ハウルベル魔騎士団の遠征駐屯所、非公式の盗賊ギルドなども在り人が絶えない。  


 治安の悪い道・風俗道もあるが、全体としての治安は決して悪くないのも特徴。   


 


 自由時間二日目。



 トスバルさん達は既に商談に向かった様で、俺はのんびりと遅い朝食を摂っていた。  


 いつも通りデラックス特盛りですが、何か?  



 



 食事の後は、まず冒険者ギルドで情報収集。  


 受付に、周辺に現れる盗賊の情報を聞いたが生憎と討伐依頼は出て無いそうだ。  


 サロンでも同様に噂程度のものしか聞く事が出来なかった。  



 同郷という事もあり、騎士団の方にも顔を出してみたが調査中なので一般人には、まだ教える事が出来無いから十分な警戒をし、もし遭遇しても無闇に交戦しない様にと釘を刺されてしまった。  


 もちろん、依頼主を危険に晒せないので逃げの一手だけど、襲われればその限りでは無い。    


 満足な情報を得られないまま、いたずらに時間だけが過ぎて行き、焦りを覚えた始めた頃にたまたま通り過ぎた食堂。  



 そのウェイトレスに見知った姿の女性が居た様な気がして急いで引き返す。   



 背中あたりの長さのソバージュをポニーテールにしている背の高い女性、毛先は不揃い。  


 あれから半月程経っているので見た目は少し変わってるけど、あの顔・その長身は間違いない!


「ウァラだろう? ……、ウァラじゃないのか? 俺だエバンだよ!!」  


「無事で良かった!」


 



 思わずつかみ掛かり、迫ってしまう。


「きゃあぁ!!」  


 



 再開出来た喜びと興奮で詰め寄ってしまったが、何だか怯えている様子でこちらも驚き、彼女の肩を掴む力が緩む。  


 そこを逃さず女将さんと思われるふくよかな女性に投げ飛ばされる。


「家の娘っ子に襲い掛かるたぁー良い度胸さね! その首、そっくり切り離してやろうか!?」  


 厨房から長包丁を持ち出し俺の首に据える。


「まっ、ま・ま・ま……、待ってください!! 怪しい者じゃないんです!」



 本気の殺気を放ってくる女将さんに、必死に弁解をして誤解を解くのに数時間を要し何とか話だけは聞いて貰える姿勢に落ち着く。



 後から気付いたけど多分、あれくらいの武器ではもう死なないんだろうなーと変な確信と共に思うと、少し自分の存在がおぞましくもある。


 まぁ、痛いのは痛いから嫌だけど。


 どうにもなら無い事は置いといて。




 彼女は間違いなくはぐれたウァラ本人だと思うけど、本人は記憶喪失らしく、名前も女将さんの亡き娘(マリアさんと言うらしい)の名を頂き名乗っているんだとか。


 ただ何故か性格も変わっていて人見知りなのは相変わらずだけど、明るく流暢に話しかけてきたのが意外だった。


 忘れてしまった記憶の中に以前の性格を作る記憶や、過去に封じられた何らかの事件があったんだろうがこちらからは聞けない類いの記憶だろう……触れないに限る。


 口調自体も随分と女性らしいし、後ろからみたポニーテールが鈴蘭の様に広がって花の様に見え可愛らしい。


 少しドキドキしながら誤解が解けた所で、店の手伝いを中断してもらって今までの経緯とはぐれた理由。 危険人物の特徴と彼女に妹が居てサーナイアと言う名前である事を教えていく。


 しかし、全く思い出せないらしく反応も薄い。


 もしかしたら何かの封印か呪いにかかってるのかも?


 また、以前の性格や冒険者であった事。 スキル・得意武器に影神の神官だった事を聞かせても、


「私そんな男みたいな人だったんですか!?」と、微妙な表情。


 


 身のこなしから多分、所持スキル・神官としての自動発動パッシブスキルも失っている様なのも気になる。


 じゃなきゃ、戦士として劣る俺が襲い掛かってもまず捕らえられない筈。


 現状では謎ばかり重なっていくので、どうしたものかと思っているとマリア本人から(思い出すまでは使わせてもらう様なので俺もそう呼ぶ事にした。)お邪魔で無ければ同行して、何か思い出せそうなハウルベルと言う国に行きたいと言う。


 記憶以外の要因の場合でも魔動の進んだ国で調べるのも良いと思う。


 いよいよとなったら、宝珠を併用した大掛かりな錬金設備を創り使っても良い。


 


 現在、護衛している商隊の顔合わせがあるので同行するなら明日の朝、俺の泊まっている宿<野うさぎ亭>に来て貰いたい事を告げ。


「報酬交渉なんかはするけど、今は戦う術はあるの?」


 聞いてみると『亜空間バック』の認証が上手くいかなくて使えない、ギルドカードも手元に無いから難しいんじゃ無いかしら?と言う。


「けど、弓なら少し使えます。」


 とか……。 思い出すまでは俺が養った方が良いと思ったのでそうしてもらう。


 これは決定事項ね?と言うと、ほっとした様な気配がした。


 荷造りやらお別れとかあるだろうと今日は帰り、疲れたのでドカ喰いしてしまった。



 流石に今回は食い過ぎたかも。


 ちょっと節約しないとな?

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