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第1話 高校生活のはじまり

 幼い頃はあれほど好きだった電車での通学がこれほど苦痛になるとは思わなかった。


 テレビの中で満員電車で通勤するのが辛いと話す大人達の姿を知っていたが、これほどのものだとは思わなかったのである。


 あれほど好きだった電車で通学できるのだから、学校生活は楽しいものになると夢見た自分の愚かさを呪うしかない。


 帰りの電車を待つ駅のホームでくたびれた大人達の姿に自分も一足先に彼らの仲間に入ってしまったかのような思いも抱いてしまうのである。そうしてまで電車通学をしているのは中学の同級生が誰もいない高校に行きたかったからだ。


 自転車で通えるような高校には誰かしら中学の同級生がいるため避けたかった。そうして片道電車で一時間揺られて学校へと向かう生活を送ることになったのだ。


 電車の中では色々な人を見かける。


 人間観察とでも言うのだろうか、そういうことを最初の頃は暇つぶしにしていた。


 だがそれも、数ヶ月も経つと同じ人が同じリズムで行動しているのだということがわかり退屈になってしまった。


 それもそうだ。


 彼らも自らと同じように毎日決まった場所に通っているから当然のことだ。


 そうして電車での時間を読書に費やすことになったのである。


(続く)


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