【ヴァルフェリアオンライン】糞鳥
私は宿の部屋で真面目に勉強をする。
『創造言語』と『後輪』について書かれていたのは、ノーブルの種族そのものに関する文献であった。
やはり、こうして文章にまとめられた内容を読んでいくと色々腑に落ちるというか。
自分の見落としを発見するので非常に助かる。
『創造言語』では私が未発見のコードがあったので、それを記憶したり。
『後輪』の使い方も様々あるので参考にしたり。
『後輪』は二つ以上、作り出すことができる。
片方の『後輪』を自在に操作し、遠くの景色を覗き見る事も可能だったり、そのままモンスターや素材を回収する事もできる!
これ、ほぼ安楽椅子状態や。
中でも『後輪』に書物や魔導書をしまって置き、そこからデータを出力するという。
アプリ機能めいた方法もある。
『後輪』は結構自由自在に工夫できるようだ。
あとついでの情報で。
ノーブルの方々は『鳥』を必ずテイムし、『後輪』で飼育している。
羽ペン確保の為に。
私も鳥をテイムしておきたいと考えていたし、運がいいことに今度の日曜日に関連イベントが開催されるのだ。
では、何の鳥をテイムするか?
それを考える為に、図鑑を借りて来た訳である。
名前順もあって真っ先に飛び込んできたのは『オルクル』というパフィン(ニシツノメドリ)に似た可愛らしい鳥だ。
しかし、体長が1M前後あるという。結構なデカさ! 抱き枕サイズで抱き心地は良さそうな丸っこい体格をしているぞ。
どこにでもいる普通の鳥……本当にどこにでもいるので、悪天候や異常耐性に強い。
噂によると魔族の住む魔界にすら生息しているとか……テイム候補の一つに入れよう!
あ、そうだ。
以前から気になっていた『清光鳥』は? おお! とんでもない白さの鳥だ、美しい毛並みが特徴で、体格は毛でもっこりとしているが図体は意外とほっそり。
どんな生態なんだ? 何々……
『清光鳥は体内の純度の高い光の魔素をエネルギーとし、長距離を移動する渡り鳥です。体内の光の純度を保つ為、毎日大量の羽を落とし、他鳥類の数倍、排出行為を行います。清光鳥の糞は光の魔素が多く含まれる為、肥料として農家には重宝されております……』
う……う○こ鳥……(戦慄)
正真正銘の糞鳥ってこと!?
農業ギルドが無茶苦茶売りまくってた理由がコレかぁ。いや、う、うーん……えー、どうしよう。
ちょっと糞しまくるのは……あっ、でもマーケットで売るのは?
まぁ、アリっちゃアリ。図鑑の説明通りなら、結構売れそう……しかしなぁ。う○こ鳥……
保留で!
てか、私の基本魔力は土と水だから、そのどっちかの属性を持つ鳥を探そう!
『ナナイロヨダカ』! こいつは面白い鳥だ。
基本的に地面の上で保護色となり、獲物を狙ったり、モンスターから身を隠している。
地面と同化する為の茶色から、草原では緑色に、花畑では周囲の花々に合わせて、砂浜では砂のような色彩になるし、雪原にいると白くなるらしい。本当に七変化する鳥なのだ。
私の基本魔力の土属性の鳥だから、候補の一つに入れる。
『ミナモカラス』。水属性の鳥だ。
体格はカラスに似ているが、水場に生息しており、知能の高さを生かして、精密な魔力コントロールで水に溶け込み、獲物の魚を狙うという。
こいつはこれまで紹介した鳥の中では戦闘力に長けている!
戦闘時、補助ではなく積極的に戦ってくれる方なのだ。
中々魅力的だ。水系統の動物の中では、比較的扱いやすく、即戦力になれる。無論、候補の一つに入れた。
などなど……
他にも候補は無数にいて、どうしようと悩んでしまう。
そこで更に候補を絞る為に行うのは、描き心地チェックである!
武器の羽ペンは、それぞれ描き心地が異なる。
ノーブルの方々もテイムに選ぶ鳥は、羽ペンの描き心地で決めるとあった。
私もそうしよう!
こういう時のワールドマーケットだ!
候補に入れた鳥たちの羽ペンをかき集めて、いざ試し描き!!
『ミナモカラス』! う、おおお!? めっちゃ水彩になる! これは無理だ!!
『ナナイロヨダカ』! あ……あれ? 描きにくいのなんでだろう? 上手く動かせない。
『オルクル』は……ちょっと柔らかいなぁ。この子の羽ペンは途中で入手して使ったことあるけど、しっくり来ない……
『清光鳥』はまあ、結構描きなれてるから……ええ? おいおい、う○こ……『清光鳥』になっちゃうのか私?!
ただ、そうなると……別に飼わなくても、農業ギルドから買えばいいやって(1本1G)。
アカン。
結局、イベント参加しなくてよくね?って流れになる! 駄目だ!!
……他にもアイテム貰えるらしいから。それ目当てってことで、はい。




