【ヴァルフェリアオンライン】トラッキング
掲示板やSNSでは情報が飛び交っているが、一つ訂正するべき事がある。
『創造言語』は別に相手のIDが分からなくても、相手のステータスの情報解析が可能だ。
やり方が面倒くさくて手間と時間がかかってしまうけどね。
ほとんどのプレイヤーは、ガチ解析は不可能……多分、バルフォードさんは出来るのだろう。
なので、私は気合を入れて事前対策をしておいた。
他プレイヤーは位置が特定されるとか、ステータスとかフレンドとか見られるのが嫌、的なプライバシー的な問題に注目している所。
私は、解析ログの隠蔽に注力していた。
解析ログを把握できる相手には、プレイヤーがいつどこでスキルを取得したかまで特定できる。
普通はそんなもの、レア称号の解析目的以外では必要ないだろと突っ込まれるが!
私の場合、バイター疑惑がかけられてしまうので、ここを徹底隠蔽しないと駄目!!
しかもこれ。
計算系のスキルを取得してなくても、計算系のスキル取得までの裏経験値が把握できてしまう!!
つまり、こいつ計算系スキル取得する機会があったぞ=バイターじゃね?が成立する!
なので、私はちまちまと裏経験値の隠蔽、偽装を徹底的に行っていたのだ
簡単に言うと、晴明の漫画を描いているだけでバイターではないと偽装する為の裏経験値偽装って奴を。
ノーブルでログインしている間は、ハッキング警戒を行っていた。
で、気になったので私はオギノのアカウントでログイン。
館ではなく、畑にある小屋に転移する。
アレクさん達を気使って、私はこっちで就寝している状況なのだ。
瑠璃さんとドラゴン君も一緒に登場したけど、餌など与える暇はない。
私は『不知火』『ダンテ』『フォル』のアカウント情報をチェック。
ハッキングされた形跡がないか確認する。
とくに『不知火』はイベントのランキングで警戒されててもおかしくない
……うおっ!形跡あり!
トラッキングの痕跡が残っている。『ダンテ』と『フォル』も!!
さぁ、問題の私のアカウント情報から情報解析されているか……
よし! 解析系スキルを使用された形跡なし!!
一番の証拠が、私が偽装した専門用語の偽装がはがれていないのが証拠!
この偽装用語は解析系スキルを使用されたら剥がれる仕様であり、剥がれたところで変化が見抜かれにくい所にある。
分かりやすく言うとローマ数字の『Ⅰ』とアルファベットの『I』程度の違いだ。
てか、ステ情報見ただけで裏経験値まで閲覧してなかった。
普通は見ない?
それは……まぁ……そうなんですが。
問題の相手のトラッキングーー追跡だけど……ふむ『ディオス』というプレイヤー。
あれ、この人。ヘリオガさんのギルドに所属しているのか。
うーむ……なんか嫌な予感。
他のトラッキングで引っ掛かったのは、ああ、バルフォードさん……何で見に来た?
私の生存確認??
以上、2名だけだった。
さて、これからやるのは『化身』の統合だ。
事実上のアカウント消去である。
『不知火』は最後の『黄鬼流』の試験を合格してないのが勿体ないと思われるけど、何かね。嫌な予感してきたからね。
オギノのアカウント以外でプレミアムパック入るほどWFOに入れ込んでないし、ステータス最強にしたい訳でもない。
バルフォードさんはギルドに所属している人ではないから、別にいいやってなったけど。
ヘリオガさんのギルドは他のプロプレイヤーも所属してそうなガチめの所だから、ちょっと……
まずは『不知火』の『化身』を統合。
所持していたスキルとかアイテムは、ノーブルの手持ちボックスに移動されるとの事。
所持金も移動してくれるらしい。
で、居住も自動消去となる。
[『不知火』が『オギノ』に統合されました]
[オーガのアバターが追加され容姿を好きに切り替える事が可能です]
[オーガのアバター使用時、ステータスはオーガのものに切り替わります]
[オーガのステータスはそのまま引き継がれております]
[スキル構成・装備はノーブルとは別になる為、注意して下さい]
オーガはオーガで使える。二度と使えない訳じゃない!
しかも、脳波操作でアバターの切り替え簡単!
要は種族限定で入手できる称号が二度と手に入らない!っていう事はない訳である。これは安心!!
……いや、説明的にアバターは消えちゃうと思ってたよ。
二度と種族アカ作れないとかあったし、でも冷静に考えたらそらそうか。
一部引き継げない称号ってのは、既に獲得している系の称号だった。
そういう訳で『ダンテ』も統合しちゃうぞ。
ドワーフの称号で……国で獲得できる称号はあったかもだけど、別にいいや。
最後に『フォル』のアカウント。
エルフの称号回収……どうしたもんかな。
残すべきか? それとも消す?
女の子にしちゃったのが不満だったので、もう一度作り直してもいいんだけど……称号なぁ。
悶々と考えてたけど、NPCとの交流を頑張って、ギルドマスターの称号を狙う必要ないかと結論を導いた。




