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VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


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【まほ★まほ】売上


ログイン六十三日目。

『まほ★まほ』にログインすると、早速様々な出来事が起こる。


「お疲れ様、まっきー! 今日来たお客さんと売上はこんな感じだよ~」


きゅん!と鳴き声を上げる常盤君と同じく。

店員として働いていたミスティックさんから一覧が表示される。

え、これは!?

私が戻して欲しいと願っていたログアウト中のNPCによる商品購入だ!

来客NPCから名もないモブNPCまで購入してくれており、他プレイヤーが購入せずとも安定した売り上げを確保できているぞ!!


それに……うむ!

ミスティックの設定にあった特定の相手に対する商品販売も機能している!

いつも私が自力でキープし、売り渡していたみるきぃ君の土壌を売ってくれている!!


あとは商品の確認だが……特に問題ない。

様子見目的でミスティックさん店番状態でカーバンクルの加護つき商品を販売したが、盗まれていなかった。

流石にプレイヤー不在の状況ではイベントが発生しないのかも。

念の為、更に販売を継続し観察していこう。


最後に、ミスティックさんへ本日分の給料を渡してっと。


中々悪くない。

むしろ、ここから『まほ★まほ』が始まると言わんばかりの展開だ。

更に続けて、今度は赤毛の青年・ユーディが訪問してきて「俺も店番の手伝いしてもいいか?」と話を持ち掛けられた。


[ユーディ]

魔法:ルビー 武器:紅玉のタロットカード

制服:-

得意:接客 クラフト

苦手:戦闘 遠征


いや、お前も戦闘&遠征苦手なんかい!

私はユーディにも深緑エプロンという制服を着させておく。

そして、分かった事もある。

ユーディは中盤から遠征NPCに加わった来客NPCだが、実は遠征に加わってから訪問はない。

NPCの訪問記録も念の為、とってあるので間違いない。

つまり、接客特化・クラフト特化のキャラは、あまりお店に訪問してくれない。


逆に、そうでもない来客NPCは訪問してくれる。

購入する商品の傾向で、色々と判別できるのと以前表示された概要説明にあったデモ画像をヒントに来客NPCの仕分けができた。


まず、みるきぃ君と摩耶さんは農作が得意。

これはデモ画像で畑作業をしているのが、ばっちり出ているのと、土壌を頻繁に購入しているのが証拠。


次に人見知り気味なスモーキー君、木材を購入するウルシさん、鉱石系を購入するチャロさんはクラフトが得意。

素材を購入する傾向はクラフト系と判断できる模様。


最後に武器を頻繁に購入するラズー君、レグルスさんは戦闘が得意。

自棄に購入するなぁとは思っていたが……ある意味、分かりやすいのだろうか。


で、問題はまだ傾向が分からない&趣向が不透明な来客NPCがいる事。

私の所に出現している来客NPCで言うと、最近加入したモルガンさんと、誕生日が近いルルさん。

買って行く商品の傾向も色々で何とも言えない。


……と、仕分けしたので、遠征メンバーも変更した。

メンバーはラズー君、レグルスさん、摩耶さんにしておくぞ。

残りの遠征メンバーは一旦外して様子見。


次に購入した土地へ移動。

まずはホウキギ畑で常盤君と共に収穫しようとした所で、どこからともなくみるきぃ君が現れる。


「あ! 牧野!! ここに牧野の畑があるって聞いてお手伝いに来たんだ! 植物の事なら任せて!!」


てな具合に、ドミノ方式に加わってくれて、ちょっと気持ちがいい。


[みるきぃ]

魔法:ダイヤ 武器:ゆるふわダイヤの杖

制服:-

得意:農作

苦手:戦闘


え、マジで?

これはちょっとすまねぇ、みるきぃ君。今度から編成外すよ……


ちなみに、これ以上来客NPCが加わる様子はなく、一日に加入できる数が限られてそうだ。

他にチェックするのは……もう一つの土地。


剪定完了した森林だ。

転移するなり、常盤君が私に呼び掛けてどこかに案内する。

向かった先にいつの間にか、そこそこの面積がある泉が湧き出ており、周辺を数匹妖精が漂っていた。


何々……土地で捕まえた妖精を、ここで保管する事が可能。

遠征用の妖精との入れ替えをできる、とな。

所謂、妖精の保管庫的な奴か。妖精の上限は設けられているし、新しい妖精を確保・作成すると、その分、妖精を減らさなきゃ駄目なんだよね。

でも、ここがあれば大丈夫!


「きゅきゅん!」


常盤君が獲物を捕まえるかのように、森林の中を彷徨っていた妖精を口でゲットしていた。

私も『妖精の網』という、妖精を捕まえる専用アイテムを手に、何匹か捕まえる。

うーん……常盤君が捕まえた妖精も含め、現段階では普通の妖精ばかり。

土地の泉にいる妖精も、普通の、何も効果がない奴だけだ。

これも様子見しよう。


「常盤君。妖精たちが成長するかもしれないので、しばらく捕まえるのは止めておきましょう」


「きゅうきゅう」


常盤君も返事のように鳴いてくれる。

捕まえた妖精を土地の泉に移動させてしばらく放置。

森林にいる妖精も放置。

これで妖精に変化が起きるか確認しよう。


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