表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

313/376

【まほ★まほ】四大魔法


私は久方ぶりに『瑠璃の海岸』の学園へ向かう。

あ、学園は学園で丸ごと一括りなのか。

以前と同様に、学園内には生徒が利用できる様々な施設の他に、教員の部屋からプレイヤーのマイルームとなる自室が完備されている。

普通に、『瑠璃の海岸』の学生服を着た生徒がそこらにいた。

うーん……でもモブも混じっているな。


って、そこはいいや。

私はエントランスホールにある転移装置でセレスの教授室に向かう。

全体的に淡い寒色系の壁紙とカーペットの空間に、白の本棚が合っているが結構な本で埋め尽くされていた。

部屋自体はセレスさんの机や、作業台があっても広い。

中央には魔法陣が大きく描かれており、そこで魔法を発動しても問題ない雰囲気だ。


机に座っていたセレスさんが立ち上がり「来たか」と改めて話を始めた。


「君は『四大魔法』というものを知っているか? 平たく言えば、四つの魔法を同時に発動するものだ。更にその上位互換『五大魔法』もあるが、まずは『四大魔法』から教えよう。君の『ステータス』を開いてくれ」


いつものステータス画面に変化が起きている。

装備魔法の枠が一つから四角形の枠に変化していた。


「それぞれの枠に魔法を選択するんだ」


適当にジェイド、メロン、ウィルゴ、ノームを選択する。

自身のアバターの周囲にそれぞれの魔法のエフェクトが浮かび上がったのが確認できた。

セレスさんが頷き、話を続ける。


「成功したようだな。君の視界の端に四大魔法のマークが浮かんでいる筈だ。自身がどの魔法をどの位置に選択したか確認できる」


ほう?

ということは位置関係が重要になるのか。

セレスが指示するように、私は魔法陣の中心で魔法の試し打ちを行う。


要は魔法を組み合わせて協力な攻撃をぶちかませる奴だ。

でも、発動の際、一々コマンドっぽく動作を咥えないと魔法を発動できない!

……と思ってたら、セレスさんが教えてくれる。


「四大魔法を使い熟すには武器が重要になる。この杖のようにそれぞれの属性と位置を合わせた魔法石を取りつければ、杖を振る必要はない。水晶然り、タロットカード然り。武器に属性の魔石を付ける事は重要になる」


結構、武器作成重要じゃないっすか!?

お試しにセレスさんが用意してくれた武器で魔法発動すると、凄い楽だ!

メロンで周囲の魔力を集め、ジェイドとノームで魔力を組み合わせ、変幻自在な近中距離の攻撃が可能!

ウィルゴの魔法で遠距離攻撃にも展開できる!!


さて、次は五大魔法。


「五大魔法は……まずは君の『ステータス』を開いてくれ」


ステータス画面にあった四角形の魔法枠の中央に新しい枠が出現する。

中央の枠は、四方の枠よりも大きく形取られていた。


「五大魔法において中央の枠に装備する魔法は、ベース魔法となる。たとえば『ウィルゴ』を装備するとウィルゴの翼に四方の魔法が纏い、強力な接近攻撃を行う。『メロン』を装備すると周囲の魔力収集能力が高まり、四方の魔法で威力を高め、強力な攻撃を発動する……という具合だな」


うむ、理屈は分かる。

分かるのだが……私は再び魔法を試し打ちを行う。

ちなみに、四つ五つ全部枠埋めなくても発動とか出来たり……あ、しない感じですか。


何か凄い微妙。

発動するのにワンテンポ遅れてしまうのが一番欠点である。

仕様上仕方ないとは言え、一々動作しないと駄目なのがなぁ~~


武器作成を頑張れば、って言っても耐久度に変化がなさそうな現環境には厳しい。

これが補正付きの仕様だったら話が変わるのに。

多分、威力は強いし、四大・五大魔法で倒す必要ある敵が出現するだろう。


取り合えず、セレスさんにお礼を告げて、お店に戻る。

戦闘ではいまいちだけど、クラフトではどうだろう?

四大魔法モードで『ジェイド、メロン、ノーム、冬』の魔法を選択。

これで適当なクラフトを行ってみる。


妖精が回収してくれた木の枝の繊維をほぐせるか試したところ、簡単にできた?!

だけではなく、タロットカードを連想し、魔力を注ぎ続けると段々と形取られていき、最終的に綺麗なタロットカードを本体が完成。

これは……魔力を注ぐ時間は必要だが良い感じのカードを作成できる感じか?

完成したカードに適当な絵柄をテンプレートで描き、AIによる金額査定をして貰う。


新タロットカード 100M


いや、普通のカードなんかい。

四つの魔力が込められてるから、裏に補正ついてるとか。

それこそセレスさんの所でやってた武器の魔石理論が働いてるかもと、試し打ちを行うが特に変わった様子なし。


……この試し打ちで気づいてしまった。

五大魔法モードで中央に『メロン』。四方を『ジェイド、ウィルゴ、ノーム、冬』に。

そして、これで武器に『箒』を選択してみた。


やっぱり!?

武器が箒だと一々、魔法の組み合わせ動作が発動しない!

発動しない代わりに、全ての魔法を組み合わせたエネルギー弾の遠距離攻撃と、魔力チャージした状態での大振りの接近攻撃を行う事となる。

今の魔力配置だと『メロン』でバキュームした魔力を『ジェイド、ノーム、冬』の魔法が凝縮してくれる。

遠距離攻撃を放つと『ウィルゴ』の魔法補正でエネルギー弾が速く飛ばすどころか、ホーミング機能もついてる!

更に脳筋戦法が加速しちゃったよ!!


ま、まぁ、多分これ選択した魔法で戦法は変化するんだろうね。

私の場合、クラフト系の魔法に偏っちゃってるから。

どっかで火力が出る魔法が欲しいものである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ