表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

312/366

【まほ★まほ】冬


ログイン四十七日目。

『まほ★まほ』にログインが基本となった私は、早速在庫確認と履歴確認を行う。

結構、勢いが増してきたぞ。

ラズー君を含めた、タロットカードを好むNPCが常連になりつつあり、稼ぎとしては十分な程だ。

実質タダで購入した土地の素材をフル活用する事で、順風満帆。


一方で、タロットカード目的ではないNPCの来客頻度は少ない。

昨日だと新キャラの摩耶さんやレグルスが再来店しているのに、みるきぃ君やチャロさんは1回。

他の該当キャラは、そもそも来店していないっていう。

みるきぃ君やチャロさんは昔からの常連だから、好感度の高さで来店してくれてるのかも。


さておき、いよいよ向かうは『瑠璃の海岸』!

……の前に。

妖精に刺繡を作れるか実験をしてからだ。

色々、試行錯誤すると、何とか出来そうだと判明。

私の場合、イラストを描いて、色合いも具体的に指示する事で、情報をインプットしてくれた模様。


そして、装備する服は『駆け出しの職人』。武器は『ディエライトの箒』。


覚えているだろうか、『駆け出しの職人』は資格更新の際に入手した記念衣装である。

薄い緑と深い緑のカラーで染められた上下の半袖長ズボンに、白のエプロンをつけた作業着。

記念衣装なので耐久概念はしない代物。

『ディエライトの箒』は『翡翠の都』の最深部ボス討伐で貰える記念箒。

これも耐久概念が存在しない奴だ。


なんで、これらをチョイスするかと言うと、掲示板等の検証情報によると武器と衣服の耐久度は存在するらしい。

補正などは一切ないのに。

裏を返せば、補正なしでも耐久度ない記念武器で戦闘は問題ないという訳だ。


さて、メンテ後の魔法の使用感確認だ。


『瑠璃の海岸』のモンスターは攻撃をしない、しても威力は控えめだが、状態異常の耐性や超回復、耐久力の高いものばかり。

そして、水中と陸上、二つのステージがある珍しい場所だ。

まずは陸上から攻める。


最初は白い浜辺のエリア。

大きな貝や獲物を待ち構えているかのように蓋を開けて居たり、堅そうな殻を持つカニが動き回っていた。


こういう敵も、メロン箒で魔法を発動! 巻き込み、叩きつける!

ダイヤ系の衝撃で割れやすい敵とは違い、こいつらは重量級なので叩き落されると大ダメージが入る。

よし! 狙い通りだ!!

サファイア系は巨大なモンスターが多いので、土地でのモンスター発生で爽快感で倒せる楽しい奴だ。


「きゅきゅーい!」


そして、常盤くんとの共闘!

彼は私が持つジェイド・メロン・ウィルゴ・ノームの魔力で作った光弾を放つ。

でも、これは攻撃じゃなくてメロンエネルギーをチャージしている所にぶつけて威力上昇してくれるサポート能力みたいだ。

他にも、回復や防御をオートでやってくれるぞ。


実際に私が「攻撃サポートお願いします!」と頼んだら、常盤くんも攻撃補助をしてくれるので、何気にカーバンクルとの連携も大事になってきそう。


白い浜辺を移動し続けると『ワープの泉』付近でヤクミさんとフクエさんが同時に存在している。

あ、若干忘れてた。

植物図鑑のクエストもあったよ。

一旦はヤクミさんに話しかけ、クエストを進行しておく。


次はフクエさんに話しかけた。

以前よりも、会話に弾みがついた内容となっており、友好度上昇を感じた。


「他に何かありますか?」


再度フクエさんに話しかけると複数の選択肢が表示される。


>フクエさんの魔法って?

 刺繡について

 服の依頼をしたい

 何でもないよ


おおっと? 上二つどっちも気になるな。

どっちも選びたいから順番に見ていく感じで一番上を選択しようか。


「私の魔法? そうですよね。私、東の大陸出身なので、西の大陸では珍しいと思います。私の使っている魔法は『冬』です」


またもや新魔法登場だぞ?

四大元素に、四季に、星座……今後、干支とかも登場しそうな雰囲気だ。

無難だけど期待はできる要素だ。

ふと、思い出したようなリアクションをするフクエさん。


「ああっ。そうでした。師匠から東の魔法を広めるように言われてたのを忘れてました……あの。折角ですから牧野さんに『冬』の魔法をプレゼントします! 物を作るのに役立つ魔法なので便利ですよ!!」


な、なんかそういう感じで入手するんだ?

フクエさんが隠し持っていた雪の結晶のペンダントから、魔力の光が浮かび上がり。

私のアバターに入っていく。

常盤くんの額の宝石にも同じように冬の魔力が入った。


[『冬』の魔法を覚えたよ!]


魔法:冬

 魔力を変幻自在に固める力があるよ!


ってイベントが終わったら、フクエさん消えてしまった!?

刺繍の話してないのに! ま、まぁ、次のエリアに再出現している筈だから、落ち着こう。

初級エリアのボス、巨大貝のモンスターを討伐。

そしたら、急に動きが止まって何かのイベントが始まった。


上空に視点移動すると白の箒で移動している薄水色の学者服の青髪ベリーショートの女性が。

あ! 私が探してたネームドNPCの『セレス』さん!!

彼女は何かに気づいたようで、私の元に降りて来た。


「君は……四つ以上の魔法を持っているのか? ……そうか。私は『瑠璃の海岸』学園に所属するセレスだ。時間がある時でいい。私の研究室に来てくれないか?? 君に新たな魔法の可能性を伝授しよう」


そう告げて彼女は再び飛び立つ。

……四つ魔法がある。

自棄に『瑠璃の海岸』行けって指示されてたの、新魔法への進化的なもの?

大人しく探索に向かっておいた方が良かった奴じゃないか……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ