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VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


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【まほ★まほ】常盤


店に戻って妖精の泉から操作遠征を選択すれば、うむ。

『カーバンクル研究機関』を選択できた。

ここはRPG特有のNPCの家を漁る感覚って事にしておこうか。


カーバンクル君が発見した穴から侵入すると、中は資料まみれ。

カーバンクルに関係するものばかりっぽい。

中には、カーバンクルの毛?だろうか。それを保管するケースが幾つもある。

カーバンクルそのものはどこにもいなかった。


あと、これはカーバンクルに関係する資料を読むだけのイベントっぽい。

選択できるのがボードや机にある資料のみ。

そこから得られる情報を回収すると、メニュー画面の説明機能が更新されていった。

資料情報を簡潔にまとめよう。


・カーバンクルと共に戦うと強力な魔法を発動できるようになる。

・カーバンクルと共にクラフトを行うと良いものが作成できるようになる。

・カーバンクルの力を得るには、長い時間かけてカーバンクルと交流する事が大切。

・カーバンクルは共にいる魔法使いの魔力の影響を受けやすい。


あとはカーバンクルの生態に纏わる情報だった。

最後に、特別なクエストが更新される。


『カーバンクルに名前をつけよう!』

 概要:仲良くなったカーバンクルに名前をつけてあげると、外に連れ出せるようになるよ!


おお、なるほど。

いやいや、私も以前から、名前を付けたかったのだけど、そういう機能がどこにもないから、仕方なくカーバンクル君呼びだったのだよ。

このクエストを通して、漸くカーバンクル君に名前がつけられる。

そして、私は既にこの子の名前を考えていた!


カーバンクル君の名前は『常盤(ときわ)』です!


常緑樹のように緑が絶えないことを常盤と呼ぶ。

カーバンクル君の綺麗なグリーンカラーの毛並みはまさしく常盤だろう!

これからよろしく! 常盤くん!!


「…………」


反応が、ない!?

名前の決定ボタンを押して改めて呼び掛けてみると、間はあったものの「きゅん!」と犬のように返事をかえしてくれた。

うむ、あれだな。AIの学習能力反映がされてないからだね。これから反応してくれるようになるさ!!


気を取り直して『呪いのダンジョン』へ!


杖、水晶玉、タロットカード。

それぞれの適正ダンジョンをクリアしていく形式の途中までやってたのだ。

水晶玉は作成したジェイド補正がつく『グリーンクォーツ』をベースに作成したものを使う。

水晶玉は『でじたる』モードでパパッと済ませてしまった。

『呪いのダンジョン』はギミック解除が中心で、別に攻撃性能は求めてないからね。

ちなみに水晶玉はこんな具合だ。


『グリーンクォーツの水晶玉』★★★

耐久度:700

攻撃力:260

俊敏値:150

効果:ジェイド補正(中)

   カーバンクルの加護[ジェイド]


うむ……本当に適当な作りだと、こうなる訳だ。

チラチラと付与されている『カーバンクルの加護』だが、魔法の種類によって効果が異なる。

シークの資料によればジェイドは、品質向上効果があって耐久度が減りにくくなるとか。


「きゅきゅーい!」


ああああ!?

常盤くん、いつの間にそっちに!?

ダンジョンを探索していると、常盤くんはメロンの魔法を使って、底なし穴がある部屋の反対岸に着地していた。

く、君ずるいだろ! 私と違って自在に魔法を切り替えられるとか!!


すると、珍しく説明ウインドウ画面が表示された。


『カーバンクルと協力してダンジョンなどの攻略ができます』

『カーバンクルに操作を切り替える際は、視界端にある◆マークに注目して下さい』


お、おお……そういう奴ね。

常盤くんに操作を切り替えてみると、三人称視点で操作説明が行われる。

現在、私が保有しているジェイド・メロン・ウィルゴの魔法に切り替えられるようだ。

ただし、カーバンクル自身の攻撃性能はない為、戦闘には向いていないと説明された。


……ホントぉ?

割とこういうのって何か悪用できたりするんだよな。

一応、攻撃は体当たり程度しかできない感じ。


常盤くんの体で入り込める隙間にあるアイテムを回収したり、仕掛けの解除をしたり、制限時間式のスイッチの上に座って貰ったりと活躍して貰う。

呪いのパズル要素は度々登場するが、基本的に武器の攻撃を利用した仕掛けを解くダンジョンだった。


ダンジョンクリア報酬で『延長砂時計』『解呪保護宝珠』をゲット。

これが、パズル時間延長と、呪いを受けている間だけ無敵になれる奴だね。


店に戻った私と常盤くん。

そこへ『呪いのダンジョン』の鍵を渡してきた謎の老婆が再び現れた。


「流石だねぇ。この程度は造作もなさそうだ。……ふむ。カーバンクルも手懐けたなら、良いかね」


老婆が手をかざす。

突如、立体のキューブが出現し、不規則に形状が変化し続け、最終的に六面体になった。


「ほぉ。『ノーム』の力か。そうかそうか。これは古の魔法の一つ『四元素』の核となる立体。お前さんの適正は『ノーム』……土の魔法のようだね。今のお前さんには使いこなせる筈。さぁ、受け取ってご覧」


六面体を受け取ると黄金色の光が私の体に灯り。

『魔法「ノーム」を覚えたよ!』とメッセージが表示された。

他にも、常盤くんの額にある宝石にも黄金色の光が灯って、色彩が変化した。


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