【ヴァルフェリアオンライン】エルフ
休憩という名の夕食の仕込みやストレッチを終えた私は、再びWFOへログイン。
何だかんだ、複数アカウント作りまくってるなぁ。
と思いつつも、私はAIさんに「火属性のエルフ」でアカウント作成を依頼。
うむ……ドワーフよりは背が高いけど、本来の私視点だと身長低めの中肉中背の体格。
ベリーショートの赤毛赤眼という、本来のエルフイメージではない色彩。
エルフらしい、とんがりな耳が特徴。
適当に作った割には中性的な良い顔立ち! エルフは皆、美男美女という奴か!!
PN:フォル/エルフ
Lv1
HP:100
MP:5000
ATK:5
DEF:5
INT:50
STR:20
VIT:10
DEX:25
AGI:10
基本魔法:『火魔法』
種族スキル:『魔素眼』『魔素操作』『魔素作成』『武器:杖』『武器:弓』
『魔素眼』『魔素操作』は文字通り、魔素を視覚で捉えるスキルと、その魔素を操作するスキル。
『魔素操作』が巷では無茶苦茶楽しいと界隈では人気である。
一応、化学反応ならぬ魔素反応を理解しないと、駄目な点はあるけどね!
『魔素作成』は魔素で疑似的な道具や武器を作成できるものだ。
エルフたちは『魔素矢』で狩猟を行い、森に被害が及ばないようにする、と本に記載されていた。
まぁ……弓は使わないろうけど。
武闘大会用としてエルフを選んだのは、ナーサリーさんと同じく逃げ専門をする為なのだから。
好きに選択する個別スキルでは『観察』以外は状態異常耐性を選ぶ。
当然、状態異常対策は基本!
それではランダムスポーン開始!!
……はい、案の定。森の中ですね。
森といっても、ジェルヴェーズ王国やハーフリングたちの国境付近とは、また別の森林地帯。
ここにしかいない食材は、割と豊富になるぞ。
が! 大会に向けて、そんな事をしている暇はねぇ訳で。
早速、私は『魔族の館』のイベント会場へ!
『魔族の館』で入手できるステータスポイント! ガチャチケ! スキル拡張!
それらを確保する目的、だけと思ったかぁ?
実はイベント会場でもスキルレベルはアップする。
即ち、ここでスキルレベルを上げまくる! 一種の鍛錬場として扱うのだ!!
ある程度、イベントポイント確保をしアイテム交換を終え、一旦ログアウト。
オギノのアカウントにログインし、瑠璃さんとドラゴン君――あとキャサリンさん――に餌を与えて、超久しぶりにスキル屋へ。
相変わらず、身だしなみがダラけているローキィが「久しぶり、兄弟!」と挨拶してから、こんな話をする。
「なぁ、兄弟。君が描いてる漫画の最新話なんだけどさ」
「私が描いてる事は伏せて下さい」
なんでこの人達、個人情報に気を使わないの……
「あの問題、簡単過ぎやしないかい? ああいう作品はオーガやドワーフが読んだりする訳ないんだから、誰でも解ける難易度にわざわざ調整しなくてもいいんだぞ??」
「………検討します」
確かに割合少ないけどさぁ! 読んでいる人はいるんですよ!!
取り合えず、『火魔法』と『魔素操作』を大量購入。
修行で使うエーテルなどのMP回復アイテムは、自分で作成するので問題なし。
装備も……整えたいし、欲しい装備もあるけれども、無理ある部分がある為、断念しないと。
あまり目立ち過ぎない為にね!!
「しばらくしたら、また来ます!」
「あ、ほんと? お金厳しいから有難いな~。頑張れよ、兄弟~」
★
『火魔法』のスキルレベルが2になりました。
『魔素操作』のスキルレベルが5になりました。
『火魔法』のスキルレベルが3になりました。
『魔素操作』のスキルレベルが6になりました。
『魔素操作』のスキルレベルが7になりました。
『魔素操作』のスキルレベルが8になりました。
『火魔法』のスキルレベルが4になりました。
はい、こんな感じです。
魔素を操作しまくって、判定成功させて、ガンガンレベルアップしていく。
一見すると地味! マジで地味!!
偶に軽食を取ったり、漫画のペン入れやマーケットの販売をしたり、リスポーン地点に戻って、周囲をちょっと探索したり……気分転換をやっているけど、地味な作業が続くものだ。
やはり、火属性なので森の中で派手に暴れられないのも要因。
実は火属性のエルフって、エルフの中でも異端扱いされ、国に入国できないわ、村から追放されるわ、扱いが酷いそう。
森でフラついているだけでも、NPCのエルフに発見されて追い回される羽目になるんだとか。
まぁ……実際、森で火を放ったら不味いもんね。
なので、気分転換でもリスポーン地点に戻る事は割とハラハラしながらやってるのだ。
ここは一旦マイルームの館に戻るとしよう。
館にいる瑠璃さんとドラゴン君の様子も確認する為にも!
おお、瑠璃さん!
私が館に転移すると共に、駆け付け、ちょこんと前に座ってくれるのだ。
「疲れましたよ~、瑠璃さー……?」
「なあん」
あ、あれ?
ボイチェンしたエルフのフォルの声色で、私はある事に気づいた。
女の子やんけ!!! このアバター!!!!




