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VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


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【ヴァルフェリアオンライン】フレンド


ログイン三十日目。

そう、30日目である。

WFOの期間限定プレミアムパック(1年分)が販売される最終日!

私はオーガの不知火・ノーブルのオギノの二つ分購入(6万円)!!

GWにとんだ出費だよ!


そんでもって、オーガの活動はしばらく休止。

イベントランキングのせいで、別の意味で公開処刑されてしまったから、落ち着くまで待つ事に。

拠点の概要欄に、イベント攻略のヒントを公開したら、瞬く間に待ち伏せしていたプレイヤーは消え去ったけど、注目プレイヤーに入ってしまっている以上、大人しくするのだ。


ノーブルのオギノでログインし、館の方へ転移したら……


「な~ん」


うおおおおお! 瑠璃さん!!

オギノの方で瑠璃さんと遊べるぞー!

館の特殊仕様によって、テイム対象を共有できる夢が叶ったのだ!

このまま、ジェルヴェーズ王国に瑠璃さんを連れていけるし、ゲルヒィンにだって連れていける!

うーん。どうしよう! やっぱり観光用のアカを作成しようかな!?


ゲシゲシゲシ!


あ!? すみません! ご飯にしましょう、瑠璃さん!!

瑠璃さんから猫パンチを食らった私は、朝食と瑠璃さんのご飯を手際よく用意!

畑の野菜を収穫!

そして……瑠璃さんを連れてジェルヴェーズ王国!……の中にある私の畑へ!!


「なおん!」


「気に入りましたか、瑠璃さん。後で国周辺の小川の探索をしましょう」


山脈の地下水を感じ取っているのか、畑をころころ上機嫌に転がる瑠璃さんが微笑ましい。

うーん……土だらけ。

後で瑠璃さんを洗わないと……うむ。

そして、今日行うのは――小屋の解体作業!


ここは不要になってしまったからね、仕方ないのだよ。

解体して、エレメントチェリーの畑を拡張させる為なのだ。

ジェルヴェーズ王国で一軒家を購入した場合も考慮して、解体しやすい小屋にしたのもある。


「瑠璃さん。少し離れて下さいね」


瑠璃さんはちょこんと私の背後にまわって、様子を見届ける。

解体用に残して置いた無料ガチャで排出されたコモン武器『僻みの木槌』を構える私。

いざ、解体!


「ぎゃああああああああ!!! 待ってええええええええええ!!!!」


………誰?

振り返ると、後輪から瞬間移動してきた銀髪の女性……少女?がプレミアムパックによるプライバシーブロック越しに訴えて来ていた。

『鑑定』スキルで、チラッと見たら……プレイヤーネーム:キャサリン……

げ!? 襲撃してきた人じゃん! ブロックしよ……


「待って待って待って! 本当に待って下さいお願いします!! 自宅警備員として雇ってください! お願いします!!」


いやだって襲撃して……


「宿から追い出されて住める場所なくて困ってるんです~~~~! 襲撃するつもりなくって~~~~!! 睡眠ログアウトしたいだけなんです~~~! お願い、オギノぉーん!!!」


……え……あ、ああ? そういう……??

土下座しているキャサリンさんに問いかけてみた。


「ひょっとして国籍取得者ですか?」


「そうそうそう! 国籍持ちだと宿追い出されるとか無理ゲーっしょ?! 運営マジ何も考えてない奴!! 僕達実質ホームレス生活中だよぉ~~~~……」


……考えてなかったわ。

いや、他にも何等かの形で国籍取得できた人がいるんだろうなぁと思ってたけど。

私みたいに疑似的な拠点つくる人がいるんだろうなぁと、勝手に想像してた。

実際は……まあ……キャサリンさんやバルフォードさんみたいに拠点作るのは面倒って人は出るよね。


とは言えだ。


「だったらイベントで館入手すればいいじゃないですか」


それに結局、襲撃してきた人だし……


「無理無理! 装備品交換でポイント溶けるって! あと僕、ハーフにしてるからハーフリングのアカウント削れてる……」


ああ、ハーフかぁ。

アカウント犠牲にしてハーフを作成できるのだ。

子供体型だなと思ったら、ニューソと同じハーフだったからっていう。

ポイント云々は、それも、うーん。わかるけど……分かるのだけど。


「でも、襲撃して来たから若干信用できないんですよね……」


「ううう……そこをどうにかお願いします……」


「……瑠璃さん、どうです?」


アテもなく瑠璃さんに聞いてみてしまった私。

瑠璃さんは、じ~っとキャサリンさんを観察をした後、「なおん」と一声鳴く。

うむ。問題ないと申しますか、瑠璃さんよ。


「……わかりました」


「え!? マジ! おぎのん神!! ナーサリーとバルにも言っておく!!」


「あの、キャサリンさんだけです。その二人は直接会っていませんので……」


「うおおおおおおい! 厳しいよ、おぎのん!!」


「瑠璃さんの許可が必要です」


「お猫さま基準っすか!?」


「ちなみに平日のログイン時間はどんな感じですか?」


「え? 普段?? 僕もナーサリーも生活保護だから昼間ぶっ通しでログインできるよ。あ、バルは夜間勤務だから午前中だけ」


お、おう……夜勤とは……いや、ある意味納得?

瑠璃さん切っ掛けだけども、VRMMOだし、ちょっとは交流していかないとね?

キャサリンさんがメニュー画面を開く。


「おぎのん、フレ登録しよ!」


……あ、お、はい。


<称号:はじめての友達>を獲得しました。


「おぎのん。今日までフレなしだったん……?」


「なおん」


う、うるさいやい……!

捕捉説明

<称号:はじめての友達>

取得条件 プレイヤーをフレンド登録する

効果 チャットスタンプ10種追加

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