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VRバイターが往く!~近未来の生存戦略~  作者: ヨロヌ


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【ヴァルフェリアオンライン】その先へ


『まほ★まほ』で想像を絶する糞イベを堪能した私は、WFOにログインし、気分転換を図る。

お宿の朝食バイキングをたっぷり堪能。

うーむ、味があるって幸せ!


そういえば『まほ★まほ』の食事は案の定、低予算仕様。

匂いはしっかりしているが、味の再現性は低い。ちょっとそれっぽい味がするだけだった。


妥協でログインは続けるけど……本気でやる気力が湧かなくなった。

タロットカードも手間がかかるし、品質いい奴はリクエストのみ受付とかにしようかな……

そんくらい、イベントの酷さが身に染みる。


さて。御朱印リベンジです!

購入した書生服を着用し、瑠璃さんと共にゆっくり町の観光を楽しみながら、向かおうじゃないか。


前回とは違って境内には観光客、参拝客の姿と巫女さんの姿があった。

でも、巫女さんたちの様子はどことなく暗い。

神隠しに遭ったのが、ここの巫女さんだったせいだろう。


最後の御朱印ゲット!

これにより『鬼神巡礼』の称号を獲得し、記念装備を入手した!!


『巡礼服』

防御:100 耐久度:-

 着用中、スタミナ消費度50%軽減する。

 このアイテムは特別な記念品の為、盗まれる事や消耗する事はありません。


うおおお! これよこれ!! オーガの必須装備でしょ、こんなん!

改めて現状を整理すると、未回収なのは……


・『黄鬼流』試験

・『黄金ノ村』ギルドマスター試験

・『黄金ノ村』隠し装備回収

・『赤鬼流』試験

・『紅ノ荒野』ギルドマスター試験


って感じです。

はい。あの襲撃がなければ、とっくの昔に回収してたのに。

悲しいね。


掲示板で一応確認したら、よーやく逢魔鴇の情報が出回りつつある。

襲撃事件の話題が上がる中、境内が解放されたと報告があった。

そんな情報を提供しているのも案外、襲撃者だったり……私の予想通りなら、マジで白々しい。


これから『紅ノ荒野』に向かい2つの項目をクリアする所存。

だが、私はそれ以降、その先を考えていた。

試験も隠し装備も、ギルドマスター試験も終えた後、一体どうするのかを。


やはり、拠点が欲しい! 瑠璃さんと住める場所を!!


ポイントなのは瑠璃さんが一緒な点だ。

住み込みの仕事……たとえば、私は料理が得意なのでギルドの食堂の住み込みは理想だが、動物はNGが多い。当然と言えば、当然ではあるけれども。


そうなると、低賃金の住居を購入し、リノベーションを行う方針になるかな?

ただ、そう考えるプレイヤーは多い訳で……

事前に確認した『銀ノ峰』は、ほぼ空き家はない。

『紅ノ荒野』も案の定、安い場所は空きがない状態だった。


『紫ノ鉱山』は高値の物件まで埋まりつつあるようだし。

『蒼ノ都』は緑鬼は住めないぞと宣告されてたし。

残るは『風ノ賭博』と『黄金ノ村』だけど、『黄金ノ村』はプレイヤーの襲撃があったから……

クッソォオォ~~~~! 『風ノ賭博』しかないのかぁあぁぁっ!!


「チィィッ!」


私は手合わせ相手の赤鬼相手に(住める場所が無い事への)ヤケクソ攻撃を披露していた。

やはり火属性。魔素を振動させ、私の雷撃の軌道をずらす。

くっ! 狙っていたが駄目か!!

相手の回避を狙って風の魔素を配置し、相手の動きの勢いで切れるようにするカマイタチ戦法は、魔素の乱れで弱まってしまった。


『赤鬼流』の試験は普通に対人戦。私の不得意な奴。

基本的に『赤鬼流』にて試験で勝利を収めるもの。

火属性の性質を利用し体内の魔素を激しく動かして肉体を通して、攻撃するもの。

遠距離攻撃から、あえての身体強化まで、結構汎用性ある流派。


相手は私がせこい戦法をやっているのでイライラされておられる。

申し訳ない。

だが、止める気はないぞ。


「クソが……さっさとケリをつけてやる!」


あ……『赤鬼流』の身体強化か。

火属性の性質で一気に身体機能を引き上げ、最大火力最高速度を一定時間ぶっ放しまくる修羅モードが始まるのだ。

こうなると、いくら魔素を操作しようが相手の高火力の魔素でかき消されてしまう。

一種のタイマン勝負が開始するのだ。


私は逃げるけど!


私自身の肉体にある魔素はかき消されないので、『赤鬼流』と『緑鬼流』を駆使し、相手の攻撃を回避。

やばい時は『紫鬼流』で緊急回避。これはかなり魔力を使ってしまうのが傷。

『白鬼流』で周囲の魔素をかき集め『青鬼流』の計算問題で威力を高め……ううん、ここに『黄鬼流』が加われないのが残念!

だが、これで終わりじゃ!

『白鬼流』のカウンターで攻撃を受け切り、『青鬼流』の攻撃にカウンター分と周囲の魔素を込めてフィニッシュ!!


「勝負あり!」


何とか師範の試験を合格した私は、流石に緊張から逃れて一安心。

これで残りは黄鬼のところだけ……なんだけども。

珍しく、合格した私に師範の赤鬼が告げた。


「にしても、貴様が合格していないのはよりにもよって『黄鬼流』か。アレは容易に合格は出来ぬぞ」


これは『黄鬼流』が無茶苦茶難しいって話じゃない。

『黄鬼流』は流派の中で特殊中の特殊……なんとクラフト系の能力なのだ。

クラフト系といっても、属性通り、土属性の魔素を操作し、建築や農作、料理の効果を高めるという。

試験内容もクラフト系の完成度に依存する奴なのだ。

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