【まほ★まほ】恋人
久しぶりに『まほ★まほ』の話をしよう。
カーバンクルが出現しなくなり、変な内容がリクエストに入らなくなり、至って変化のない普通の日常が続いていた。
強いて変化があったとすれば、新規のNPCが来店するようになった事。
NPC遠征で新たに『紫水の狭間』が解放された事。
呪いのダンジョン(タロットカード編)をクリアした事。
タクがログインしなくなった事。
こんなところかな?
まず新規のNPCは一気に3人連続で来たぞ。
NPC遠征で新規エリアを解放したのがトリガーっぽい。
黒ロンゲで黒の着物のクール系女性『ウルシ』。
赤ショートヘアで赤チェックの民族衣装の陽キャ系男性『ユーディ』。
茶ボブの毛糸シャツのおどおど系少年『スモーキー』。
以上が、新規NPCたちである。
そして、新たに解放された『紫水の狭間』のNPC遠征なんだが、これが難しい!
一定時間で変化する重力ステージなので、中々ハイスコアを叩き出す事ができないのだ。
アメジストの魔法を使うチャロが頼りだが、アイテム回収をしてくれるみるきぃ君とラズーが上手く動けない状況という。
他にもアメジスト系のNPCがいなければキツイというのか……
どさくさに紛れてクリアした呪いのダンジョンだけど、次は特定の武器を駆使して謎解くダンジョンとなっていた。
勿論、前回の呪いのダンジョンにあったパズルゲームは要所にあったけど、武器の仕掛けが中心だったなぁ。
今日は杖のダンジョンをクリアしようと考えている。
最後のタクの一件なのだが……奴はこのまま引退したのかは怪しい。
というのも。
実はFEOのハデスさん(プレイヤーの方)が教えてくれたのだが……タクは最近までFEOにはログインしていなかったらしい。
イベントを切っ掛けに復帰して、レイド戦で騒動を起こした訳である。
そう。奴はイベントには参加してみようとする人間のようだ。
何が言いたいかというと……『まほ★まほ』でGWに開催されるイベントの発表がされたのだ。
『フルーツ狩り』。料理系のイベントのようだ。
詳しいイベント内容は、まだ公開されていないものの、沢山フルーツを集めてお腹一杯になろう!
的な事が書かれているので、是非参加したい!
だけど!
でも!
タクが怖い!!
実際に博覧会でもやらかしたアイツが『まほ★まほ』でやらかさない訳が無い!!
うう……せめて全員参加型の別サーバーで開催される形式ではないように……
さてと。
今日は新規で来てくれたルビーの魔法を使う『ユーディ』のタロットカードを作ろう。
『柘榴草』を素材にルビーの紋様・星っぽい奴を繋げる。
多分、紋様の由来はスタールビーの模様なんだろうなと考えてたり。
星の線を増やして、下手に重ならないように繋げれば、よい品質が上がっていくぞ。
よし、これで完成だ!
………ん? んん??
大アルカナのセットで唯一『恋人』のタロットカードだけ、追加効果が付与されている。
ちなみに内容は『じょうねつ』……情熱。
確かに『柘榴草』=柘榴石=ルビーの宝石言葉=恋人の正位置の意味……しかし、おかしいのだ。
以前、何度か試作をしまくった際、『柘榴草』も試したが追加効果は付与されなかったのである。
う、ううむ?
ちゃんと記録もあるし、間違いない。
え? 待てよこれ……
私は他にも駄目認定した素材で幾つかタロットカードを作成すると……
つ、つくようになっている!? 追加効果が!! 他にも!
何故? フィールド探索をしたから? 沢山作ったとか? 裏経験値的な……
階級が上がったのも関係ある?
てか……これ、つかないようにとか出来ひんのか? そこ弄れたりしない??
中には庭に咲いてる素材でもつくようになっちゃってるんだけど……もう柄をオリジナルにするしかない、かぁ。
例のタロットカード事件は終息した訳ではないだろうし。
念には念を入れて、って奴だ。
……困るんだけどな。正直な話……また疑われるじゃん。
ってことは、今の内か。外で探索できるのは。
私は意を決して、外出をする事を決めた。ダンジョンはいつでもできるから後!
ちょいと時間とお金がかかるけど、魔法列車に乗り、各中央都市に向かい、ワープの泉を登録しよう。
まずは隣町の『琥珀の宿場町』……おお!? いい匂いがする!
例の『フルーツ狩り』の会場となる食材と料理人の宝庫である中央都市だ。
落ち着いたら食べ歩きしたいなぁ。
次は『紅玉の丘』。何だか物々しい雰囲気だ。
徘徊しているNPCも立派な兵士の恰好をしていて、武闘派な雰囲気溢れている。
心なしか武器屋も多いし、闘技場みたいなのがあるぞ。
次は『瑠璃の海岸』。海岸とは言ってるが、沖合の海上都市。
建造物が真っ白なのは日差しを吸収する為なんだろうが、お洒落な雰囲気だ。
ぶるーはわいさんがいる都市だけど……挨拶は今度でいいかな?
問題の『紫水の狭間』……うおー。街が浮いているぞ!
ここだけは別空間内にある中央都市で、エリアごとで空間が分断されているけど、断面に飛び込んだら分断された側に転移される仕組みになっている。
最後は『金剛の麓』。近未来チックかと思えば和風要素も入り混じっている構造物。
意外と似合っているのが不思議なくらい、ちぐはぐした中央都市だ。
そういえば、みるきぃ君はここ出身だっけ。
観光らしい観光はしないで、一周しただけだが電車旅のような感覚で悪くなかったぞ。
折角だし、ワープの泉を利用せずに電車で『翡翠の都』へ戻ろう。
これはこれで充実した1日(ゲーム内時間)だった。




