第十五話
クーちゃんと五尾は、最後のエリア、最後のボス、五体目の中ボスがいる広間の前にきた。
「この広場が最後の中ボスですか」
「ここにいる奴を倒すと、その次が、やっとラスボスだ」
「よし、行きます」
クーちゃんは気合を入れると、五尾は頷く。
二人は広間に入って中央付近に行くと、巨大なメカメタルクマが現れた。
「嫌なのキター!」
クーちゃんは絶叫を上げたが、五尾はいつも通り、巨大なメカメタルクマへ走って行く。
巨大なメカメタルクマは、五尾を待ち受けるようなに前足で、五尾に攻撃を仕掛ける。しかし、五尾はあっさり攻撃をかわし、反撃を次々に決めていく。
あんなにガチで戦っていても一歩も引かないなんて、五尾さんすごいな。
激しい戦いをしていると思ったら、巨大なメカメタルクマは溜めをする。
五尾は一旦距離を置く。
すると、通常の大きさのメカメタルクマ八体が、巨大なメカメタルクマのまわりに現れた。
「雑魚召喚の溜めだったか!」
五尾が言った。
五尾が一体の雑魚メカメタルクマを倒すと、そのまま巨大なメカメタルクマと戦い始める。
三体の雑魚メカメタルクマがクーちゃんの方へ迫る。
クーちゃんは、メカメタルクマの一体へ突進コンボを決め、すぐに離脱する。すると他の二体のメカメタルクマがクーちゃんにタックルを仕掛けてくる。クーちゃんは突進を使って攻撃を当てながら、上手く避ける。
クーちゃんの攻撃は、当たっているが、残念ながら倒すには至っていない。
一方、五尾は、四体の雑魚メカメタルクマも五尾に殺到するが、巨大なメカメタルクマの攻撃が雑魚メカメタルクマ命中したりして、上手くやり過ごしつつ、巨大なメカメタルクマへの攻撃している。
巨大なメカメタルクマは、再び溜めをする。
「また、雑魚召喚の溜めだ」
五尾が叫んだが、クーちゃんは、三体の雑魚メカメタルクマに追われて、巨大なメカメタルクマへ攻撃に行くところではなかった。そして、また八体の雑魚メカメタルクマが追加になった。
五尾が一心不乱に巨大なメカメタルクマに攻撃しているのに、全然効いていないようにクーちゃんには見えた。
実際には、それなりにダメージを与えているが、なにぶん、巨大なメカメタルクマは装甲が硬いのでそう言う風に見えるのだ。
クーちゃんのまわりには、雑魚メカメタルクマが五体になっていた。そのぶん、五尾のまわりには、六体になっていたが、五尾が雑魚メカメタルクマの攻撃を上手くかわし、巨大なメカメタルクマへ攻撃し続けていた。
すると、巨大なメカメタルクマが再び溜めをする。
「気を付けろ。何か大技がくるぞ」
五尾が注意を呼びかける。
こういう時は、雑魚を盾にしてやり過ごすと、クーちゃんは教わっていた。
巨大なメカメタルクマの背中が盛り上がると、盛り上がったところに穴が四つ開いていて、そこからミサイルが四つ放たれてた。
「ま、マジか!」
ミサイルは追尾型の物で、二つは五尾、二つはクーちゃんへ向かって飛んでいく。五尾の方へ飛んでいったミサイルは、五尾のまわりに居た雑魚メカメタルクマに命中し、二体の雑魚メカメタルクマを倒した。クーちゃんもビビったが、クーちゃんを取り囲むように居た、雑魚メカメタルクマに偶然当たり、クーちゃんも助かる。
クーちゃんのまわりの雑魚も三体に減ったので、クーちゃんも少し楽になったが、やっぱりダメージが通らないので、苦戦する。
巨大なメカメタルクマは、五尾を執拗に狙ったが、五尾はものともせず、避け続け反撃をする。
すると、巨大なメカメタルクマが再び溜めをする。
「 気を付けろ。何か大技がくるぞ」
五尾が注意を呼びかける。
巨大なメカメタルクマの腰にジェットエンジンが現れ、四本の足の裏にタイヤのような物が現れる。そして、急発進すると、五尾目掛けて高速タックルをする。
五尾のまわりに居た雑魚メカメタルクマを弾き飛ばしながら高速タックルをしてくるが、五尾はあっさり避ける。
すると、巨大なメカメタルクマは、向きを変えると今度はクーちゃん目掛けて高速タックルをする。
「マジか!」
クーちゃんは突進のスキルで巨大なメカメタルクマのやって来る方の横方向へ突進する。巨大なメカメタルクマも方向を調整しながら、高速タックルをしてきたが、クーちゃんは辛うじて避け切れた。
そう、思った時、クーちゃんの近くに居た雑魚メカメタルクマを弾き飛ばされてきて、クーちゃんに当たる。
気が付くとクーちゃんは、泣いている愛奈に抱きしめられていた。
倉庫内に愛奈の泣き声が響いている。倉庫の扉を人喰クマが、ガリガリやっている音も聞こえる。
リキャストタイムの十五秒が、クーちゃんには異常に長く感じた。
再びコンソールルームにクーちゃんは戻ると、やっぱり五尾が待っていた。そして、五尾の尻尾は、四本に増えていた。
「五尾さん。尻尾が、四本に増えていますよ」
「ああ、ここに戻されてから増えた。ピンクリボンのレベルが上がれば、今度のチャレンジで攻略できるかもしれないな」
「俺、あとどのぐらいでレベルアップできるかなあ」
「コンソールで確認した方が早い」
クーちゃんは、コンソールを操作して、ステータス画面の経験値のところをみるとゲージが殆どいっぱいになっていた。このゲージが何気に曲者で、数字で現されていないので、あと少しでレベルアップするのは確かだろうが、実際にはどのぐらいでレベルアップするのか良くわからないのだ。
「まあ、あまり気にするな。恐らくラスボスの到着前にはレベルアップするはずだ」
再びクエストにチャレンジし、あっと言う間に、四つ目のエリアの中ボス二体目をクリアした。そのタイミングで、クーちゃんが四レベルにレベルアップした。
「ピンクリボン。レベル上がったぞ」
クーちゃんは、自分の手や腕をみる。
「毎回ながら、実感が湧きません。戦闘中に敵が急に弱く感じるみたいな事がないと……やっぱり判り辛いですけど」
「次の中ボス戦や、最後のエリアの雑魚メカメタルクマと戦って確認すると良いだろう」
四つ目のエリアの最後の中ボスも今までよりも早く攻略できた。
そして、最後のエリアに到着すると、五尾が、通常の大きさのメカメタルクマと一対一で戦えるように、お膳立てをした。
クーちゃんは、突進コンボで右、左の一撃ずつ決めた。その後、反撃を受けてしまうが、三撃目を当てたらメカメタルクマを倒せた。
「一撃貰っただけで、重傷になってしまった」
クーちゃんは、ションボリする。
「三レベルの時は、一撃で終って居ただろ。耐久力も増して、攻撃力も増した事が分かった。とりあえず、安全地帯で休憩しよう」




