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第四話

 五尾は、クーちゃんが待つ安全地帯に戻って来る。

「どうだ。疲労はとれたか?」

「だいぶ元気になりました」

「では、一つ朗報だ。クマ頭人形は、毛が生えている部位に鉄パイプを命中させたら倒せる事が分かった」

「え、えー! 本当ですか!」

「試してみるか?」

 五尾は、そう言うと、安全地帯から出る。

 そして、近くにいたクマ頭人形三体のウチ、二体をあっさり倒すと、一体を地面に押し付け、動きを封じ込める。

「好きなところを鉄パイプで叩いてみろ。軽くで大丈夫だぞ」

 クーちゃんは、鉄パイプで頭を軽く叩くと、クマ頭人形が消滅する。

「す、スゲー」

「ピンクリボンが狙うとしたら、頭か腰が良いだろう。だが、初めは無理に狙うな。まずは突進のコンボを使えるように練習するのが先だからな」

 クーちゃんは頷く。


 クーちゃんと五尾は、一つ目の中ボスの広間へ向かって進んでいた。モンスターの殆どは五尾が退治しており、クーちゃんは安心して進めている。もちろんクーちゃん自身も突進コンボの練習はしている。

 まぐれでクマ頭人形の腰に何度か命中し、何匹か倒せたが、殆どは五尾が倒していた。

 中ボスがいる広間の直前まで来ると、五尾は雑魚を全部倒し、動きを止める。

「どうかしたんですか?」

 クーちゃんが聞く。

「この先が中ボスが出るエリアだ。ケガはないな?」

 クーちゃんは頷く。

「心の準備は良いか?」

 五尾の雰囲気の変化に、クーちゃんも緊張する。

「大丈夫です」

「じゃ、行くぞ」

 五尾が颯爽と広間に入って行く。少し遅れながらクーちゃんもついて行く。

 すると何処から現れたのか、わからないが、クーちゃんたちの前に巨大な木彫りのクマ人形が突然現れた。三つ目のエリアの『愛奈の思い』のまわりに現れた大きめの木彫りのクマ人形よりもさらに大きかった。

 五尾は、巨大な木彫りのクマ人形に真っ直ぐ突っ込んでいく。クーちゃんも遅れて突っ込んでいくと、巨大な木彫りのクマ人形から、通常の大きさの木彫りのクマ人形が現れる。

 五尾は、通常の大きさの木彫りのクマ人形をあっさり倒しながら、巨大な木彫りのクマ人形の側まで行く。クーちゃんは通常の大きさの木彫りのクマ人形の数が多く、一旦突進のスキルで離脱し距離をとる。

 五尾は、巨大な木彫りのクマ人形を攻撃できる距離までくると、巨大な木彫りのクマ人形からの引っ掻き攻撃を受ける。五尾はあっさり避け、巨大な木彫りのクマ人形に一撃を加える。そこに巨大な木彫りのクマ人形の引っ掻き攻撃がもう一度来たが、五尾はあっさり避ける。

「あんなの良く避けられるなー」

 クーちゃんは通常の大きさの木彫りのクマ人形を倒しながら言った。

 五尾は、一直線上にいる木彫りのクマ人形を一気に消滅させてまわる。

「それなら俺でもできる」

 そう言うと、鉄パイプを前に真っ直ぐに構えて、突進のスキルを使って木彫りのクマ人形を倒していく。

「良いぞ。ピンクリボン」

 五尾は、そう叫ぶと、巨大な木彫りのクマ人形へ突っ込んでいく。

 巨大な木彫りのクマ人形は、何かを溜めている。五尾は何かあると思い、一旦距離をとる。

 すると、通常の大きさの木彫りのクマ人形が大量に現れる。

「チッ! 今の溜は雑魚を生むための溜めだったのか」

 五尾は、巨大な木彫りのクマ人形の動きを観察しながら、動いていた。

 クーちゃんは、再び出てきた、通常の大きさの木彫りのクマ人形を倒していく。

 五尾もふたたび巨大な木彫りのクマ人形に接近し、攻撃する。

 巨大な木彫りのクマ人形は、五尾を狙って引っ掻き攻撃をするが、五尾は上手くかわす。そして、さらに巨大な木彫りのクマ人形は、引っ搔き攻撃をする。五尾はあっさりかわし、そして、鉄パイプで反撃の連撃を喰らわせる。

 五尾の攻撃はちゃんとダメージを与えているようだが、巨大な木彫りのクマ人形はピンピンしている。

 クーちゃんは大量にいる木彫りのクマ人形を突進のスキルを使い、手当たり次第に退治していく。

 五尾は、巨大な木彫りのクマ人形へ反撃ができ、それでいて攻撃が避けやすい間合いを保ちながら戦い続ける。

「俺もそっちに行きます」

「ダメだ。ピンクリボンは、まわりの雑魚を掃討してくれ。雑魚を対応しながらだと、手数が減る」

 クーちゃんは、木彫りのクマ人形を倒しまくる。

 巨大な木彫りのクマ人形が溜に入る。

「ピンクリボン。一緒にコイツを攻撃だ」

 クーちゃんは巨大な木彫りのクマ人形へ突進し近づくと、鉄パイプで殴り始める。

「そろそろ、雑魚が現れる。雑魚の掃討を頼む」

 五尾の言う通り、雑魚が大量に現れる。クーちゃんは五尾の指示に従い、突進のスキルを使い、雑魚の掃討を始める。

 巨大な木彫りのクマ人形は再び溜に入る。さらに雑魚を発生させる為だ。

 五尾は、巨大な木彫りのクマ人形に激しく攻撃する。しかし、巨大な木彫りのクマ人形は、溜を止めない。

 クーちゃんが大分倒したが、それ以上に新たな通常の大きさの木彫りのクマ人形を発生させる。

「全然キリがないですよ~」

「泣き言言うな。ちゃんと敵を追い詰めている」

 巨大な木彫りのクマ人形は、さらに再び溜を始める。

 これ以上数を増やされてはたまらないと、五尾は攻撃を激しくするが、巨大な木彫りのクマ人形は、溜を止めない。すると、今度は今いる雑魚の木彫りのクマ人形が一回り大きくなる。

「げ! こいつら大きくなった」

「落ち着け。こいつらも鉄パイプ一撃で倒せる」

 クーちゃんが鉄パイプで殴ってみると、確かに一撃で倒せる。

 巨大な木彫りのクマ人形は、初めて見るモーションで溜に入る。

「ピンクリボン。気を付ける。巨大な木彫りのクマ人形が、何かやるつもりだ」

「気を付けろって、どうしたら良いんですか!」

 クーちゃんが叫ぶ。

「正面に立つな」

 クーちゃんは慌てて、突進のスキルを使い、雑魚を倒しながら正面から移動する。

 巨大な木彫りのクマ人形は、向きを変える。

「ピンクリボン。巨大な木彫りのクマ人形が、向きを変えているから気を付けろよ」

「しつこい~」

 悲鳴をあげるクーちゃんを他所に、巨大な木彫りのクマ人形は炎を吐く。

「炎の息! 怪獣かよ」

 五尾は、気にせず巨大な木彫りのクマ人形へ攻撃を続ける。

 炎の息は、木彫りのクマ人形を巻き込み、クーちゃんへ向かって伸びる。クーちゃんは突進のスキルで何とかかわす。

 炎の息を吐いている間、巨大な木彫りのクマ人形は、実質動きが止まっているので、五尾の連続攻撃がすべて命中する。

 巨大な木彫りのクマ人形が動きが止める。

 すると、カンカンカンと言う音がすると、巨大な木彫りのクマ人形が徐々に透明になり、消滅する。

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