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「そんなことよりも、ちょっと道を尋ねてくてね。この近くに街かなにかはないかな?」


「いや、前提が飲み込めてなくて話が全く入ってこない……え? あなたそもそも何者なの? この近くの住人?」


「僕はただの人間ですよ。君は今どこに向かってたのかな? もし良かったこの俺を街にまで案内してもらえないか?」


「え? いや、たしかに今はナナカラの街に戻る途中だったけど……え、マジで誰?」


「ごちゃごちゃ言うと、殺しますよ」


「脅迫されてる!?」


「もちろん冗談です。あの、怪しいのは重々承知しております。ですが本当に道に迷って困ってるんです。案内とか高望みはしないんで、せめて街まで連れて行って貰った後、俺の泊まる宿と食費と就職先を探して貰えませんか?」


「うん、高望みしてるね!」


「金が無いんですよ!」


「逆ギレされた!?」


「お願いします、せめて街の方角だけでも……」


「えー……何この状況……」



 少女は戸惑っているようだった。当たり前だった。



「ダメです、か……?」


「キラキラした目で見られても……はぁ、何がなんだかわからないけど、私も丁度街に帰る途中だったから、付いてくるくらいだったらまぁいいけど」


「やったぁ! ありがとうございます! それじゃあ後ろ失礼しますね」


「馬に乗せるとは言ってないんだけど!」


 なんやかんやで少女に街に案内して貰えることになった。





「……で、結局何をしてる人なのあなたは」


 俺は結局少女の後ろに乗せて貰えることになった。 

 最初はめちゃくちゃ抵抗されたが、一人だけ歩くというのもアレということでゴリ押せたのだ。


「まぁつまるところ秘密です」


 ていうか俺が言うのもアレだけど、普通知らない人を後ろに乗せるのか?

 俺だったら普通に嫌なんだけど。何されるか分かんないし。この人も大概おかしいよ。


「普通に怪しすぎるんだけど」


「悪人ではないとは言っときます。でも僕の情報を聞き出すからには、あなたも名乗らないといけませんよ」


「そうなる……の? まぁいいか、私はまぁ別に特別な人間てわけじゃないんだけど、その辺にいる冒険者の一人よ。今はナナカラの街で活動してるわ。ユイセっていうの。今は依頼の帰り途中だったんだけど」


「冒険者か。やっぱりこの世界にもあるんだな」


 流石は異世界。魔法といい本当にファンタジーなんだな。となると色々見て回りたいなぁ。冒険してーわ。


「この世界……?」


「いや、聞き間違いだ。とにかく俺もその冒険者とやらになろうと思うんだが、誰でもなれるものなのか?」


 異世界なら迷わず冒険者でしょ。せっかく転生したんだしな。


「まぁある程度の実力さえあれば大抵は認めて貰えるとは思うけど……」


「そうなんだ、じゃあそこまで案内頼む」


「私をメイドか何かと勘違いしてない? というか距離近い、もう少し離れて!」


 え、そんなに近いか? 普通に肩掴んでるだけだけど。まぁ確かにちょこちょこ至近距離に顔が接近したりはしてるけどさぁ。というかこの子普通に可愛いよな。タイプなのかもしれん。そんなつもりなかったけど、そんな言うんだったら後ろから羽交い締めにしてあげようかな? まぁ童貞の俺にそんな度胸ないんだけど。


「あそこが街よ。馬単騎だと早いでしょ?」


 平原なので分かり易いが、遠くの方に城壁が見え始めていた。






 城壁近くに行くと、流石に馬から降りてと言われたので降りた。

 街に入るには城門で手続きを行わなければならないらしかった。


「手続きって何がいるんだ? お金とかがかかるのか?」


「別に掛からないけど。身分証明書があればね」


「え、俺そんなの持ってないんだけど」


「え? 他の街とかで作ってないの? どこかのギルドとかに所属しておけばその会員証を証明として使えるんだけど……元に私は冒険者カード使ってるし」


「やばいな。高速で通り抜けるしかなさそうだ」


「捕まるだけだよ?」


 順番待ちしていると、俺達の番がやってきた。

 まぁ数人しか並んでなかったからあっという間だったけど。


「あら、ユイセちゃん、今日は早かったんだね」


 城壁に関所のような建物が併設されていて、そこで入場手続きを行うようだった。

 窓が空いていて、そこからオジさんが話しかけてくる。


「ゴジットさん、さっきぶりです。はい、元々その予定でしたので」


「そうだったんだね。そこの御人は……?」


 やばい、少女の後ろに隠れてたんだけど、流石にバレたか。殺すか?


「すみません、僕はユイセの彼氏です」


「へ!?」


「はは、そうだったのか。ユイセちゃんも隅に置けないなぁ」


「違いますから! さっき会ったただの不審者です!」


「でも呼び捨てで馴れ馴れしく呼んでるようだよ?」


「勝手に言ってるだけです! そもそも私この人の名前知らないし!」


「まぁまぁ照れ隠しは程々にしとけよユイセ。いきなりで悪いんですが、僕身分証明書とか持ってないんですけどどうしたらいいですか?」


「持ってないのかい? 仕方ない、それなら用紙への記入と入場税を払って貰うことになる。これに記入しておくれ」



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