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東京バトルロイヤル  作者: 宮鵇薫
4/19

パーティー結成

第4章読みに来て下さりありがとうございます!どうぞお楽しみください!!

「お、男の子?」


驚きのあまり、声が裏返ってしまった


「うん!あれ、言ってなかった?」


「いや、その、見た目が、、女の子だからさ」


「それについては触れないで」


彼の声は、いきなりトーンを落とした。


「え?」


「触れないで」


「わかった、ごめん」


これ以上聞くとまずいと本能が気づき、俺は素直に謝った。


人は誰しも、話したくない事はある。


集合時間の9時になって山野ともう1人のメンバーも到着したので、近くの喫茶店でミーティングを始めることにした。


一人一人自己紹介をしていく。


おっと俺の自己紹介をみなさんにするのを忘れていた。


俺は中戸優作。横浜中央高等学校に通う2年生。趣味はゲームで、大会にも何度か出場した事がある。学校では所謂「陰キャ」と呼ばれる類の人種だが、俺は全く気にしていない。これからもよろしく。


「中戸優作。横浜中央高等学校の2年。よろしく。」


俺は簡単に自己紹介を済ませた。


否、ただのコミュ力ゼロの自己紹介だ。


本当に自分のコミュ障ぶりには、うんざりしている。


無愛想だと思われてないかな?


後になってすごく不安になった。


次はメンバーに入ってくれた女の子。


ショートカットで毛先が少し巻かれている栗毛。


モデルのような高身長に抜群のスタイル。これまた驚く程の美少女だ。


「神奈川第一高等学校2年の、保志佳奈です。趣味はゲームと読書。小説の執筆などもしてます。佳奈って呼んでください。よろしくお願いします。」


小説を書いているのか。確かにどこか文系を感じさせるほんわかさがある。


文系への偏見か。


「佳奈。よろしく。」


女の子を下の名前で呼ぶのは少しむず痒かった。


そして次に千葉くん。


「佳奈ちゃんと同じ神奈川第一高等学校2年の千葉圭一です!趣味はゲームとテニスです!圭一って呼んでください!よろしくお願いします!」


「佳奈さんと同じ学校なんだ。」


「うん!クラスも同じ!」


「そうなんだ。よろしくね」


さっきの態度からは想像も出来ないスマイル。


こいつは怒らせたらまずいタイプだと、俺は長年の陰キャ経験から気づいた。


陰キャの休憩時間の8割以上が人間観察だから、この人間がどんなタイプなのか一瞬で理解できた。


そして最後に山野朱里。


「横浜中央高等学校2年の山野朱里。趣味はゲームでKanonって名前で地球乱戦のプロゲーマーをしてるわ。よろしく」


彼女の淡々とした喋り方はクールな性格をそのまま映し出していた。


俺は彼女に聞きたいことがあった。


「なんで俺のTwittingのアカウント知ってんの?」


「あんたの唯一の友達さんが拡散してたわよ」


は?俺のアカウントを知ってるのはクラスで唯一濱井慶次だけだ。


陰キャ仲間。唯一の友達ってのは、、、うるせー!ほっとけ。


あいつが俺のアカウントを拡散したのか。


あれほど誰にも教えるなって言ったのに。


よし。あいつと友達やめよ。あ、クラスにとうとう友達がいなくなる。


今はそんな事は問題じゃない。


クラスに俺のアカウントが知れ渡ったにも関わらず、俺の元にフォローは1件もこなかった。


俺のフォロワーはネットで知り合った50人だけ。


それも3年以上前から変わっていない。


俺のアカウントを知ってるのにクラスの誰もフォローしてこないってことは誰もこんな陰キャと絡みたくないんだろうなと考えると、涙がでてきてしまう。


まぁそんな事はどうでもいい。


「じゃあこれが俺のアカウントだと知った上でなんで俺のパーティーに入ってきた?」


そう。これが俺の中の最大の疑問。


「は?別に入りたくて入ったんじゃない!#東京バトルロイヤルで検索したらたまたま話に聞いてたあんたのアカウントがでてきて、一応クラスメイトだから困ってんのかなって思って入ってあげただけ!勘違いすんな!きもい!」


彼女は顔を赤くしながらそう言った。


そーだよなー。やっぱそうだよなー。


もしかして俺のアカウントずっとチェックしてて、俺のこと好きだったり?とか少しでも期待してしまった自分はかなりキモいと思う。いや、キモい。


まぁ、理由はともかくメンバー全員の自己紹介がおわったので、遂にパーティーの応募にとりかかる。


俺はノートパソコンで防衛省の東京バトルロイヤル応募ページを開いた。パーティー名の入力。


「俺から提案がある。パーティーの名前だが、チームのみんなでって意味でメンバー全員の名前の頭文字をとってYKAKってのはどうだ?」


みんなの名前の頭文字をパーティ名にと言うのは実は募集をかける前から提案しようと決めていた。


みんなの反応は?


「ありきたりだな」と山野。


「ありきたりですね」と佳奈。


「ありきたりだね!」と圭一。


「やっぱありきたりだよな。」と肩を落とした。


しかし、


「けどすごくいい名前!」「まぁいいんじゃない?」「けどすごく良いと思います!」


とみんな口を揃えて言ってくれた。


俺はすごく嬉しくなった。


「みんなありがとう!」


俺は基本事項とパーティー名を打ち込んでみんなの前で応募した。


どうか、どうか出場権を手に入れたい。


「じゃあこれで俺たちのパーティーYKAKは結成!みんなで頑張ろう!」


「おー!!」「はいはい。」「頑張りましょう!」


これにて俺たちのパーティーは結成された。


優作率いるYKAKが結成!東京バトルロイヤルの参加権を手に入れることが出来るのか!?

第5章もお楽しみに!

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