地獄の修行 前編
どうぞ!お楽しみください!
練習試合の結果、江戸川区は俺たちを倒したチームBLACKTIGERが優勝したようだ。
もちろん最多キルをとったのもこのチーム。
「あきらかに、相手チームのエイム力や瞬間的な判断力は違ったな。」
「それもそのはずよ。あのチーム3人は自衛隊出身だもの」
「それは勝てないな、、、」
「1人は自衛隊出身とかじゃないんですか?」
「そう、その1人はプロゲーマーの知識と叩き上げのスキルで実力をつけているタイプらしいのよ。」
「へー、そんなすごい才能持った人もいるんですね!」
「何他人事みたいに言ってんだよ!俺達はそんなヤツらと戦っていくんだぞ!」
「今からの1週間は本気の練習が必要なようですね、ならいい方法がありま
す。」
「佳奈!ほんとか!?」
「えぇ、でも物凄くキツイですよ?」
「なんでもこいだ!」
「では行きますか」
ーーーーー1時間後ーーーーー
「、、、、は?」
「ここはうちの家に先祖代々伝わる修行山です。」
そこにあるのは立方体に三角錐をのせたような山。
「山って、これほぼ崖じゃん!?」
「ではまずは登りましょう」
「登るって、これをか!?」
「って言っても10メートルくらい登ったら後はただの坂です」
そこまではただの崖だ。
「命綱は?」
「ないです」
「なるほど、死ぬな」
「骨折程度です」
「骨折は程度じゃねぇよ」
佳奈はひょいひょいと登っていってしまった。
「マジか」
とりあえず、岩の凹凸を使って登り始めた。
意外にもしっかり手足に力を入れたら登れないこともなさそうだ。
上を見ながら足をかけれる場所を探し、少しづつ登っていく。
「なんだ!意外に、、、」
そう言いかけた時右足をかけていたでっぱりが折れて落ちてしまった。
「うわっ!」
「気を抜いているからですよ」
「は、はひぃ」
やっとの思いで登りきることが出来た。
次は朱里。
これはかなり時間がかかるだろう。
少し休憩でも、、、
「さぁ次行きましょ」
「は、はやすぎねぇか?」
「余裕よ、こんなの」
「意外と簡単でしたね!」
そこには既に崖から登ってくる圭一の姿。
「お前らどうなってんだよ」
「あんたがヒキニートだからじゃない?」
「ニートじゃねーよ、まだ学生だ」
「さて、次はこの階段を登ってください」
「なんだ、階段を登るだけか」
かなり段数がある階段。
まぁ登るだけかと。
思ったのだが、
「もちろん、ただ登るだけじゃないですよ?」
そう言って佳奈が持ってきたのは20キロ以上はありそうな丸太。
「ま、さかな」
「さぁ!担いでください!」
「マジで言ってんの?」
「まじです」
丸太を担いでみる。
「お、おも」
「さぁ登りましょう!」
皆はもうすでに登り始めている。
俺も遅れをとらないように登り始めた。
100段程進んだだろうか。
しかし上を見るとまだまだ続いているようだった。
さすがに疲れてみんなで休憩を摂ることにした。
「これ、今日中に全部終わるのか?」
「終わるわけないじゃないですか!泊まりですよ?」
「は?」
「寝袋、食料、テント全部人数分あります!」
「そこじゃねーよ!」
「しょーがないわね、これをやり切った先にもしかしたら何かあるかもだし」
「そうですね!頑張りましょう!」
ここまででも倒れそうだ。
すごくこの先が不安になった。
次話もお楽しみに!