魔術師 リリー
ソレイユ達によって王宮魔術師神官宮にやって来たルゥナはリリーとして、女性魔術師神官によって、ルゥナ(リリー)は育てられた。もちろんソレイユ、ヴァン、ソールも加わり、ルゥナを可愛いがった。
赤子の頃に、魔法書の内容を子守唄変わりに聞き覚え。
1歳からは魔法呪文名と内容を物語の変わりに聞き覚え。
2歳の時には呪文を唱え、物の浮遊魔法、移動魔法が使えていた。
2歳半頃から三大魔術師神官である、ソレイユ、ヴァン、ソールと共に術師の勉強に入った。
3歳になった今、女性魔術師達よりソレイユ達と勉強する方が多かった。
「リリーは物覚えがいいな、何でも直ぐに習得してしまうな。」エライ、エライを言うように、ソレイユはリリーの頭を撫でた。
「もう、ソレイユ。リリーは、子供じゃ無いのよ。気安く頭を撫でないで。」とプンっと頬を膨らませ、ソッポを向いた。
ソレイユはすくすく笑いながら
「リリー、頬を膨らませてソッポを向く時点でお子様だよ。」
リリーは「もう、ソレイユの意地悪~っ」とぽかぽかと叩く。
「リィーは可愛いな」と緩い顔で微笑む
「ソレイユそれ、ロリコンだからね。」
( (「ロリコン?」) )二人の声が重なる。
リリーは、ハッとした、何で「ロリコン」って思ったの。
そうだ、産まれてまもなく私の意識は前世を思い出していたが、いつの間にかその記憶は消え失せ、今に至っているのだ。
そうなのだ、(私、転生したんだ、それも異世界に)魔法使い幼女に転生している。
でもここは、前世のアニメのような「魔法少女⚪⚪⚪⚪。」のような世界じゃない、ガチ魔法。ハリー・⚪ッタ⚪のような世界だ。
……のだが、私の回りの男性は皆イケメンばかり。
まさか!ここ乙女ゲームの世界とかじゃないよね?
だって私、四大魔術師神官の月詠みだし、美少女に転生してるし、ヒロインかも?
いや、まさか後々本当の聖なる月詠みヒロインが現れて、私が断罪されるとか?
これはぼやぼやしていられない、追放とかされないように注意して、聖なる月詠みが現れたら、快く引けばいいのよ。
「面倒な魔法の勉強しなくていいんだし」そっちの方がいいじゃないとにんまり笑う。
そうしようと考える、見た目3歳時中身25歳に幼女であった。
「何、にんまり笑っているんだ。リリー?それにロリコンってなんだ?」
はたと、気がつく。
怪しいだろ私、一人でにんまり笑うなんて。
そしてロリコンについて聞いてきた。
まだ三歳時の私、ここは誤魔化しておこう。
「知らな~い、リリーそんなこと言った?」にっこり微笑む
ロリコンの言葉をスルーして。
「ソレイユも、すっごく格好いいよ。」
そして私は
「ソレイユだ~い好き」と抱きついてやった。
ソレイユは真っ赤になっていたが、嫌では無い様子。
ソレイユって、結構リリーにメロメロ何だよね。