第7話「結界の中で」
「ここどこ.......」
「森神様! どこですかー!」
「うぇー気味悪いよ、なんか中世ヨーロッパみたいな感じ」
「本当は綺麗なとこだけど、暗さが不気味さをましてるよ」
「.......小雪?」
「誰!?」
「おっと、驚かせてごめん」
「ゆうちゃん? なんでこんな所に!?」
「巻きこまれたんだよ、この結界に」
「大丈夫じゃないじゃんゆうちゃん! どうしよう!」
「小雪落ち着け、ここは落ち着いて出口を探そう」
「うん.......でも危なかったら私の後ろに隠れてね」
女の子に守ってもらうなんて男としてすっげえ恥ずかしいぜ.......
「うーん、本体がいないわね」
小雪と離れ離れになったいま、早く魔女本体を見つけ倒さなければいけないわね.......
この魔女あの子一人じゃ倒せないわ、まったくさっきの自分を殴りたいわ、弟子の成長を期待するあまり、強すぎる敵を狩ろうとするなんて、師匠失格ね.......
「早く見つけなきゃ.......!」
どうすんだ! 祐貴! 俺に体変われ!
嫌だよ! 今変わったら俺らのこと小雪にバレちまうぞ!
何言ってんだそれどころじゃねーだろ!
「ゆうちゃん隠れて!」
きしゃああああ! と超音波をはっし魔女の手下達が現れた
「ここで、魔力を使いすぎちゃダメだ、ちゃんと調節して.......」
「森神様みたく、魔法で武器を作れればいいんだけど」
「リーフソード」
「森神様、それどうやるんですか?」
「あぁこれ? 簡単よ、草にイメージを伝えるの」
「イメージを伝える.......?」
「うーんなんていうの、自然が力を貸してくれるみたいに、こっちから力を分け与えるみたいな感じかな」
「リーフソード.......なんだこれ?」
「剣と言うよりも、ボールって感じね」
「.......うーん、できないです」
ここにある物は闇か.......できるかな
闇に私のイメージを伝える感じ、私の力を貸す感じ
「ダークネスソード!」
闇が小雪の手に絡みつき、そして剣の形に形成されていく。
「できた.......!」
「そこのモンスター! 邪魔だからどいてよね!」
小雪は敵の群れに飛び込み次々に敵を斬り殺した。
「すごい.......敵を全部切り刻んじゃった」
「小雪! 大丈夫か!?」
「うん! ちょー平気!」
「早く出口探そう!」
「あーもう! 雑魚ばっか!」
「これだけ殺ったのになんで本体でないのよ!」
「.......私の可愛い坊や達を殺したのは貴方達なのね」
「でやがったわね!!」
「ムダですよ、攻撃してもこれは私の影です」
「本体は別のとこ、3人の気配がするところ」
「.......まさか!」
「なかなか、出口ないな、森神様大丈夫かな」
「なぁ小雪、魔法が使えるようになって危険な目にあってないか」
「.......うん、でもちょっとくらいなら平気だよ!」
「そんな! 危険なことやめてもいいんだぞ!」
「でも.......ゆうちゃん」
「.......!? 何この怪しい感じ!」
辺りが薄暗い霧に包まれ、そして中から人らしき者が現れた
「.......こんなに荒らしてただでは済まさないですよ?」
「ゆうちゃん! 危なくないとこいて!」
「喰らいなさい、私の闇そしてこの結界の一部となりなさい!」
「やばい、強い力が2つ混じり合っているわ」
「私が行くまで負けるんじゃないわよ!」