第5話「決闘! 八黄原美琴」
「森神様、知りあいですか?」
「ええ、大昔のね、あんたまだ生きてたの?」
「それはこっちのセリフだ、お前生き返ったのか」
「16年前にね、あんたこそヤギにまでなって生きたいの?」
「ちょっと訳ありじゃ」
「ねぇ、あんた誰?」
「私ですか.......?」
「あんた以外誰がいるのよ!!」
「ひっ白銀小雪です.......よ」
「私は、八黄原美琴!」
「お兄ちゃんは騎士団、第一番隊黄金の風!」
「お姉ちゃんは魔法アイドル!」
「そして私は、史上最速で魔法を使えるようになった!」
「エリート魔法一家なの!」
「ふーん、あの八黄原が出世したわね」
「まぁ、あん時の最強と言われた私が封印され」
「二番目に強かった白銀家には魔法が使える子供ができなかった」
「そりゃ、八黄原が有名になるわけだ!」
「なんなのこの人、チョーむかつく」
「美琴こいつは、ほっとけ」
「それより、私が倒すはずのシャケがいないじゃないの!」
「ごめんなさい、私が倒しちゃった」
「はぁあああ!」
「うちの小雪はね、超特大魔法を自分で完成させたのよ!」
「あぁん? どうせお前の弟子は自然魔法を使うんじゃろ? 最弱魔法の使い手じゃないか!」
「お前はその最弱魔法に負けたんじゃねーか!」
「んだとこらあ! また勝負すっか!?」
「上等よ! やってやろうじゃないの!」
「待ちなさい.......! おじぃ、森神!」
「あんたたちの弟子である私たちが戦うってことでどうかしら?」
「「.......!それがいい!」」
「ふぇえ! 森神様! 私いやです!」
「あら? 小雪弱いから自信が無いの? 雑魚なの?」
「そう言われたって私はやりませんよ」
「ちょっと! 勝負を申し込まれたら受け取るのが礼儀でしょ!」
「そんなの知りませんよ!」
「駄目よ? 貴方はポケモンで目と目があったらトレーナーと戦わないのかしら?」
「ううっそんな古いゲームやらないもん」
「「なんだって!」」
「小雪それは聞き捨てなれないわ! 私たちの青春よ!?」
「おい! 森神こいつはダメだ!」
「えっと、なんかごめんなさい」
「えっと戦うから機嫌直してください! 森神様!」
「それでこそ、私の弟子よ! 行きなさい小雪!」
「あんたみたいな、なよなよしてる女子なんてひとひねりよ!」
「御手柔らかにお願いします.......」
「いざ!尋常に」
「しょ、勝負.......!」
美琴は自分の服の紫色の部分を触り手を銃の形にして目の前に出した
「ペイントショット!」
「きゃっ! ローズシェルター!」
「.......あっぶないよ」
「えっ? 薔薇が枯れてる.......!?」
「まさか.......!」
「気をつけて! あいつの魔法ちょっと特殊すぎるわ!」
「ほーほっほ! もりがみぃ! わしの魔法と同じじゃ!」
「ワシと同じ色の魔法じゃ!」
「私の魔法は色を吸収して、自分の思った通りの効果を発動させる魔法」
「それが色の魔法、ペイントマジック!」
「確か自然魔法って言ってたわねあなたの魔法」
「自然魔法なんて、基礎魔法の集まり.......激弱よ激弱!」
「白銀小雪.......あなたが、私に勝つことはできない! 出来るはずがない!」
どうしよう、森神様.......!
「大丈夫よ! 小雪! 自分と自然を信じなさい!」
「森神よ何を言ってるんじゃ」
「そういやヤギあんた私に勝ったことあるかしら?」
「うっそれは.......」
「じゃあうちの子が勝つわね」
「森神、あんたと弟子は違うじゃろ」
「うちが勝つ」
「どちらも譲れないわね」
「そうじゃのう.......」
「ほら! 守ってばっかじゃ何もできないわよ!」
「ノアの大洪水!」
「はぁ? あんた大魔法使えるの!? まったく」
「.......この程度の大魔法ならよけれるっての!」
「透明の色! 大水槽!」
「私の水が.......どんどんあのなかに入っていく.......!」
「大洪水だかなんだか知らないけど水なんて入れ物に入れればどうってことないのよ!」
私の魔法が.......! こんなの勝てるわけないよ! 使える魔法で勝てるわけないよ!
基礎魔法が特殊すぎる魔法にかなうわけないんだよ.......
「降参かしら? じゃあガンガン行くわよ!」
色を無くせればこっちが勝つのに!
うん? 色をなくす?
色をなくすってことは、視界を奪えばいいんじゃないかな!?
これなら、自然の力を借りればできる!
出来ないかもしれないけどやってみるしかない!!
「お願い! 月の光私に力を貸して!」
「無駄よ! 毒のペイント弾があなたを貫く!」
「月の光が貴方を惑わす!ルナティックシャイン!」
眩い光がここ一帯を包み込む!
「きゃあああああ! 目がああああ! 色が! 景色が! 見えない!」
「ちょっと! 小雪私まで魔法食らってるんだけど!?」
「やめろ! 早く! わしらの負けでいいから!」
「ちょっと! おじぃ!? 何言ってるのよ! まだ負けてない!」
「あなたの負けですよ」
「.......魔法解除」
「嘘でしょ!? なんで私がツルで巻かれてるのよ!」
「さっきの光の中でちょっと巻かせていただきました」
「あの光の中でどうやってわかったのよ!」
「あの光あんたにも効いてたんじゃないの!?」
「簡単です、熱で感知したんです」
「熱!?」
「熱も自然の一部ですから」
「お前のとこの弟子ようやるわい」
「私も驚いたわ、まさかあんなこと出来るなんて」
「もしかしてら、森神、お前以上の力じゃないか」
「もしかしなくてもよ」
「あー! 悔しい! もう一回勝負よ!」
「もうやめます、帰りましょ?」
「嫌嫌嫌! ぜーったい嫌!」
「こら! 美琴敗者が吠えるのはみっともないぞ!」
「おじぃ.......」
「すまんな、小雪ちゃんそして驚いたよ」
「ヤギさんいいんですよ、美琴ちゃんまた修行して戦いましょ?」
「望むところよ!」
「今日のとこは帰るわ、また会いましょ白銀小雪」
「じゃあな、森神! また頼むわ!」
「はいよー、またねー」
「つ、疲れたぁ」
「お疲れ様、小雪」
「森神様、明日学校やすんでもいいですか?」
「それはお母さんに聞きなさい」
「色々ありすぎてもうダメですよー魔力が減ってる感覚が.......」
「今日1日で大魔法使いすぎたのね、自分で魔法作っちゃったしね」
「うーん、もう寝ます」
「おやすみ、小雪」
小雪、こんなに成長するなんて.......正直初めてあった時は思わなかったわ。
私が呪いをかけた、その償いで最強に育てようと思ったけど、私がいなくても最強になるわねこの子は.......。
でも、この子があの子みたいに間違った道に走らないよう私がついていてあげないとね!