第1話「白銀小雪」
昔、日本という国にモンスターが大量発生した。
その現象は日本だけにはとどまらず世界中で確認された。
そしてモンスターが出てきたと同時に人間にも変化が現れた。
そう魔法が使えるようになったのだ、魔法はこれまでの科学と融合し空想の世界でしかありえなかったことが現実世界で可能となった。
「これが、この世界の歴史じゃ、そしてこの後起こるのが.......えー白銀答えろ」
「.......わかりません」
「.......白銀、お前自分の進路考えなさい、お前魔法史がある場所に進学じゃろ?」
「はい.......すいません」
「答えは、世界大革命じゃこれでこの世界の政治や国のあり方がかわるんじゃよよく覚えとくように」
そして現在、私達は魔法が使える人間と使えない人間の2種類の人間の力で成り立つ世界に住んでいる。
魔法を使って、モンスター退治をしたりする人もいれば、市役所で受付をする人もいるそんな世界だ。
私、白銀小雪は魔法が使えない人間だ。
でもそれで困ったりすることは無い、あるとしたら魔法を使わないのに魔法の勉強をすることだ。
「小雪ぃ! あんたなんでこの事まだ習ってないですって言わなかったのよ!」
「ううっ彩絵ちゃーん! だってあのおじいちゃん先生怖いんだもん!」
「小雪、あん時はちゃんと言わなきゃダメだ」
「ゆうちゃんまで.......」
この年で使えもないのに中学生は必ず魔法の勉強をしなきゃいけないなんて、国は何を考えてるんだろうとつくづくおもうよ……
そして、勉強が出来ないせいで私はよくこの2人の友達から小言を言われる……ううっ私は頑張っているんだよ。
「でも祐貴が先生にちゃんと言ったのよー小雪」
「あっ! そうだった! ゆうちゃんありがとね!」
「まぁ、小雪のためだし、あのまま違うとこ勉強するのやだしな」
「……ねぇ、ところで進路どうする?」
「俺らもう中3だしなー高校どこ行くかな」
「私はお父さん、お母さんどっちも魔法使えないから一般職につくから、普通科いくけど二人は?」
「うーん私も魔法使える見込みないし普通科高校かな」
「俺は騎士団に入る!」
「それ、高校でてからの話でしょーつかあんた魔法使える家系だっけ?」
「俺は魔法が使えるはずだ!.......多分」
「多分じゃダメじゃん、まぁ魔法が発動するのは16歳からって言うし希望は持つだけ持てば」
「うるせぇ! 俺は絶対騎士団にはいるんだ!」
「騎士団!? あんた国の犬になるわけ!」
「国の犬だと!? 騎士団を侮辱したな!」
「やめてよ! 二人とも!」
「「ごめん、小雪」」
そっか、みんな進路決まってきてるんだ。
私なんも考えてないや、どうしよう.......私も魔法が使えればなぁ。
「小雪ー、私先生に呼ばれてるから先帰ってて」
「うんバイバイ彩絵ちゃん」
「ごめんねー! じゃまた!」
「小雪、一人か?」
「あっゆうちゃん、部活ないの?」
「おう、たまには帰ろうぜ」
「うん!」
「なぁ、小雪昔のこと覚えてるか?」
「昔? どれくらい昔のこと?」
「幼稚園くらいの事かな」
「あー結構覚えてるよ、そこでゆうちゃんと彩絵ちゃんに会ってさ、仲良くなったよね」
「そう、その時! あん時の約束覚えてるか?」
「約束.......? うーんなんだっけあん時みんなといろんな約束したから、どれだかわかんないよ」
「あっ、あーそうだよな! うん! まぁいいんだよ!」
「ごめんねゆうちゃん、大切な約束だった?」
「いや、大したことじゃないんだ」
「あっ小雪もう家だな、じゃあな!」
「うん、バイバーイ」
約束.......なんだっけ、でもゆうちゃんちょっと寂しそうな顔してたな.......
「まぁそのうちわかるかな! アイスたーべよ!」
「.......白銀、このネームプレート絶対そうよね」
「ついに見つけたわ、白銀の血を引き継ぐ者!」