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XO!i  作者: 恋刀 皆
82/164

第80話~流天 虎頼の場合~「游」

「流天よ。見つけたぞ」




 その声で、


それがしのかくれんぼは終わった。




………………

…………

……




「今日は神守森は居らぬ。よって最下位はおまえじゃ。告げた通り、一位は与え。最下位は、奪わせてもらう」




 潔白に、


「先生の仰せに従います」


「善哉。では、おまえのかなえは、eとE合同で森へゆく時までわしが預からせてもらう」


「なっ!? ……そっ、それは困ります。それがしには御役目が!」


先生は穏やかにそれがしを制す。


「大丈夫じゃ。おまえ、天休、神咲はそれまでの間、森に入らなくてよい。わしと雁野先生が補うからのぅ」


天休達にとっては、大変有難い申し出だろうが……、


「それがしは強くなりたいのです! 大切なものたちを護る為にっ!」


「その通りじゃ。そして、その為じゃよ。おまえは気負いが過ぎる。命懸けなら皆こわい。じゃからこそ命を賭すなら、相応に、楽しむ事も覚えてゆけとゆぅ事じゃ。おまえたちはこれから学園で、遊び、学ぶのじゃ」





「……承伏できませぬ……」






「……ならば、詮方ないのぅ……」






………………

…………

……






 初日の授業後、格技場にて、

鼎を賭けて、川瀬先生と対峙する。




 


そして………、




礼に始めて、仕合い、




いささかで、




師の右裏の拳が、それがしの右眉間に、



こっ



と、




撫でる様に触れ、






仕舞い、礼にて終わり。






 振り抜かれていたら、

それがしは、確実に死していたのを覚え、

文句がつけようもなく、






鼎は、






それがしの元から、






去っていった。






………………

…………

……






「何故鼎を、それがしから奪われるのでしょうか?」






「悪いな。もう決めておった事じゃ。ひとつめはおまえだけが得物を持っているからじゃ。ふたつめは、変哲もない打突だけならばともかく。祓うのであれば、もう少しお喚びするものへの知識と敬いの心を、蓄えてからにしておきなさい」


「それがしは、まだ……、……やはり、足りませんでしょうか?」


「端的に、中国のお方に力添えを願うのであれば、それは中国語で行われるべきじゃろぅ?」


「……あ、……左様、で御座居ます……。……合点……いたしました」


「その点はeの歌坂の能力の行使はみていて面白かったぞ。気が合えば、話してみよ」


 あとはのぅ、


と、


川瀬先生は続けて、




「“鼎”とは、器物であるぞ」




……?……




尋ねる事を許されず、






川瀬先生は、立ち去ってゆかれた。






………………

…………

……






 しばらくの暇を出され、






それがしは決めた。






腐らずに、前を向き、






あちこちを訪ねて、






歩いてみようと。








先ずは…………、



 そんしてとくとれ

かくれるりゅうにしゃがむとら

たびにでよう

作曲 上妻宏光

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