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XO!i  作者: 恋刀 皆
52/164

第50話~前夜~「God only knows~」

「01110」




………………

…………

……




 到着。




……どこか……、……多分。


空が青い、とか……、


嘘……みたいな、……惑星……。



「ねぇ……、……、……」



……………。



……当然、……のように、……っ…………居なくて……さ。

あー、ハンカチはこの時のためにー、……っ……要るのかー。

まー、……っ……わりと、……っ……どうでもよすぎた。



 そうしたら、



いつかの先生ちゃんの言葉を、思い出す。


(……もしも、人間の肉体というものが……鳥籠の様なものだったら?)


「……っ……、……そう……です……ね……っ……」


ひとしきりの雫。


………………

…………

……


 それから、


待ってくれていたかの様に、



よくつなぐ、音声。



「ようこそ、地球へ。円歴えんれき1979年01月19日。時刻午前08時17分。あなた様の、お名前を教えて下さい」


翻訳は良好、跳躍精度もまずまず、


やるな地球様。


で、



にこっ♪



「…の、…の名前は、日本語、漢字で『自由』です」


一拍を置いて、


「希望は教職、生徒でも可。設定金額は、五円から九千万円の間で、よろしくお願いいたします。あ、永遠払いOKです」


………………

…………

……


「ちぇんちぇー、よろちくー♪」


「こんにちは。よろしくお願いいたします。改めまして、『…』の名前は……」


「くるしゅーない」


「あ、で、では、貴方のお名前を伺っても?」


「な、名前はまだない」


「……ぷっ……、でっ、では……猫っちさんで?」


「おーいえーふ××きんぐれいと♪」


………………

…………

……


「……で、めでたしめでたし」


「はい、ちぇんちぇー♪」


「どうぞ、猫っちさん」


「で?」


「うおぅやるなー。まぁ……ですからね……?」


「…………」


「青い鳥さんを、ひとしきり、狭い鳥籠で、愛したつもりになれたとしたら、……、感謝して、放して差し上げろ、……そういう事です」


「……はなしてもいてくれたらー?」


「……、そうですね……、それが、風景におさまっていてくれたら、それで、……いいんじゃないでしょうか?」


たるしりなさい?」


「そうそう、どっち? どっち隠してんの? 頭? お尻?」


………………

…………

……


「では、おさらいです」


「はい、ちぇんちぇー」



せーのっ



「最初の問題が最後の問題、最後の問題が最初の問題」


「ひとつ解けたら。全て解ける」


「無限でひとつの、可能性」


………………

…………

……


……♪……♬……♫…………♬…………♪……


 聴きなれない、日本語の、


美しい歌曲。


そして、【J-D-V】。



「第Σ惑星・地球は如何いかがでしたでしょうか?」



「マジで空青くてビビりました。

でも、夜もあって、よかったです」


「それはなにより♪」


 数歩前へ、


【跳躍場】へと向かう。


……心、静めて、…………、


ふと……。



「……いかがいたしましたか?」



『…』はてのひらを、そらへとかざし。


「ヴィジュアライズ」


 灰かぶりの空には、

青い鳥が映ってて、

横に、支配者きどりの奴隷くん。

真ん中に、

故郷のカフェ全制覇の、

ちっちゃくて、でっかくめでたいケーキ様。


そして……、


旗が、立っています。


『…』に似合いの、お子様な。


 背伸びして、




「君の為に」、って。




………………

…………

……




 いつの間にか指先が、

首筋をなぞっていた。




やおら落ち着き、

ヴィジュアライズを止め、




地球に向けて……、




「空が青いって、すがすが々しいですね。飛んでる鳥さん、全て青い鳥で良くないですか?」


「ですね」


優しい機械あなた


「発つ前に、あなた様と、

こちらの美しい歌曲のお名前を教えて頂いても?」


「システムの管理上、識別番号はお答えできません。こちらの歌曲は、「……………………」です」


「有難う御座居ます」




目を瞑り、

跳ぶ……、準備。




 すると、


青い空が浮かんで、

いつの間にか、

謳う。


あなた様のお名前は、美空。


………………

…………

……


「跳躍設定、次は、第3惑星・地球、西暦2016年。可能な航法を提示願う」


いくつか挙がり、


気に入り、


喚び出し、





「“仔猫旅行キテン・トラベル”で」








跳んだ。



ぼくはきみと1つ

歌 Oratorio The World God Only Knows

作詞 西田恵美

作曲 M.C.E. 前口渉 木村香真良 柳田しゆ mixakissa すみだしんや

編曲 前口渉

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