第105話「Swastika Eyes」
2016年四月二十日水曜日仏滅、朝。
今朝の一番の出来事は、
きるくが自動で起動し、
luv-lab-Phone、llPで、
雁野先生からの複数同時通話が行われた事でした。
一番大切なお知らせは、
今週の金曜日に、身体測定というものがあるそうで、
ラプラスの魔があるから時間はあまり取らせないそうですが、
もうひとつ、
それに合わせてあたし達全員のDNA採取も行うとの事です。
「われは人あらざる者だが、
そのラプラスの魔はわれにも有効なのか?」
神守森氏の発言で、
皆さんに束の間の静寂の時が流れます。
それと同時にEのクラスにも「きるく」が、
渡されている事が、あたしにも分かりました。
「オイラだって厳密に言えば、
門の外の国々の多くの人間とは、
明らかに違う存在さ。
少し言葉が通じて、
相手を思いやりたい気持ちを持っているなら、
それを人間と定義したっていいさ。
みんな宇宙の一部さ、自然の一部さ、
それだけ弁えておければ謙虚に生きられる。
「全知の魔」なんて泣ける程有難い存在だと思わねーか?
全てを知ってるだけで、「全能の悪魔」なんてきーた事ねーしよ?
全てを知る事ができると仮説を立てられる存在を、
人や人ならざる者がもしも出会えたとしても、
オイラ達に向けて話せる言葉は一語たりともねーのさ。
学園のラプラスの魔はただの比喩でしかない。
だが、
今の学園はそこにこそ「魔」というものの存在へ、
感謝と敬意を払っているんだ。
今はオイラや川瀬先生を、信じてもらうしかないな」
神守森氏の心は計り知れませんが、
「雁野先生、さしあたって得心はした。
われはお二方に従おう」
「逢真さまがご納得するのでしたら、麻も従います」
素早く同意の反応を返す七ト聖氏。
神守森氏が人間ではない事にわずかに驚きましたが、平常心。
そして、神守森氏は悪い事をする存在には見えません。
刃で人を殺める者、刃で人の為に物を創造する者。
誰かの為であり、自分の為。
“情けは人の為ならず”。
道具は人を殺さない。
つまり何事も、
それぞれの存在の持つ「意志」こそが、
大切にしなければいけない事なんだ。
そこにせーこー、
「会話は一旦終着でしょうか?
三尾 正公失礼します。
わいさは今日これから試合ってくれるチームへの、
ご挨拶と敵情視察に行きたいのだけど、
場が和らぐと思うから、
できれば女性に付き添いをお願いできませんか?」
あまりにも突然過ぎる発言の為、
一同は思い切りよくとはいかないご様子。
そこに恵喜烏帽子氏が発言。
「そういう事なら、
三尾悪ぃが早水は外してくれ。
早水? 個人的におまえに会ってどうしても話がしたい。
いきなりで頭下げるしかねぇけど……、
できたら今日時間つくってくんねぇかな?」
う……、できたら今日初めての、
伸びてきたあたしの髪の為の、
理容室もしくは美容室へ行きたかったのですが……、
菜楽荘ではなんでも器用なお母さんが切ってくれていたから。
ある意味寮生活での憧れの夢のひとつなん……、
ですが!
ここで受けねば女がすたる!
「良いですよ。時間と場所はどうしましょう?」
「助かる。マラニックの帰りで、
駅前にあった喫茶店でどうだ? わかるか?」
「ああ、ワニさんの看板がロゴマークの喫茶店ですね」
「ああ、早水も女性だから準備に時間がかかるだろ?
午後の二時に待ち合わせな、俺は先に席とっとく」
「ふん。
わらわも裏切り次はわらわの友だちに鞍替えか?」
あたしの心中が凍りつきました。
恵喜烏帽子氏が友だちを裏切る人とは思えない。
しかし祷の辛辣さは、
二人に以前何かがあった事だけは感じられる。
そこに雁野先生の平板なお言葉、
「きるくは痴話喧嘩させる為に作ったんじゃねーぞ。
お前ら三人は青春してろ。
今困ってるのは三尾だ。
誰か女子いねーか?」
「ふははは♪ みっくん?
みどもで良ければ、バイト前までの時間は多少あるわよ?」
……一途尾氏?
いえ一途尾氏は女性なのかしら? 男性なのかしら?
確かに解輪では女性と見間違えましたが、
「みっくんってわいさの事?
……それは置いといても……一途尾氏は男性ですよね?」
「みどもとわがはいは環形双生児なのよ。
人類のひとつの進化の可能性から生まれた。
わかりやすくゆーとミミズ人間なの♪」
いえ……一途尾氏?
あたしはさらに訳が分からなくなりましたよ?
「……はぁ、どうせね……吾の言う事など、
心配もぬこには届かぬのだろう……」
誠悟氏の落ち込みが、
現実に居なくても、音声からありありと伝わり、
慰めて差し上げたくなる。
せーこーも解けない問題は保留し。
とりあえず今すぐ理解する事は放棄した様で、
とにかく一途尾氏は女性でもあるという結論に達したのでしょう。
「……な、なら、ぬこ?
わいさに付き合って下さい」
そこにせーこーの望みは辿り付き。
雁野先生が、思いやりから皆さんへ尋ねる。
「他になにか困ってる奴いねーか?」
五秒から十秒程の間、
皆さんの微細で様々な呼吸音だけが、
何処かしら複雑な心地よさで聞こえてきて、
雁野先生が告げます。
「それじゃー解散」
………………
…………
……
同日午後一時五十分。
駅前喫茶店【YURI】。
服装には迷いましたが、
きっと真面目な相談に違いないと判断して、
カジュアルでも控えめな装いにしました。
上から祷の鉢巻、
アウターはネイビーのショート丈のテーラードジャケット。
インナーの白のロンTは、あたしのお気に入りと戒めの言葉が刻んである。
ボトムスは白のパンツ。
大切な足元は百年来から普及する定番の黒のスニーカー。
お母さんから受け継いだ丸い筒型のショルダーバッグに、
女の秘密を詰め込んで、
いざ、尋常に!
………………
…………
……
こちらの喫茶店は、入ってみると、
それほど広くはありませんでした。
しかし、なによりもあたしの関心を引いたのは、
およそ信じられないくらい、
喫茶店内とは思えない音量の、
ジャズがスピーカーから奏でられていた事です。
ここはジャズ喫茶だったんだ♪
せーこーにも伝えなきゃ♪
あたしは喫茶店に興味津々で、
言葉通り、
席を先に確保してくれていた、
恵喜烏帽子氏までのわずかな距離を、
偉大なジャズミュージシャンの演奏に、
心を奪われそうになりながら、
ようやく座って恵喜烏帽子氏と対面します。
型くずれは嫌なので、
ジャケットのボタンはすぐに外しました。
すぐに接客の方が注文を取りにいらっしゃったので、
恵喜烏帽子氏に飲んでいるものを尋ねたら、
「たんぽぽコーヒー」と教えてもらったので、
「あたしにも彼と同じものを」と注文を済ませました。
さぁ、
おそらくここからは、
覚悟をしなければならないでしょう。
………………
…………
……
適当な社交辞令を済ませた後の、
先ず、
恵喜烏帽子氏の本題、始まりの問い掛けは、
「……なぁ早水? おまえにとって、常世 祷は、どういう存在だ。
ただのクラスメイトか、ダチか、あるいは親友と呼べる存在か?」
祷は大切な友だちだ。
それでも、ふと、
以前父に尋ねた「友だち」や「親友」の父の価値観が思い浮かぶ。
「これはあたしの「親友」の価値観に、
父からの影響が強くあるのですが、
あたしの父の生き方は、
愛する人を選ぶか、親友を選ぶかで、
相当悩みを抱えたそうです。
……それは、どちらかを選んでしまえば、
どちらかは失う事になってしまうと、父は結論を出したからです。
ですから、あたしの父は愛する母に居てもらう為に、
親友を得る事は諦めなければならないと思ったそうです。
あたしに友人を自慢する時は、
こちらが僕の一番の男友だちだよ? とか、一番の女友だちだよ?
そう言って「親友」という言葉は決して口にしません。
あたしの父にとって「親友」とは、
生涯の伴侶と同等の存在価値なんだと、
あたしは受け取っています」
「……俺には十全にはわかんねぇが、そういうもんなのかな?」
「しかし、常世 祷はあたしの最も身近に居てくれる。
大きな心の支えです。
今日の話が、あたしの知らない祷を知り、
あたしにも支えられる事があるなら、どんなお話でも伺います」
「ここからは、一方通行だ。
だけど祷ちゃんは明らかに昔より精神状態が良くなってる。
これから話す事は、早水にとってリスクを背負わせるが、
俺も俺なりにリスクを背負って話す。
聴いてくれる事に、感謝する」
あたしは迷いなく頷いた。
………………
…………
……
恵喜烏帽子氏の支払う代償は、
彼の異能のひとつの開示でした。
「これは俺より霊格が低い相手にしか、
通用しないものなんだがな。
和歌市の外の日本で、
俺より霊格が高い相手に遭遇する事は稀な事だから、
ほぼ万能の能力“独裁の両眼”という」
一度俺と早水の霊格を測ってみよう。
そう言うと恵喜烏帽子氏は、
ヘッドフォンを耳にやり、
心を調え始めているかに見えます。
……“Discothèque”……
……“独裁の両眼”……
いつの間にか、
あたしの覚える世界がぼんやりして、
ただ彼の次の言葉の為だけに耳を傾けている。
「恵喜烏帽子 御門が命じる、
おまえは両目を開く事ができなくなる」
言葉を聴き終えた途端に、
あたしの視界は真っ暗になる。
両目が全く開きません!
不安と焦燥に駆られ、
正常な解答を導き出す思考を整える。
……先ずは落ち着かなきゃ。
間に、
恵喜烏帽子氏からの、
「解放する」の言葉で、
あたしは視覚を取り戻した。
こんな能力って…………、
「人間に与えられてはいけないとさえ、
思う異能だと、俺自身も分かっているが、
実際使えるんだから仕方ねぇ」
恵喜烏帽子氏はヘッドフォンを外しながら告げる。
それは……、
そうでしょう……、
だって、
例えば……、
「俺が殺意を抑えられない人間なら、
霊格の低い人間達には、
俺が犯人と分からぬ様に自殺しろ、
そう命じるだけで、完全犯罪が成立する」
自嘲気味な表情の恵喜烏帽子氏の想いは、
あたしには分からない。
けれど!
話の流れから、
それは恵喜烏帽子氏の例え話だと、あたしは信じられます。
……それに、良い方向にだって働く能力じゃないですか。
「表裏一体の能力ですよ!
恵喜烏帽子氏なら道を違える様には思いません」
しかし、無責任なあたしの言葉は、
恵喜烏帽子 御門と常世 祷のさらなる深淵への、
あたしには理解すら難しい。
哀しい二人の過去へと、沈んでいったのです。
………………
…………
……
「俺は今もまだ暗闇の中を歩いているが、
ここの日々の生活の中で謙虚を学べている。
学園に来ちまうとな。
幼い頃はいつもなんでも一等賞が俺の日常だった。
そんな幼少の頃に出逢ったんだ。
常世 祷ちゃんに。
当時の彼女は引っ込み思案な子で、
俺が彼女をからかう奴らから、よくかばってた」
恵喜烏帽子氏はここで会話を一旦切り、
ひたむきさを込めて、
「俺は……あの頃からずっと、祷ちゃんが大好きだったから」
あたしは凛とした声音の震えを覚える。
「今住んでいる祷ちゃんの家は実家じゃないんだ。
俺の所為で引っ越していっちまったから。
祷ちゃんのある能力が芽生えてから、
十ヶ月してからの引っ越しだった」
恵喜烏帽子氏からは次からの言葉に対する、
入念な思惟が感じ取れる。
「わかりやすい言葉で表現するなら、
祷ちゃんには千里眼に似た類の能力がある。
だが、千里眼よりタチが悪ぃ。
幼い頃は笑い話で済ませられる程度の範囲だったんだが、
芽生えた時から見知った人間の様々な情報や映像が、
絶え間なく幼い祷ちゃんの脳内や心身を蝕み始めてはいたんだろうな。
共に年月を重ねていく内に頭の悪い俺でさえ、
その苦しみが途方も無く広がり続けている事に気付き、
なんとか、救い出してやりたかった。
だから俺は言ってやったんだ。
祷ちゃんに降り掛かる火の粉は、
俺の“独裁の両眼”で、全部消してやるって」
恵喜烏帽子氏の祷への捧げる気持ちが切なく、
いつからか渇きを訴える喉に、コーヒーを含んだ。
「しかし今振り返れば、
俺も祷ちゃんも思春期に例外なく翻弄される、
無知蒙昧な子供でしかなかった。
ある異能に芽生えた中学生の祷ちゃんを最も傷つけたのは、
たまたまうちの中学が、
下衆の集まりだっただけかも知れないが、
幼稚でガキな中坊と、
自分達の未来を創ってくれるはずの、
大人達の陰の部分、
美しく成長していく、
祷ちゃんへの一方的な劣情の陰惨という激しい嵐だった」
いつかのお母さんの保健の授業を思い出します。
「捧華? これだけはよく覚えておいて、
十代二十代の大半の男子は、まず間違いなくただの下衆だ、
ぐらいに割り切る部分は常に頭の片隅に置いておけ。
結婚は早まるな。もしくはするな。
男は三十を越えてから、ようやく動物から人間と呼べる。
例外はいくらでもあるけどね」
あたしには強烈な母の、
男性に対する偏見ではないのかしらとさえ、
当時は思いましたが、
おそらくは動物の本能を、
表に出さずとも、抱えてしまう事が、
恵喜烏帽子氏の仰る。
祷を苦しめた「劣情」というものなのでしょう。
「しばらくして祷ちゃんは完全に不登校になった。
能力を開示してもらっても、体験ができない俺には、
安易に同情もできなかった。
このままだと祷ちゃんはダメになる。
そこで俺が無い頭使って考えついたのが、」
その先の言葉には、
普段恵喜烏帽子氏が隠していらっしゃる、
獰猛さが込められていた。
「祷ちゃんの住みよい世界を作り出すための、「害虫駆除」だ」
………………
…………
……
「祷ちゃんに何度も手紙を書いて、
俺の“独裁の両眼”と、
祷ちゃんの“映鏡”という能力を合わせれば、
世界はもっと綺麗にできると訴えた。
祷ちゃんには辛いだろうが、
祷ちゃんのヴィジョンを苦しめる対象を特定して、
俺の“独裁の両眼”で、
「女性を大切にしてくれ」と命じれば、
世界は変わっていくと思うと伝えたら、
やっと、
祷ちゃんを絶望の中から、一時的に動かす事ができた」
しかし、と恵喜烏帽子氏の暗い声音が、
先の結果を決定づけた様にさえ聴こえてしまいました。
「結果的には、祷ちゃんをさらに昏くさせちまった。
最初は、事はうまく運んでいたが、
何人何十人何百人と「劣情」という「害虫駆除」をしていく中で、
俺達自身が深淵を覗き込み過ぎて、気付いたらもう喰われていた。
俺が善行だと思っていた事は、
その筋の人間に見張られる事になった」
その筋と曖昧にしてくれてるけれど、
それはあたしへの配慮だと思った。
あたしを危険に曝さない為の。
推測に過ぎませんが、おそらくは暴力団関係者と呼ばれる人達。
「結局思春期の馬鹿な俺が思い知らされた事は、
警察がたまたま善を担い、
それに対峙する存在も、たまたま悪を担っているだけだった。
同じコインの表と裏だ。
俺は自身の能力にその頃は驕りが強くあったから、
俺だけならなんとかなるとは思っていたが、
傍には祷ちゃんが居る。
愚かな思春期のゲームオーバーだ。
実行は俺が単独で行っていたし、
眼を付けていると脅迫を受けたのは、
俺の“独裁の両眼”についてだけだった。
その筋の人間からの脅迫の後、
俺は祷ちゃんに接触する事もしなくなった。
早水にもこの思い、伝わるかな?」
お父さんとの電話で、生き残る、
生きていく覚悟を深めたあたしは、
その問いに、確かに頷けた。
「だから俺はもう単独で「害虫駆除」を行う事しかできなくなり、
いつの間にか、その界隈では「絶滅者」。
そう呼ばれる存在になっちまってた。
その筋の人間との切った張ったも時にはあった。
……俺の始まりは、誰かにとって大切な女性を、
野郎どもに後悔させない為に、
「女性を大切にしてくれ」と命じ、願っているだけなんだがな……」
「それで祷との繋がりはどうなってしまったんですか?」
「しばらくの間は電話や手紙が届いた。
それでも最後の言葉は、今も耳と心の奥に深く刻まれている。
…………「御門も結局わらわを裏切るのじゃな」と……」
それが義務教育を知らない。
あたしへの、ふたりが最も多感な頃の、
凄惨にして無残な中学時代の思い出話だったのです。
………………
…………
……
それを乗り越えてからは、
恵喜烏帽子氏は普段通りにお喋りしてくれました。
あたしもようやく気兼ねなく、耳をジャズに傾けられます。
その中で、
「……でな? 祷ちゃんには弟がいるんだよ。
「常世 臨」ってー、
可愛いいやつなんだがな?
今は解るが初日の授業で、
早水柔道着来て出席したろ、
あの黄帯はきっと臨のもので、
本質的には、祷ちゃんではなく、
おそらくは臨の能力に踊らされたものだぞ。
どんな能力かの開示は、さすがにできねぇがな」
ほうほう……姉弟揃って人を舐めくさって、
非常に愛い奴らじゃ……♥
「それにしても、
祷ちゃんは変わった。
何が原因かは分からねぇが。
ずっと、強くなった。穏やかになった。寛容になった。
俺は学園で初めて祷ちゃんに話しかけた時、
無視されてもしょうがねぇって覚悟してた。
許された訳ではなくても反応を返してもらえただけの事が、
これ程有難く感じた時はなかったぜ」
「あ……あの?」
これは今日の会話で重要なので、
尋ねない訳にはいきません。
「うん。なんだ早水?」
「つまりは恵喜烏帽子氏は、
あたしに対しては、祷にどう接してほしいのでしょう?」
嗚呼……と、
恵喜烏帽子氏の声音は、
何かをしみじみ噛み締めていて、
あたしの身体の一部に視線が込められている。
あたしの大切なロンTに視線は注がれている。
「早水の事は、
俺は親しみやすいヤツだと思ってる。
俺が一生祷ちゃんから許してもらえなくても、
俺の大好きな女性の傍には、
彼女が信頼できる人間がいてほしい。
だからこそ、
俺の大好きな祷ちゃんに、
そのイカしたロンTの言葉通りに接してくれるなら、
この俺、恵喜烏帽子 御門も、
おまえに、
早水 捧華に対しても、
それを尽くすと約束する」
今までの恵喜烏帽子氏の言葉の中で、
最も一途な想いが、
あたしの衣服の真ん中を貫いたかの様でした。
四月二十日水曜日の、
友だちという存在の、
深い縁と業が、
あたしの襟を正す、
貴重な宝物という一日に、
恵まれたので御座居ます。
“keep one's promise”
ひかりのなかをひとりであるくよりも
くらやみのなかをともだちとあるきたい
Song Primal Scream Lyrics/Music Bobby Gillespie Andrew Innes