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人間というもの  作者: 国見あや
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人間というもの④

 「きれいな心はよい行いをする。汚れた心は悪の行いをする」


 今、神の憐れみを受けているのは一体誰なのであろうか?


 J氏は運転しながら頭の中は次に自分が打つべき最良の手段を冷静に明晰な頭で考えていた。


 顔や頭、身体中に傷やおおあざを負いながら・・・・


 J氏は二時間に渡り、暴行を受けた。それは実の弟Z氏からの、いや正確には本当はJ氏にとって口が裂けても言いたくないがもう一人のとても優しい弟P氏も加えて、ふたりのZ氏とP氏ふたりの弟による暴力であった。優しい弟P氏は認知症になっていると思われるのだがあえてこの弟P氏には今はふれない。


 ふたりによる暴行は密室の行為であった。

 P氏宅の日がよく差し込む六畳の畳の部屋で行われた。

 日が差し込んでくる大きな厚い二枚の窓ガラスは一生懸命J氏がたびたび、ピカピカににグラスターを使って、その100坪ほどの平屋に住んでいるP氏とA氏(J氏の妹であり、P氏、Z氏の姉)のために磨いてあげていたものである。

 現場のそばに介護の必要性が強くあると思われるA氏(J氏の妹)が動かず横たわっていた。

 生きている。じっとしている。

 一言、二言は言葉を放ったがそれは決してJ氏を擁護する言葉でも救ってあげる救済の言葉でもなかった。

 意識は比較的しっかりしてあるように思われるJ氏の妹A氏(以下A女に統一)であった。


 J氏に起こった悲劇とは・・・?


 罪は人間のアイデンティティを取り上げる。


 人間は無限に良いものを求める。


 人間の永遠的な課題である。そして無理であったら、人間を越える存在との関わり合いにゆだねることが必要である。


 人間は罪びとであることがわかる。


 人間の生きている”現実”、”今”というものは人間にとって可能性のあることだ。ひとつひとつが人生の課題になっていく。ひとつひとつその中にあって、事実のなかに可能性を発見する。そして経験に基づいて信頼する。


 人間は悪人になってはいけない。

 人間は正しい者として認められなくてはならない。

 人間は自分自身として呼ばれている。そして自分に対する賛成を求めている。

 

 自分はどこに生きている、存在している意義があるのか。


 人間は問うて、自分を発見する。


 

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