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勇者の娘  作者: 李杜
5/6

4話

 アレスティアでは、魔法は様々な形式のものが存在し、詠唱して発動する魔法。歌を謳って発動する魔法。魔法陣を必要とする魔法、など沢山あるが、どれを選んだかで威力の優劣は決まらないので、どの形式を学ぶかはみんなが適当に自分の戦い方に合ったものをなんとなく決めている。


 ― いい加減だなおい、そんなんでいいのか折角の魔法。と思いましたが、とりあえず、父様は詠唱系で、母様は歌系なので、剣と魔法やら歌魔法といったものが前世で大好物だった私は、大喜びで歌魔法と詠唱魔法を親に教えてもらいました!あっちの世界じゃ厨二病でもこっちの世界ではれっきとした魔法です! 


 エンリケ兄さんは魔法陣系の師匠に学び、剣や服飾関係に魔法陣が刻んでありそれを使用しています。|(某人気漫画の大佐のような感じなのはそのs… ゴホン)  


 ネーデ兄さんは魔力は人並み以上ありますが、魔法は苦手だったようで、魔力を筋力といったものに振り分けて素早さと力を上げているようです。|(だから某ゲームのツンツン頭の様に馬鹿でかい大剣を自由自在に振り回せているんですね…。) 


 ウォーカー家は親が勇者一行という特別な人達だからか、子供たちみんな魔力がそれなりに高く、長男は魔法騎士団の次期団長らしいし、次男は今はただの騎士ですがどうやら幼馴染であるレオン殿下の近衛騎士になることが暗黙の了解で決まっているようです。たとえ残念な兄たちであろうと、優秀だと鼻が高いです。コミュ障なので自慢できる友達はいませんが…(:3_ヽ)_ 私もそれなりですが、やはり詠唱も歌も厨二病にしか思えず恥ずかしいので詠唱はどもってしまうし、歌はアニソンやケルト、民族系といった前世の世界の歌を歌詞がなんとなく合う歌を歌う程度しかできません…。 ―






 そんなある日、母娘とエリーの三人だけの食卓|(男たちはみんな仕事で領地にはいないことが多いのです。)に、母の口から爆弾が落とされました。


 「とある事情から、数人の方をこの家に暫く預かることになったから、皆貴方より少し年上って位の若い方たちばかりだから、仲良くしてあげてね。」

 

 「え…?」


 「それなりに大勢いらっしゃるから、いそいで片付けないとね~。」

 「ひ、人を預かるのですか?よりによってこの家に?」

 「よりによってとはどういうことかしら、リシェちゃん?」


 ― おっといけない本音が…ではなく!前世でコミュ障ヒキコモリの現お友達Zeroの箱入り令嬢がいきなり家族以外の人間と仲良く出来る訳ないじゃないですk… ―


 「あ、男の子もいるから、良い物件いるといいわねっ☆」


   ― 更 な る 爆 弾 ! ―


 「 …よ、よく兄さんたちシスコンが許しましたね…、若い男性と一つ屋根の下なんて…。」

 「ええ、言ってないもの(サラッ)。 あ、その人たちが来るのは明日だからエリー、離れと客間を綺麗にしておいてね?」

 「はい、奥様。」



「   …え?」




 え?男の子と同居?しかもその口振りだと一人ではないですよね?あと男の子「も」ということは女の子も来るんですよね?大丈夫です?私マナー全然ですよ?この領地が首都から遠すぎるほどじゃないけど、都会って程じゃない程よい田舎だからここに決まったんですか?ほぼ父の配下ですがこの大量の魔獣が闊歩し、この国最強のシスコン、親馬鹿な勇者、そしてそれらを纏める国最恐の魔女がいるこのウォーカー領に?誰ですかそんなことを決めた命知らずわぁぁああ!あと、もう恥ずかしくて魔法の練習できないじゃないですか!|(混乱中)



 その日は混乱してしまい、どうやって部屋まで戻ったか記憶が定かではありません…|(多分運んでくれたエリーすまん)。とりあえず、気が付くともうそのお客様が来る日になっていました。


 「 …はっ!?そ、そうだ!初めてと、友達といった類のものが出来るやもしれん!少しでもお手入れをしておかなきゃ!ふ、服新しいのあったっけ!?」


 今更付け焼刃では間に合わないでしょうけど。




 ― と、お手入れや綺麗な恰好をしてみましたが、いざお客が到着するという時になると挙動不審になるのがコミュ障です。前世で店員に話しかけるのすら一時間かかった私が、生まれ変わって少しは見た目よく生まれ変わったとはいえ、話かけられるようになってるわけないだろ!無理無理無理!知らない人とかマジむりぃ! ―


 「着かれたみたいよー、リシェちゃん。」

 「げえ!マジでか!」

 「え?」

 「いえっ!?そ、そうですか!」


 ― うぅ、腹を括るしかないんですか?出来るだけ話さずに病弱系令嬢を演じて乗り切るというのも手だな…っ! ―


 なんて言っている間に家の前に数台の馬車が付きました。中から甲冑を着た銀髪のがっしりした感じの美青年とその部下たちっぽい男性たち|(全員なんでイケメンなんですか?)と、もう一つからは紫色の髪をしたナイスバディーなお姉さんと、その侍女っぽい女性二人|(これまた美女!)ほどが出てきました。彼らと彼女たちがこれから暫くの間の同居人。できるだけ無難に、かつそれなりに仲良く出来たらとは思うのですg…

 

 「 今回は、ご協力感謝いたしまs… 」

 「なあにここ、すっごい田舎ね!こんなとこに居ろっていうの?|(嘲笑)」


 紫髪の女性が真面目に挨拶をしている銀髪の隊長さん(らしき)人の言葉を遮り開口一番このセリフです。




「…あ゛?」




 ― 自分で故郷を田舎というのはいいけど他の人に故郷を、しかも自分の親が治めているところを貶されるのはムカつきますよね?ですよね? えぇ、今決まりました、この女は敵です! ―




 新キャラ!あと兄は基本王城勤務(魔法で簡単に行き来してる(異常))で、父は国内の魔獣退治といった勇者業務がまだたまにあったりして領地にいないことも多い。設定です。

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