声を返して
私は、改めて自己分析し始めた。
私は、あのセンセイが好きなんだ。
だから、いちいちドキドキ・・・してなかったけど、気になってて成仏もできないでいるんだ。
じゃあ、どうしたらいい?
告っちゃう?
でもどうやって?
声をだせばいい
声もでない幽体なのに?
じゃあ手紙だ
シャーペンなんかもてるわけない
じゃあ・・・・
誰かのカラダを借りるしかない・・・
そうしよう!!
じゃあ誰の体を借りる?
とりあえず、学校まで飛んでみようかな・・
私は学校までとんだ。
(んー・・・・誰がいいかな~・・)
梓じゃだめ。舞じゃだめ。
じゃあ・・・
あいつでいいや。
華園さんだった。
もう適当。
どうなったっていい。
(はやいとこ成仏しないと・・・)
わたしはすぐ、華園さんに入り込むと、休み時間、あのセンセイに声かけた。
『あ・・・あの!!』
『ん??ああ、華園・・。なんだ?』
『私、センセーが好きでした!!』
『ああ、んじゃ、今は違うんだね、そっか^^ありがとう』
(し・・・しまった!!これじゃあ過去形じゃん!!しかもこれじゃこいつがセンセイの事好きみたいじゃん!!)
とりあえず、華園さんの体から出て、センセイを追った。
(あ!!いいこと考えた!!)
そう。それはセンセイのカラダに入って手紙を書かせる。私は死んだ沢井です。成仏したいからセンセイにいいます。好きです。ってね
で、入ってみると、センセイのカラダを借りてすべてを書いた。
一度出てみると、センセイは、怖がった。
失敗。
でも伝えた。
これですっきり。ちゃんと成仏・・・
あれ・・・?天からの光は・・・?
お迎えの人たちは?
そうか。まだ遣り残しているのか。
となるとあれだ。
言いたい事を言わなきゃいけないんだ。
その夜、華園さん宅にいくと、勉強している華園さん発見。
華園さんに向かってわかるように窓をガラリといきなり開けてカーテンをはためかせた。
華園さんはビクつく。
『だれ・・・?』
わたし・・・?
『その声・・・』
え・・?聞こえてるの??
『当たり前でしょ。用件は?』
声、返してよ。
『え・・?』
わたしは、華園さんのカラダに入り込んで、言う。
『声、返してくれてありがとう。じゃあ、カラダ、返してくれる・・・?』
わたしは、その夜、華園さんを連れて天空に登った。
でも、おかしい。
川を渡れない。
渡し人に聞いてみると、『好きだッた奴がわからないんじゃ、だめだな。もう一度行ってこい。』
・・・という。
そんなのって・・・・アリですかぁぁぁぁぁぁぁ?????????