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闇夜の追撃  作者: マックス一郎
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脱退

小島たち、ワトソン重工を一斉脱退する。

タウレッド王国、首都・トレード市

ワトソン重工本社ビル

2025年3月末某日 午前10時15分頃


小島がノートルダムに忠実な一般戦闘員の転化人インヒューマンを軽く滅ぼしていた。

新しく手に入れた死神族リーパーズの力が絶大だった。

この力を自分の仲間にも分けたかった。


数日の内に、忠誠を誓ったノートルダムを裏切り、これから一斉に仲間ととも

ワトソン重工を脱退することをまだ信じられなかった。


「小島隊長、そこで止めてください。ノートルダム会長の命により、あなたを拘束します。」


機関銃を向けて、ファング小隊プラトーンのスペイン人男性隊員は小島に告げた。


「君は私に勝てない。」


「申し訳ございません、命令は命令です。小島隊長。」


「その命令を無視しろ、私に付いてきてほしいです。」


「従いたいのは山々ですが、ノートルダム会長が我々を滅ぼすのでしょう。」


男性隊員は小島に答えた。


「ノートルダムの命令に従った仲間が恐らく全員は滅ぼさているよ。」


「マフムード少尉はカリオストロ様とドイツへ向かったが、まだ報告はない。」


「マフムードはもう存在しない。私にはわかる。ルデニャ兄弟も、あの新しい軍曹も。」


「何があったのですか?何故絶対忠誠を誓ったノートルダム会長を裏切るのですか?」


「会長の本性を知ってしまったからだよ、トレース准尉。」


トレースと呼ばれた男性隊員は小島に向けていた銃を下ろした。


「私は小島隊長に付いて行きます。」


トレース准尉の後ろに続々集まった隊員たちが銃を下ろし、小島のところへ駆け寄った。


「我々全員、小島隊長に付いて行きます。」


一斉に隊員たちが大きな声を上げた。


「それでは皆さん、ノートルダム派の戦闘員を蹴散らせ!!」


笑顔になった小島、命令を下した。


「アイアイサー!!」


「皆さん、血清を飲んで、ノートルダムが君たちの系統レガシーマスターなので干渉されないようにしましょう。


「アイアイサー!!」


隊員全員が再び一斉に返答した後、携帯していた血清を一気に飲んだ。


小島が思った、ここから全員で脱出し、隊員全員を自分の手で死神族リーパーズへ再転化しなければならない。不可触民パリヤやヴィクター・フランケンシュタイン博士、そしてタンクに入っていた反ノートルダム派の元円卓同盟メンバーとどこかで本拠地を移さねば、体制を作り直すため。


「小島君、急がねばならない。ノートルダムはきっと戻る。そうなったら犠牲者が出る。」


ヴィクター・フランケンシュタイン博士は小島に忠告した。


「はい、確かに、今すぐ行きましょう、フランケンシュタイン博士。」


ファング小隊プラトーンの隊員たちが暴れていた。

一般戦闘員の転化人インヒューマン人間ウォームの戦闘員を容赦なく滅ぼしていた。

彼らは少数だが、各自の戦闘能力は転化人インヒューマン戦闘員5人に匹敵し、人間ウォームの戦闘員の20人分に匹敵していた。


不可触民パリヤは満足そうな顔で小島たちと合流した。


「我が眷族たちよ、ここから脱出するぞ。」


テレパスで全員に伝えていた。


隊員たちはそのテレパスを聞いて、驚いて、小島を見たが、彼は身振りで従うように合図を送った。


「マイケル・ノートルダムにお土産を残すよ。トレース准尉、会長室を爆破して。」


「アイアイサー!!」


准尉は嬉しそうに返答した。


数分後、本社ビルの中間辺りにあった、飾りの会長室が爆破され、煙が上がって来た。


隊員たちが奪ったきた、特別仕様のストライカー装甲車6台に乗り、タウレッド空港へ向けて、全員本社ビルを後にした。


不可触民パリヤは好奇心旺盛な目で周りを見ていた。

幽閉された1世紀以上だったので最後に見た外の世界の光景は大分違っていた。


「これから何処へ余を連れて行くのか?小島よ。」


テレパスで小島に聞いてきた。


「ルリタニア王国に行きます、我がマスター。」


小島が静かに答えた。


「ルリタニア王国?エルフバーグ家の者どもが治める国家に?」


「はい、彼ら私に借りがある。」


同じ車両に乗車していたヴィクター・フランケンシュタイン博士が話した。


「お主はノストラダムスの子飼いの学者じゃなかったのか?」


不可触民パリヤは聞いた。


「彼の暴挙や暴威には付いて行けません。ミシェル・ノストラダムスは狂人です。」


ヴィクターは答えた。

不可触民パリヤは頷き、ヴィクターに同意している目を向けた。


「我がマスター、お名前教えていただけますでしょうか。」


小島は不可触民パリヤを見て、質問した。


「余は名のない男だ、小島よ。人間ウォームだった頃の記憶がほとんどないのだ。」


不可触民パリヤは悲しそうな目をしながら小島に答えた。


「大変失礼いたしました、私の無礼を許してください、我がマスター。」


「小島よ、余をショーンと呼ぶが良い。お主たちを得た証に不可触民パリヤの呼び名を捨てよ。」


「承知いたしました、ショーン卿、我がマスター。」


小島とヴィクターが同時に答えた。


ストライカー装甲車6台は空港に着いた後、小島の子飼いの人間ウォームたちが

用意していたC-17輸送機に3台を搭載した後、残りの3台を滑走路の横に乗り捨てた。

輸送機は管制塔の許可を得ず、強引に離陸し、エルフバーグ家が治める中央ヨーロッパ連合の国家、

ルリタニア王国へ向けて出発した。




ワトソン重工本社ビル前

10時50分頃


ノートルダムは被害を受けた本社ビルを見ていた。

予見していたとはいえ、被害状況が酷かった。

不可触民パリヤや小島たちは空港から強引に離陸したことが想定済だった。


イゴール、カリオストロ、ジキルとハイドが確実に再起不能か死滅になったので

円卓同盟のメンバー及びその戦力が弱体化したと思ってなかった。

彼らは弱かったが、弱体化した印象が否めない。


「どうする、マイケル?」


騒ぎを駆け付けたワトソン博士が隣に立った。


「最大の攻撃力でゴキブリどもを叩くだけだ、ジョン。」


微笑みを浮かべながらノートルダムは答えた。


「では、やっと俺の出番になるかな?」


モラン大佐が髭を触りながら、口を開いた。


「その通り、セバスチャン、君の能力スキルを解放する番だ。」


ノートルダムはトレードマークの黒いタートルネックの首を直しながら答えた。


「僕はいつでも動けるよ、マイケルよ。」


サンジェルマン伯爵が香水たっぷりの白いハンカチを鼻に当てながら、声をかけた。


「流石サンジェルマン。君の恐ろしさを思い切り振る舞うがいい。」


ノートルダムは笑顔で返事した。


「あなた方の戦力が桁外れ、私は全力で敵を分析し、サポートする。」


マイクロソフトは4人に合流し、話した。


「頼りにしている、マイクロソフトよ。」


「闇の評議会から我々側に寝返ったジル・ド・レ卿、マクシミリアン伯爵とマーロー卿を呼びますか?」


マイクロソフトは質問した。


「いいえ、あの連中は攻撃前のかませ犬だ。弱すぎて、我々の力にならない。」


ノートルダムは答えた。


4人はそれを聞いて、笑顔を浮かべ、納得した表情でノートルダムに同意した。


ノートルダムは本社ビルを背にして、歩き出した。


「どこへ行くのか?マイケル。」


ワトソン博士は質問した。


「戦闘バックアップ用メンバーを起こしに行くよ、ジョン。」


ワトソン博士、モラン大佐、サンジェルマン伯爵とマイクロソフト管理官が

笑顔でノートルダムと共に歩き出した。



同時刻

C-17輸送機内


不可触民パリヤは小島とヴィクターに隊員たちを元南米及び田森系統レガシーから死神族リーパーズへ上書きするように命令した。


「承知いたしました、我がマスター。」


2人同時に返答した。


不可触民パリヤは本社ビルで食べた田森元首相の体の能力スキル及び特長を自分の体に融合させていた。


滅ぼし不可能の存在だったが、更に強力になった。


不可触民パリヤ、仮名:ショーン卿、本名:イスカリオテのユダは円卓同盟、カトリック教会及び闇の評議会を滅ぼし、この世界を手に入れることを存在理由にした。

そのため、名前に付いて、小島とヴィクターに堂々と嘘をついた。

人間ウォーム上がりの眷族は開祖ファウンダーである自分の付いた嘘、絶対に見破れないと分かっていたから。


「死ぬのは止めだ。」


古代ヘブライ語でつぶやいた後、笑顔になった。































日本語未修正。

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[一言] …ユダが元首相の見た目に…どこまでも好きになれないキャラです、小島くん、だまされちゃダメ!とハラハラです…
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