3話 私のお友達
『熱が下がったわね』
熱がでてから3日目の夕方ようやく熱が下がった。
『月曜日から学校行けそうね』
『うん』
美琴はあまり嬉しそうではない。
それを見た母は
『美琴もう無理するのはやめなさい』
『ピクン』
美琴は鳥肌が立った。
『本当はお友達ができなくて悩んでるんでしょう?』
『どうしてそれを?』
『ウル』
ズバリ母に当てられてしまい目がウルッとし始める。
『美琴のお母さんだものわかるわよ』
当然の答えだった。
『それなのに嘘までついてママ悲しかったわ』
『ジワー』
美琴の目から波だが溢れる。
『美琴はお勉強ができる子だから周りから一目置かれちゃうのも分かってる』
『ポロポロ』
もう涙があふれでとまらない。
『だからもう無理するのはやめよう』
『うん、クシュン』
母は娘を優しく抱いたのだった。
『ピンポーン』
『は~い』
『ちょっと行ってくるわね』
誰かが来たので母は部屋を出ていった。
『ガチャン』
『こんばんわ』
なぎと海がやってきた。
『あら美琴のお友達?』
『はい、同じクラスの櫻井です』
『黒川です』
なぎと海はお辞儀をする。
『あのこれを美琴さんに渡して下さい』
なぎはノートを出すと
『せっかくだから二人とも上がっていったら』
『えっでも、いきなり押し掛けたのに悪いですよ』
二人が遠慮していると
『遠慮しないでさあさあ』
少し考えたのち
『じゃあちょっとだけ』
二人は断れず渋々家に上がった。
『どうぞ』
母親はお茶を出すと
『待っててね今美琴呼んでくるから』
『はっはい』
二人は緊張が半端なかった。
しばらくして
『ほら美琴お友達がノートを持ってきてくれたのよお礼言いなさい』
『あっありがとう』
美琴はお礼を言う。
『でわごゆっくり~』
母親は行ってしまった。
それから2分位沈黙が続いた後
『あの~』
『ん?』
『ありがとう』
美琴は恐る恐るもう一度お礼を言う。
『お礼なんていいよ、だって友達じゃない』
『友達?』
『うん』
『ジワー』
美琴の目から涙が溢れる。
『えっどうしたの?』
いきなりの涙になぎは戸惑う。
『ううんなんでもない』
美琴は嬉しかったのだ。
『佐野さんってそんな風に笑うんだね』
『そう言えばはじめてみたね佐野さんが笑ってる所』
美琴はいつも一人でいたので見たことないのは当然だった。
『あのさぁ』
『うん』
『これから二人の事名前で呼んでもいいかな?』
ありったけの勇気を出して美琴は言った。
『もちろんだよ佐野じゃないみぃちゃん』
『みぃちゃん?』
『美琴だからみぃちゃんでいいでしょ?』
なぎはいきなりあだ名呼ばわりだ。
『じゃあ私はみーこにしよう』
『何よしようってw』
『ダメなの?』
『いいけど』
『イェーイ』
二人はもう言いたい放題だった。
『私はなぎちゃん、うみちゃんって呼ぶから』
『え~普通~』
『そこ突っ込むの?』
『www』
『よかったわ』
三人の笑い声を聞いて母はもう安心だとおもった。
『じゃあまた月曜ね』
『うん、バイバ~イ』
美琴に手を振って二人は帰っていったのだった。




