つかの間の休息 P-1
クイナとミアに連れていかれた翌日の朝、陛下に朝食に誘われ食堂に行った
「カーマインもそうだがエルフィンよ…大丈夫か?」
そこには干物になりかけの男が二人
「大丈夫です…父上」
「クイナとミアにどれだけ愛されてるか骨身にしみました。あぁ陽の光が黄色い……」
対象的にクイナとミア、ユディは上機嫌で肌艶も良さそうだ。その横ではカリンさんに用意してもらったカットフルーツ盛り合わせをラフィが食べながらエリィと話している
「ふふっこの調子なら孫の顔だけでなくクイナちゃんとミアちゃんの子供も見れそうね」
「?」
「あ、そっか!渡り人のエルフィン君は知らないのね」
俺が王妃様の含みのある言葉に首を傾げていると陛下が
「この世界では異種族による混血の子が産まれてくる確率が極めて低くいのだ」
「えっそうなんですか?」
「うむ」
「やけに積極的だと思ったら」
クイナとミアの方を見ると目線を逸らしていた
「できにくいんであってできない訳では無いなら望みはありますね」
そう言うと二人はパッとこっちを見た
「うちの女性陣はみんな美人だからさぞ可愛い子が見れるでしょうね」
その言葉に今度はエリィとラフィが反応していた
「だが問題があるなそんな可愛い子だと俺が子離れできんかもしれん!」
「お前はまだできてもないのに親バカになってるんだよ」
すかさずカーマインからツッコミが入った
「いやだって、娘親なら『お前に可愛い娘はやらん!』的な発言とかあるじゃん」
「……エルフィンそれ、エリィの父親の皇王陛下に言われたらどうすんだよ」
「………しまったーーー!その可能性があった!」
「お前よく考えている様でたまにアホになるよな」
この後、女性陣に思いっきり笑われた
「でもそんな心配は無いと思いますよエルフィンさん」
ユディが笑いながらもそう言ってきた
「どうして?」
「昨日エリィにも言いましたがリジットの叔父様が協力してくれますし今回の件で御母様達は確実にエルフィンさんの味方をしますよ」
「それに加えて外堀を最初に埋めていってるから大丈夫よ」
ユディの言葉に王妃様が付け加える
「ダンスに今回の砦の功績、そして、何より…」
「何より?」
「既成事実!」
「!?」
エリィが飲みかけていた物を吹きそうになっていたがかろうじて我慢していた
「王族が純潔を捧げたんですものこれ以上の交渉材料はないわ!」
「もう!王妃様!!」
「王妃様それは色々と問題になりそうなので内緒にしていてください」
「そう?私の時は……」
「マーガレット!?それ以上はやめてくれ!」
今度は陛下が焦りだし止めに入った。何か言いかけていたが聞かなかったことにしよう
「うぉっほん!エルフィンよ今日はどうするのだ?」
陛下が無理やり話題をそらしていた。
「ひとまずギルドに行きます。ギルドカードを預けたままですしラフィの事もギルドマスターに説明したいですから。その後ワールさんの所に行って家の進捗を聞こうかと」
「では余の方からも一筆したためよう」
「ありがとうございます助かります」
陛下からも一言あると説明しやすい
「あのエルさん、御屋敷を見に行かれるならついて行ってもいいですか?」
「あ、私達も見に行きたいです!」
エリィがお願いして来てそれにクイナ達ものってきた
「ん〜なら皆で出かけるか?陛下いいですか?」
「まぁよかろう。ただエーデルリア姫は民にバレないように」
「「「ありがとうございます!!」」」
陛下の許可が降りたことに女性陣が喜び出す。
「よいのですか父上?」
「今更であろう?それに今後住むことになる屋敷だ。それぞれの意見を早めに言わないと完成してからでは色々と大変になる」
「エルフィン、病み上がりなんだから無理するなよ」
「大丈夫です殿下、そのことを踏まえた上で私達がついて行くんです!」
クイナがみんなを代表して言ってほかの3人が頷いている
「監視もついてるから無茶はできないな、と言っても話し合いと支払いの確認だけだし」
「支払いで言い忘れていた、エルフィンよ今回の砦の件でお主が購入した物資は全て余の方で支払っておいたからな」
「え?」
「ワールに支払いは王城にまわすように言っておいた。当然であろう?一応体制的には王国の援軍という形になっておるのだからな」
「わかりました、ありがとうございます」
朝食を食べ終えると各自一度部屋に戻り身支度を整えて広場に集まった。
「それじゃぁ行きますか」
「「「「は〜〜い!」」」」
クイナ、ミア、エリィにラフィから元気に返事が返ってきた。そして、せっかくなので徒歩で行く事になりのんびり散歩をする様にギルドを目指した。
「私、掃除屋ギルドに入るの初めてです」
「そうなのか?」
エリィがギルドの建物を見てそう話して来た
「私とミーちゃんは何回か入った事がありますけど職員の人達はとてもいい人達ですよ」
「職員はな、今は朝の混雑を過ぎてるから少ないと思うがたまに馬鹿が絡んでくるからみんな離れないようにな」
注意をしつつ中に入ってカウンターを目指すとミミさんがちょうど若い男性掃除屋と話しているところだった。
「あ!エルフィンさんお久しぶりです!」
「お久しぶりです、ミミさん」
ミミさんがこちらに気づき声をかけてくれた
「仕事の邪魔になるから今日は失礼するよミルミナさん」
「ごめんなさいケリーさん、明日楽しみにしてます!」
「ぼくも楽しみです」
ミミさんと話していた男性はミミさんに何か告げると離れて行きこちらとすれ違う時に頭を下げて通りすぎて行った。
「!!?」
すれ違う時に背中をゾワゾワとした感覚が襲う
「どうしましたエル様?」
「………いや、なんでもない」
(今の男、強いな……)
一般人のように見えてその内側は強者の気配を感じた
「ミミさん、もしかしてお邪魔でしたか?」
「もう何言ってるのよ!クイナちゃん」
「でもミミお姉ちゃん顔赤いよ?」
「ミアちゃんまで!?」
クイナとミアがミミさんをからかって遊んでいる。
「今のはミルミナの彼氏ですよ。大方明日の休みにデートでもするのでしょ?」
奥からキサラさんが出てきてそう説明してくれた
「先輩!?私達まだ付き合っている訳では」
「はたから見たらあなた達カップルにしか見えないわよ?」
「はうっ!?」
「それよりもエルフィンさんお疲れ様でした、今日はもしかしてギルドマスターに?」
「よく分かりましたね。その通りです」
慌てるミミさんを横目に話が進む。
「お帰りになられたのは聞いてましたので今日あたり来るだろうとマスターが申しておりました。通す様に言われてますのでどうぞ2階に」
という事なのでそのままみんなでギルドマスターの部屋に向かった
「やぁエルフィン君お帰り、無事で何よりだ」
「ただいま戻りました。アルフィードさん」
応接用のソファーに腰掛け話を始める
「大体のことは陛下から聞いているよ、ご苦労さまでした」
「俺にとっては大事なことですからね、苦労なんて思ってませんよ。話を始める前に紹介しますね」
そう言うとエリィが被っていたフードを外し顔を出す
「!!これは皇女様」
アルフィードさんが皇女であるエリィに気づき立ち上がって頭を下げている
「どうぞ楽になさってアルフィード様、今日はエルさんの同行者として来ているだけですから」
「は、はい」
さすがのアルフィードさんも他国の皇族には驚くようだ
「しかし、なぜ皇女様が御一緒に?」
「それはこの方が私の大切な男性だからです、今日話させていただく内容について私も一緒の方がいいと思い同席させてもらいました」
「………なるほど、情報としては入って来ていたのですがエルフィン君と皇女様はかなり親密なご関係のようですね。あの時エルフィン君が血相を変えて王都を出て行ったのはそういう訳ですか」
アルフィードさんは俺がイルド
に乗って通りを走り抜けた時の事を言っているのだろう
「まさかその事を私に言うために?」
「あ〜すみません、本命の話題はこれからです」
「君と皇女様との仲だけでも凄いのにこれ以上のこととは?」
「ラファエルを覚えていますか?」
「もちろん、今日は見かけないね?」
アルフィードさんはクイナやミアの方も見ながら探している。
「一応言いますけど驚かないでください。ラフィ!」
名前を呼ぶと部屋に風が入り渦巻く、そして
「は〜い!主様」
ラフィが現れた
「…………」
アルフィードさんからなんの反応もない
「アルフィードさん?」
声をかけても反応しない
「えっとエル様」
「どうしたクイナ?」
「ギルドマスター、気絶してませんか?」
「え?ウソ!?」
本気でアルフィードさん気絶していた。どうにか意識を戻し平常心に持っていくが
「えっとどういう事かなエルフィン君?」
「アルフィードさん笑顔がめっちゃ怖いです」
笑顔を向けるアルフィードさんだがものすごく圧を感じる
「私ですら見た事のない上位精霊がいきなり現れたら誰だってこんなるでしょう!それよりも説明しなさい!今すぐに!」
アルフィードさんからの圧がすごいので陛下に書いてもらった便箋を渡しかいつまんで説明した。
「………君はどれだけ驚かせたら気が済むのかな?」
「そう言われましても」
「えぇと皇女様この事皇国はもう知っているのですか?」
「御父様達にはまだ話していません。この国でも知っているのはひと握りの者だけそれも国王陛下が箝口令を強いています」
「え?それはなぜ」
「それは俺のわがままでしてラフィの存在を知ればエリィとの仲を反対する者はいなくなります。でもそれは俺を見て判断したことではないですので。ちゃんと俺を見て判断して欲しくて黙ってもらってます」
「そう言うことですか、ならなぜ私に?」
「アルフィードさんはラフィの存在を認識できますから俺が連れてるのを見て問い詰められるより先に話した方がいいと思いまして」
俺はアルフィードさんに事のあらましを説明した。
「――わかりました。ひとまず王都に住むエルフ族には私の方から伝えて気付かないふりをしてもらうように頼んでおきましょう」
「助かりますけどいいんですか?」
「王都に住むエルフ族はそこまで多くありませんから、大半は自然の多い村や町に定住しています。私のように仕事場が王都だったり商売で訪れている者、家族を持ち定住する者は少ないですから」
「ではお願いします」
「ええ」
そう言うとアルフィードさんは机に向かい引き出しを開け中からなにか取り出すとそれを渡してきた
「とりあえずそれが新しいギルドカードになるよ」
金色に輝くカードを渡されそこにはAの文字が彫られている
「エルフィン君Aランク昇格おめでとう」
「おお、有難うございます!」
「エル様おめでとうございます!」「兄様おめでとう!」「やりましたねエルさん!」「主様やった〜!」
クイナ達からも祝福の言葉がかけられる。
「あと竜の素材や肉はキサラ主任に伝えてあるから帰りに貰ってね」
「肉は日数経ってますけど大丈夫ですか?」
「竜の肉は元来腐りにくいんだ。それに加えキャルシア君に魔法で凍らしてもらった上でエルフィン君の時間遅延の付与が施されたアイテム鞄に入れてあるから鮮度はほとんど落ちていないよ」
「へぇそうなんですか」
「それとキャルシア君から魔石も預かってるから報酬と一緒に貰ってくれ」
「ありがとうございます」
アルフィードさんとの話を終えた俺達は受付カウンターに行き素材や肉、魔石に報酬をもらいギルドを出た
「次はワールさんの商会に行くけどそのあと昼食にするか、みんなは何か食べたい物ある?」
「エル様のお好きな物で構いませんよ」
「私もそれで構いませんよ」
クイナとエリィの言葉にミアも頷いている。
「ラフィは?というか普通の食べ物って食べれる?」
俺達だけに見えるようにして横で浮いているラフィに問いかける
「わかんない!フルーツ甘くて美味しいから食べてるけど他のは食べた事ないから」
ルナさんに身体を変化させられてるから大丈夫な気がするけど…
その時、通りに並ぶ朝市が目に入る
「……なぁみんな、ちょっとわがまま言っていい?」
「もちろん構いませんエル様」
「兄様にお願いされるの珍しいね!」
「どうしましたエルさん?」
俺は少し照れくさそうに
「みんなの手料理が食べたい……」
そう言うとみんな一瞬キョトンとした顔になった後、笑を浮かべ
「任せて下さい!エル様何が食べたいですか?」
「美味しい物作るよ兄様!」
「私もお手伝いします!」
「ボクも手伝う!」
嬉しそうに応えてくれた
「いつものあのシチューが食べたいなぁ、それとラフィも食べれそうな野菜スープなんかもあったらいいかな」
「わかりました!まだ朝市をやっていますのでそこで買って足りないものをモーノ商会で買うようにしましょう!」
クイナ達はずいぶん張り切っている。俺もクイナ達の手料理をしばらく食べてないので恋しい。なわけで朝市に行き具材を買い揃えてからワールさんの商会に行った。従業員の人は俺の顔を見ると中に入って誰かを呼びに行ったようだ。まぁ誰を呼びに行ったかはわかるが…
「エルフィン殿お帰りなさい!」
「どうもです。ワールさん」
ワールさんと無事に戻った事の挨拶をした。するとワールさんは俺の後ろにいるフードを被ったエリィに気づいたようでエリィに向けて深々と頭を下げている。言葉に出して挨拶しなかったのはエリィがお忍びで来ている事を見越してのワールさんの配慮だろう
「ワールさん、少しお話したいことがあるのですがよろしいですか?」
「もちろん大丈夫ですとも、どうぞ奥に」
「クイナ、ミア!ワールさんと話してくるから買い物頼んでいい?」
「はーい、大丈夫です」
クイナとミアが了承する様に手を上げている。俺はエリィを連れて行きアルフィードさんと同じ様にラフィを紹介した。
「いやはや、エルフィン殿はとうとう精霊様と契約までされましたか」
「ワールさん落ち着いてますね。ギルドマスターは見た瞬間気絶してたのに」
「ハッハッハ、これでも驚いていますよ。ただエルフィン殿のする事に毎度毎度驚いていたら心臓がいくつあっても足りませんよ」
「さすがは大商会の会長様ですね」
「お褒めいただきありがとうございます、皇女様」
フードを外し応接室のソファーに座るエリィはにこやかにワールさんを褒めていた
「一応城の人を除いて知っているのはギルドマスターとワールさんだけですので内密にお願いしますね」
正確にはエルフ族は見えてるが
「承知しました。エルフィン殿に嫌われたくありませんから心の中に閉まっておきます」
「ありがとうございます。それでワールさん家の方はどんな感じですか?」
「はい、御屋敷の方は外観はほぼ終わっており内装に取り掛かっております。御要望いただいたものも着手しておりますのでよろしければご覧いただければと」
「そうですね、昼食の後に拝見させて頂きます」
「エルさん、どの様なものを頼んだのですか?」
「ふふんっそれは見てからのお楽しみ〜。予算の方は足りてますか?」
「大丈夫ですよ、それなりに出費はありましたがすでにその半分は戻って来ています。エルフィン殿の新しい魔法具の売れ行きもいいですし現在、獣魔国に展開しているアニマ商会と提携して海産物の運搬も盛んになっているので冷氷箱の売れ行きが凄いことになっております」
「屋敷の資金にかなり使ったのにもう半分も貯まったなんて凄いですね。ところでそのアニマ商会って大きい商会なんですか?」
「獣魔国限定といったところです。それに現会長は比較的まともですが跡継ぎがあまり素行が良くないのでキリのいい所で他の商会を探そうかと」
「なかなか厳しいですね」
「次代の後継者次第で店は良くも悪くもなりますからね」
「その点ワールさんの息子さん達は良い人ばかりですよね」
ワールさんには複数の息子、娘がいるけど皆いい人ばかりな上に確かな絆を感じる。
「子供達には昔から商売は情報と連携が大事だと常々言っていましたので、情報を得ても仲が悪く伝達がうまく機能しなければ意味はありません。商売は所詮ひとりでできるものではないのです」
「ワールさんが言うと重みがありますね」
「ただの年の功ですよ」
ワールさんと軽く談笑をした後、錬金術の素材を注文してすぐに用意できるものは後で以前の家に持ってきてくれることになった。昼食の後で建設中の屋敷で合流する約束をしクイナ達が買った食材を持って家に向かった。
……んだけど
「ナニコレ」
元々住んでいる家の近くに建てられている屋敷なんだけど
「デカすぎじゃね?」
せいぜいハリウッドスターが住むような豪邸を予想していたんだけど、どう見ても宮殿って言った方が当てはまるような物が建っている
「以前来た時より大きくなってますね」
「クイナは見てたの?」
「はい、5日に一度王妃様に頼みまして家の掃除にミーちゃんと来ていました」
「なるほどね、でもコレもう一軒隣まで土地広がってるよね」
確かに隣の土地は買い取ったけどさらにその隣まで面積あるよな
「とても良い屋敷ですね。これならみんなで住めますね」
エリィはそこまで驚いてないようだ。まぁ実家は皇城だもんな
「まぁ詳しくはワールさんが来てからにしてお昼にしようか」
じいちゃんの家は離れとして残す事にしている。
俺も料理作りを手伝おうとしたらやんわり断られた。私達の手料理ですから俺は手伝ったらダメだそうです。なので女性陣が楽しそうに作っているのを眺めながらのんびりして待ち、出来上がった美味しい料理に感謝しお腹を満たした。食後のお茶を飲んでいるとワールさんが来たので早速聞く
「ワールさんあの大きさなんスか?」
「立派で御座いましょう。王城の次に素晴らしい物が出来そうです」
「いや!やりすぎでしょ!」
「職人達が久々の大仕事に張り切りまして、ですがどこに出しても恥ずかしくないものが出来そうです」
「それにしたって…」
もうここまでできてたら仕方ない。腹を括るか。
「それでですね。エルフィン殿、屋敷の管理をする為の使用人なのですがどうします?」
「あぁこの広さ俺達だけじゃ無理ですね」
「一応お勧めとしては奴隷を買われるのが良いかと、指示をする者はちゃんとした者を雇用するとして動く者はその方がいいかと」
「奴隷かぁー」
クイナ達の手前、気が進まない。
「もちろんエルフィン殿の方で選んで雇用して頂いても構いませんがこの規模だと少なくとも20人程は必要かと、余裕を持たすなら30人はいた方がいいですね」
「結構要りますね、みんなはどう思う?」
一緒に住む女性陣にも意見を求めてみる
「私は構いませんよ、エル様の御判断にお任せします」
「えぇ私も問題ないと思います」
クイナとエリィが応えミアも頷いている。ラフィは…興味無いみたいだ
「ちなみに門番に関しては陛下が信頼出来る者を派遣してくれると、使用人も経験ある者が欲しいなら王城から数人用意するそうです。賃金も王家持ちでと」
「気前がいいですけど、その心は?」
「何か問題事が起きたら直ぐに対応出来るようにでしょう」
「ですよねー」
何となくそんな気がしてたよ。
「単純に心配してというのもあると思いますよ?それとですね、私の商会からも1人よろしいですか?」
「いいですけど、どうして?」
「現在エルフィン殿のお金のほとんどを我が商会で預かっている状態です」
「あっ、すみませんご迷惑でしたか?」
「いえ、そうではありません。これではエルフィン殿のお金を我が商会が握っているかのようになってしまいますので経理を担当する者を置いて頂き収支を確認して貰いたいのです。商会の者なら正確にお伝えできますので」
確かにいくら入っていくら使ったかだばだばになってるからな。
「それは助かりますのでこちらからお願いしたいです」
「分かりました。派遣した者は商会の事以外にも使って貰って構いませんのでよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。奴隷の方ですが多少未熟な者でも構いませんから、俺は貴族ではないので失敗してもとやかく言うつもりは無いので」
「かしこまりました。こちらで選別し後日エルフィン殿に面接して行く形で調整しておきます」
「あ、すみませんいいですか?」
エリィが突然話に入ってきた
「雇用に関してなのですが私の侍女のカリンが私に着いてくると思います。あとジュリアンもたぶん」
カリンさんとジュリアンさん、確かにあの二人は国と言うよりエリィを慕っているっぽい感じだしな。
「あの二人なら信用できるしそのまま各場所のリーダーを頼めるかな?」
「はい、大丈夫かと」
「なら多少不慣れな人がいても大丈夫そうなのでそのつもりでワールさんお願いします」
「はい、かしこまりました」
「あとは実際に家の中を見たからにしようか」
そして待ちに待った建設中の豪邸にみんなで訪れる。




