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大切な人を護る為、翔ける!P-5

意識を取り戻して5日目。今日も砦内を散歩して身体を動かす。その横にはエーデルリア皇女が付き添っている。


「エルさん、大分動ける様になりましたね」


「そうだな、感覚は取り戻してきたな」


エリィは日に日に体調を取り戻しているエルフィンを見て笑顔を浮かべ喜んでいる。本来は一介の掃除屋(スイーパー)に皇女であるエリィが毎日そばにいることはおかしく映るだろう。しかし、砦の皇国軍はエルフィンが皇女の為に単身で《暴魔の大森林》を抜けて来て皇女の危機を救いに来た。

その結果、皇国軍は包囲していた帝国軍を追い払うことが出来た事を知っている。さらにエーデルリア皇女自身もその掃除屋(スイーパー)の事を想い愛しているという事はエルフィンが倒れた時の皇女の対応で末端の兵士にまで知れ渡っている。その為、砦内の皇国軍は二人の仲や行動を問題視する者は誰一人としていない。


「エリィ、これからちょっと公爵殿の所に行くんだけど一緒に来てくれる?」


「はい!もちろんです」


「あと、カーマインとジュリアンさん、カリンさんもいた方がいいかな」


「カリンもですか?わかりました」


エリィは近くの騎士に頼んで三人を探しに行ってもらったようだ。俺とエリィはそのまま公爵の部屋に向かう


「おお、エルフィン殿。身体の方は大分良さそうですね」


「えぇおかげさまで、今日は公爵殿に聞いて頂きたい事とお願いしたい事がありまして」


「エルフィン殿の頼みならなんなりと、それでどう言った事で?」


「あっ、ちょっと待ってください。他にも呼んでいるので」


そう言って少したつと呼んだ3人が訪れる


「どうしたエルフィン?公爵殿の部屋に呼んで」


「なにかありましたか?」


「えっとなんで私まで?」


カーマインとジュリアンさんは何かあったのかと、カリンさんはなぜ呼ばれたのかわからない感じだ


「集まってもらって済まない。とりあえずこの部屋に防音魔法をかけさせてもらうな」


部屋に音が漏れないように魔法をかける


「魔法をかけないといけない内容か?」


「この砦は大丈夫と思うがまぁ一応な」


全員がソファーに座ったのを確認してから話を始める


「今回この面子に集まってもらったのは俺が信用できると判断した者だ」


「エルフィン、集めた理由はなんだ?」


「あぁこれはあくまで俺の推測で断言できない部分もあるが聞いて欲しい。今回の砦の事だが俺は帝国に情報を流した者が皇国にいるんじゃないかと思っている」


「な、なんだと!?いくらなんでもそれは!!」


皇国のしかも公爵や皇女がいる場で皇国に裏切り者がいると言ったエルフィンに焦るカーマインだが公爵が手で制して落ち着かせる


「エルフィン殿その根拠をお聞きしても?」


「今回の件に限らすタイミングが良すぎるんです。遡れば第1皇女とエリィが襲われた北東の街道の時から」


「エルフィン殿は街道の襲撃の報告の時もそれを疑われてましたが…」


「あの時も事前の準備が良すぎることに違和感はあったんです。たかが盗賊に皇国の騎士団が遅れを取る事はあり得ないし隊の陣形を把握している時点でおかしい」


「でもあれは最初の襲撃で見られたと」


「俺も最初はそう思いました。ですがそもそも皇女一行が通る道に予め準備をして待ち伏せをすると言う事はそこを通ると知っていたからです。日にちもルートも公表してないですよね?」


「当然です。公表など襲ってくださいと言ってるようなものですから」


「考え過ぎと言うにはおかしな点があり過ぎるか」


カーマインも考えこみ出す


「それと俺はカーマインの件にも繋がってるじゃないかと考えている」


「私の件?」


「前にも言ったがあの毒は帝国方面でしか作ることが難しい。普通に考えて帝国で作り持ち込んだと推測するのが妥当だ。だがそうなるとどうやって王国に持ち込んだのかとなる」


「それは盗賊団が運んだのじゃないのか?」


「確かに運んだのは盗賊だ、しかしその道中の痕跡が無さすぎる」


「………補給か」


今まで黙って聞いていた公爵が口を開いた


「奴ら盗賊に物を買うという考えはない、欲しければ襲って奪うのが盗賊というものだ。なのに皇国を通る過程でその被害がなかった、ということですか?」


「その通りです、ジュリアンさんに調べてもらったのですが俺が知りたい期間の時にそういう被害報告はなかったそうです」


「となると誰かが手引きした上で物資を提供したと言うことか……ところで先程気になる事を言ってましたがあの毒とはなんですか?」


俺はやっちゃった!という顔でカーマインを見る。カーマインは呆れ顔でため息を着くと


「これはユディにも話していない事なのでここだけの話にして頂きますが以前、私が病気となっていた時期についてです」


「それは原因不明の病気でユディ姉様の面会も許可せれなかった事のことですか?」


「あぁそうだ、あれは病気ではなく毒によるものだった」


「な!それは毒を用いた暗殺という事ですか!」


「幸いエルフィンのおかげで治療することができたがこいつが来るまでまったく原因がわからなかった。しかしそうなるとしまったな」


「どうしたんだ?」


「すでに主だった者の刑は執行されている。皇国に内通者がいるとしたらその者と繋がりがあった可能性が高い。証拠を得る機会を逃した」


「こればっかりはどうしようもない。とりあえずその貴族の屋敷をもう一度調べてもらっていいか?」


「わかった」


「すみません、私とカリンが呼ばれたのは?」


話を聞いていたジュリアンさんとカリンさんがおずおずと出て来て聞いてきた


「二人にはエリィの近くにいる方として聞いてもらいました。そういう存在がいる事を知っていてもらった方が備えやすいと思いまして」


「そういう事でしたか」


「王太子殿下、この事を皇王陛下に伝えても?」


「はい、結構です」


「わかりました。実は皇国側にも内通者についての情報がありまして」


「そうなんですか!?」


「詳しくはまだ調査中ですが皇国が帝国に放っている諜報員からで皇国の貴族が情報を流していると協力関係にある反政府組織(レジスタンス)から連絡があったと」


反政府組織(レジスタンス)なんてあったんですね」


「帝国は現政権に反発しているものが多いですから大小様々な組織があります」


「その情報は確かなのですか?」


反政府組織(レジスタンス)の中でも構成人数は少ないそうですが個々の能力が高く実力、結束力の高い『隠者(ハーミット)』からの情報ですから間違いないでしょう」


隠者(ハーミット)?」


「有名であるにもかかわらず素性が誰一人わからない組織でそのリーダーと言われる陽炎(かげろう)は凄腕の魔法術士と言われています」


エリィが組織について教えてくれた。にしても素性が分からないとは隠密に長けているのだろうな


「そんなに反政府組織(レジスタンス)があるのによくもちますね帝国は」


「それは軍部の存在が大きいからです。帝国の実権は軍部にあるとされており今の帝室はお飾りにすぎないと。軍部は非人道的な実験で様々な魔法具を作っているとされており現帝王も日々贅沢三昧で過ごして市民は重い税金でその日を生きるのに精一杯だと」


「絵に書い様な腐敗政治ですね」


「えぇ、しかもその実験で作られるのが防衛戦での守護ゴーレムや通信妨害の魔法具の様な技術力の高い物なので厄介なのです」


「ろくでなしに武器を与えるようなものか…まぁお願いしたい事とはその内通者についてだったのですがもう調査しているなら大丈夫ですね。なにか分かったら教えてもらうことは出来ますか?」


「大丈夫です、なにか判明次第お伝えします」


「よろしくお願いします」


こうして秘密会議は一旦幕を閉じ各々解散となった。俺はエリィと部屋まで一緒に戻る


「大変な事になってきましたね」


「実質的に帝国と連邦が企てた作戦は失敗に終わったからな、大規模な戦争は当分ないだろう。その代わり陰険な事をしてくる可能性がいちばん高い、エリィも内通者がわかるまでは用心して置いてくれ」


「はい、わかりました」


「エリィ自身はブレスレットをしていれば大丈夫と思うが……やっぱ連絡手段を確保した方がいいよな」


「えっ?なにがですか?」


「ん?こっちの話、ブレスレットは肌身離さず付けておいてくれ」


「はい!もう二度と離しません!」


その後、今後の予定について話してカリンさんの用意した夕食を食べて自室に帰った。エルフィンが自室に戻ったあと湯浴みをした皇女はカリンによって髪を解いてもらっていた。


「姫様、少しよろしいですか?」


「どうしたのカリン?」


カリンは皇女の髪を整えながら話しかける


「明後日には皇都より増員部隊が到着します」


「えぇそうね」


「先程の話し合いからして姫様の警護も増えると思います」


「そうなるでしょうね。でもしょうがないと思う」


「ですからエルフィン様と夜伽をされるなら明日しかありませんよ。っとと姫様動かれては髪が乱れます」


「カリンがいきなりおかしな事を言うからじゃない!!」


カリンがとんでもない事を口にしたので皇女は大慌てである


「別におかしな事ではありません。今なら私とジュリアンさんでどうにかできますが新しく増員されればそうはいきません」


「だからってそんないきなり……」


「いいですか姫様、ここは皇国の砦です。いつ誰が訪れるか分からない状況ではエルフィン様も姫様に手は出せませんよ?今の砦内の皇国兵は姫様達の仲を黙認していますが明日を逃せば次はいつになるやら」


「それはそうでしょうけど」


「恥ずかしがってる場合ですか、その場を作らなければいつまでもたってもお預けですよ?」


「カリン!なんだか私がはしたないみたいじゃない!」


「はしたなくありません!愛しい人に抱かれる事のどこにはしたなさがありますか!」


「う〜」


皇女はなおも恥ずかしがっている。


「姫様、これは決して意地悪で言ってるわけではありません。ただ想いを遂げるなら姫様も勇気を出さないと」


「…うん……ありがとうカリン」


翌朝、いつものように朝食をとる二人


「なぁエリィ、今日調子悪いのか?」


「へっ!?いえ、そんな事ないですよ」


「ならいいけど……」


妙によそよそしいエリィを心配するエルフィン


(もう!カリンがいきなり言うから意識しちゃうじゃない!)


昨日のカリンとの会話でエルフィンと目を合わせる事ができない皇女。その様子にカリンが手助けする


「エルフィン様、本日の夕食のあと私はジュリアンさんと明日来る増員部隊が来たあとの姫様の警護に関して話し合うので姫様と一緒にいて頂いていいでしょうか?」


「はい、構いませんよ」


「かなり細かい所まで話し合う事になると思うのでどうぞ()()()になさって下さい」


「?はいわかりました」


その後はいつも通りに運動をして身体を動かす。しかし、一緒に来ているエリィがどこかうわの空である。そんな感じで時間は過ぎていきあっという間に夕食の時間となる。そして、夕食を食べ終えるとカリンさんは食後のお茶を用意すると部屋を出ていってしまった。


「エリィ、本当に体調は大丈夫なんだよな?」


「は、はい!だ、大丈夫です!」


(全然大丈夫に見えんが……しかし…)


エリィは朝から挙動がおかしいけど


「あ、あの…エルさん」


「ん?」


「いえ、あの……その……」


「なぁエリィ」


「はい!なんでしょうか!」


呼びかけると緊張する様にビクッとした


「今からエリィを襲ってもいい?」


エリィは一瞬時が止まった様に動かなくなったあと


「え?あ、その、もちろん!ってもしかしてエルさん気づいてましたか?」


「そりゃあ、これだけ()を用意されたらね」


「あ、あう〜」


エリィは恥ずかしさから縮こまってしまった。


「…エルさんは女の身から誘うような、はしたない女性はお嫌いですか?」


エリィは上目遣いをして尋ねてくる。それが逆効果とは知らずに


「……いや」


エリィに近づきその身体を抱きかかえてから


「むしろ大好物!かな……」


エリィの身体を抱きかかえたままベッドに移動し寝かせると体重がかからないように覆いかぶさりそのままキスをする。その口からこぼれる果汁を残さず吸い取るように長いキスをする。


「ん……ふぅ………あ…ん……」


エリィからは蕩ける様な声が聞こえてくる


「可愛いなエリィ…このまま食べちゃっていいかな?」


エリィはにこやかに微笑むと


「どうぞ、召し上がってくださいな……」


そう言って両手をエルフィンの首へと回してきた。

再度キスをした後、甘い香りを発する美しい果実を(しょく)すのだった……



「ふふっ……」


「どうした、エリィ」


行為を終え一息ついていると不意にエリィが笑い出す


「やっとクイナさんやミアちゃんの様にあなたの女にして貰えたようでとても幸せです」


「……そっか」


「はい!」


「……エリィこれからもお前が危ない時は俺が助けてやるよ、だからこれからもよろしくな」


「はい、末永くよろしくお願いします」


ベッドの上でお互いに(えみ)を浮かべる


「………主様(マスター)…エリィ……」


ベッドに横になっていると急に声をかけられる。驚いて声が聞こえた方を見ると宙に浮く女性が目に入る


「ラフィ!」「ラフィさん!」


そこにはラファエルがいて裸でいるエルフィンとエリィを見ていた。


「お帰りラフィ、もう大丈夫なのか?」


大事な所は布団で隠しベッドの上からラフィに問いかける


「うん、女神様が治してくれたから」


「えっ?ラフィさん今まで女神様のところにいたのですか!?」


「ああ、まぁその辺はまた説明するよ」


込み入った話になるのでまた今度にする。


「今回はラフィにも助けられたなぁ」


「………主様(マスター)、ボクご褒美が欲しい」


ラフィから言ってくるなんて珍しいなと思うがせっかくなので叶えてやろうと思った


「いいぞ、何が欲しい?」


「エリィと同じ事して」


「………はい?」


同じく事とはもしかして


「ええとラフィ、それはちゃんと意味はわかってるのか?」


「…………子作り?」


ちゃんとわかってらっしゃいましたーーー!!


「ルナフレア様が頑張ったから願いを叶えてあげるって言って主様(マスター)に愛されたいって言ったら子供産める身体にしてくれた。だからエリィと同じ事して」


「ちょ!ちょっと待ってください!ラフィさんいつから見てたのですか!?」


ラフィは少し考え込むと


「……エリィがはしたない女性は嫌いですかってとこら辺から」


「ほとんど初めからじゃないですか!!」


エリィ、興奮するのはわかるけど柔らか果実が二つ揺れている……


「ええと!そのだな…ラフィ」


チラッとエリィを見る


「あっ、私は構いませんよ!ラフィさんがエルさんを大切に思っているのはよく分かりますしクイナさんやミアちゃんも許してくれますよ」


あの二人なら許すだろうなぁ


主様(マスター)ボクの事嫌い?」


「嫌いじゃないです!可愛いと思っています!」


「ならお願いします…三人のように愛してください……」


それ以上言葉はなかった…その艶やかな唇を塞ぎ羽毛のように軽い身体を掴み抱き寄せ肌を触れさせ交わっていく……それからは月の光に照らされた部屋で日付変わったあとも三人の影が重なり合っていった……


余談ではあるがこの日の夜は皇女の部屋に繋がる通路にはある女騎士とその部下、とある侍女が誰も通さないように夜通し交代で警備に就いていたという


翌朝、朝日差し込む部屋の中とてもスッキリした気分で目を覚ます。横にはエメラルドグリーンの髪をした美女と被さる様に胸の上で眠る白い翼が綺麗な美女、二人の綺麗な女性が静かに寝息をたてている。


「我ながら凄かったな……」


寝ていたとはいえ1ヶ月以上も禁欲だったからか自制が効かず激しくなってしまった。


「〜〜ん、ん」


「おはよう、エリィ」


エリィがゆっくりまぶたを開けた


「おはようございますぅぅ、エルさん」


まだ微睡(まどろ)みの中にいるようで眠そうだ


「身体は大丈夫か?抑えが効かず強くしてしまったから」


「ふふっ大丈夫です、それに好きな男性(ひと)にあんなに激しく求められたら女は嬉しいものなんですよ」


意識が薄いせいか普段なら恥ずかしがって言わないような事を素直に言っている。


コンコンッ


「おはようございます。姫様、エルフィン様起きてらっしゃいますか?」


「あ〜カリン?おはよう、どうしたの?」


その返事を了承の返事と思いカリンさんが部屋に入ってくる


「カリンさん!待っ……」


止めようとしたが遅かった。カリンさんはベッドの上のエリィを見て


「あらまぁ、随分と激しくされたのですね」


「ふぇ?」


事後のままなのでエリィの身体には色々と痕跡が残っている。上半身を起こしているエリィは自分の身体を見て徐々に意識が覚醒してきて


「キャッ!やだ!」


咄嗟に布団で隠そうとする。しかし掴んだのはラフィの翼だった為ラフィも目を覚ます


「エリィ〜羽根を急に掴んだらダメぇ、凄く敏感なんだから感じちゃうぅ」


ラファエルさんそれは色んな意味で危険なセリフですよ……


「あら?ラファエル様お戻りになられたのですね」


「あ、カリンだ。やっほ〜」


全く隠す気のないラフィがカリンさんに挨拶している


「やっほ〜です。お帰りなさいませ」


「うん!ただいま」


「それにしてもエルフィン様、お二人相手にして凄い状況ですね」


「いや〜まぁ」


なんと答えていいのかわからん


「とりあえず湯浴みの準備をしますね。姫様立てますか?」


「ちょっと待ってね、ぅんしょッ…キャッ!」


バランスを崩し倒れそうになる。咄嗟に腕を伸ばし支える、その時()()()にしてしまうが不可抗力なので許して欲しい。いやほんとに狙ってません!


「だめぇ腰に力が入らない」


「もうどれだけ激しくしたのですか!……次は私も混ぜてもらおうかしら」


「カリンさん、今なんと?!」


「はいはい!なんでもありません、準備しますのでエルフィン様は責任を持って姫様を湯船まで運んでください」


カリンさんはそのまま浴室に向かった。カリンさんは水魔法が使えるのに加えこの部屋には温熱パイプが付いているので直ぐに用意ができる。俺はエリィを抱きかかえて浴室へと向かう


「あ、あの…すみませんエルさん」


「気にするな」


「いえ、そうではなくて…その」


エリィが言い淀んでいる


「………お尻に硬いものが……その…当たって」


「………あっ」


それはまさしく()()()だった


「こ、これは男が朝なってしまう生理現象だ!エリィの恥ずかしそうな顔が可愛いとか触っている手の感触が気持ちいいとかではない!」


「………エルフィン様、本音が隠せてません。それは俗に“語るに落ちる“と言うんですよ?」


しまったー!動揺してまともな言い訳出来んかった!


「エリィが可愛いのが悪い!!」


「私のせいですか!?」


「そこは同意します」


「カリン!?」


「エルフィン様そのまま湯船にお願いします。あと次は先にラファエル様からお洗いしますね。こういうのは女性から綺麗にしてあげるものです」


「えぇお願いします」


カリンさんに任せるとベッドに戻り腰を下ろすのだが元気丸がやばい、なのに


主様(マスター)どうしたの?」


ラフィが背中から抱きついてきた。ラフィもまだ服を着てない訳で柔らかい二つの感触が背中にダイレクトに伝わるわけで


主様(マスター)()()大丈夫?」


「ちょっと大丈夫じゃないかも」


朝一元気丸が元気一杯MAXになってしまいちょっと痛い……


「えっと、こういう時は……」


ラフィが何やら考え込むと


「そうだ!確かクイナとミアは……」


そう言うとベッドに座るエルフィンの前に来てしゃがみ込む


「お、おいラフィ、まさか……」


「大丈夫!クイナ達の見てたから」


そのままバスローブに隠れていた朝一元気丸を取り出す。そして、顔を近づけていき


パクっ


「うおっ!!」


「んーんっ〜ジュる」


ラフィが顔を動かしていく。あまりの気持ち良さと刺激にカップ麺も作れませんでした…


「ん〜〜♪生命力と魔力が濃くてとっても美味しい!」


精霊だとそういう感覚と認識なんだ。というか生命力はわかるとして魔力まで宿ってるのかよ……


余韻に浸っている内にエリィの湯浴みが終わったようで


「お待たせしましたー。ってエルフィン様、()()()()()()()()()()()姫様、練習したのに残念ですね」


「カリン!!そう言う事は言わなくていいの!!」


湯船に浸かり腰が解れたのかゆっくり歩いて来ている


「はい次はラファエル様、洗いますよ〜」


「う〜、ボクはいいよカリン」


「ダメです!綺麗にしないとエルフィン様に嫌われますよ?」


「それは嫌だ!行く」


ラフィはカリンさんについて浴室へと入っていきエルフィンとエリィ、二人が残される


「えっとエリィ、練習って…」


「もう!聞かないでください!」


そう言いながらもエルフィンの横に座る


「……エルさん、もしかしてラフィさんが治めたんですか?」


「まぁ……うん」


「……私が鎮めたかったのに…」


「えっ?」


エリィはボソッっと言ったつもりだったがバッチリ聞こえてしまった


「いえ、なんでもないです!忘れて下さい」


大胆な事を言ったことを自覚したのか真っ赤になっている。そんな事言われて恥ずかしそうな顔させると感情を刺激されるわけで……


「あっ……その…エルさん、()()


元気丸が再出航してしまいました。


「…エリィ、練習ってどんな事したの?」


「……試してみます?」


俺は欲望のままに頷いてしまう。エリィはラフィ同様に前でしゃがみ込むと元気丸を優しく掴み舌を這わせ始める。


「ピチャっ……ぷちゃッ……」


「う!エリィ、どこでこんなに……」


「ふぇ?なふぃふぁでふぅか?」


「離してから喋りなさい、誰に教わったの?」


「それはカリンですが」


(カリンさん、一国の皇女に何教えてんですか……グッジョブです)


ラフィとはまた違った気持ち良さが襲ってくる。1度汽笛を鳴らしているのでさっきよりはもったが長くは続かなかった。


「う〜〜、なんだか変わった味がします…」


普通はこういう感想だよな


「あっ、でも癖になる味かも…」


どうやら違った様です……


「エルさん、どうでしたか?」


「大変気持ちよかったです」


感想を聞いたエリィは、はにかむ様に嬉しそうな顔をしていた。

ラフィを洗い終えたカリンさんがラフィと一緒に出てきた


「お待たせしましたーエルフィン様、あら……」


エリィの様子を見てカリンさんは


「姫様、()()したかいがあったようですね」


「カリン!だからそういうのは口に出さなくていいの!」


エリィが恥ずかしがって顔真っ赤にしている


「カリンさんこそなんでこんな事知ってるんですか?」


「それは姫様の侍女になる過程で先達メイドからです。男性が教える訳にはいきませんし姫様の場合すでに()()を何度も見てますので抵抗は薄いかと」


「うおぉいっ!!」


カリンさんは同然のように答えて俺が抗議する中エリィは考えるのをやめて無の状態になっていた


「エルフィン様、お湯は新しく入れ直しているので冷めない内にどうぞ。……それとも私も服を脱いで持てる技能を使ってお身体お洗いしましょうか?」


「カリンさん!?一体どこまで本気なの!?」


「さぁ?どこまで本気でしょうね?」


カリンさんはどこか楽しそうにしている。エリィ同様にからかわれているのか?


「とりあえず今日は1人で入ります」


「それは残念です」


ホントこの人どこまで本気なの?


「……私も()()は初めてだったんですけどね」


「カリンさん、何か言いました?」


「いいえ、なにも!それよりカーマイン様が帰りの旅程ついて話があるから朝食のあと来て欲しいそうですよ」


「それ早く言ってくださいよ!」


大急ぎで浴室に駆け込み悶々としながらも行為で付いた()()()()物を洗い流しに行く


「……カリン、もう少し素直になれば?」


「ダメですよ姫様、ラファエル様は別として私はちゃんとあの()()()に筋を通さないと。まずはそこからです」


「あの二人なら許してくれると思うけどなぁ」


「それでもです。姫様も()()()()と向き合われたでしょ?」


「うん…そうね」


皇女とその侍女が意味深な会話をしている中、ラファエルは何の話?という感じで聞いていた。


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