『結末』
「たっだいまー!」
な、なんだ妹か、警察かと思った。
「おい!逃げるぞ!」
俺はそう言いながら自分の部屋から出た。
玄関には
「やっほー!逮捕しちゃうよ☆」
警察官(男)がいた。
「妹の声でしたが」
「ええ、実はあなたが妹さんにかけた電話のあとに別室にて話を聞いていまして」なに言ってんだこいつ
「話を聞いているうちにあなたが計画し実行していると妹さんが言い始めましてね・・・」
だめだ、ごまかせない。
もう俺が犯人だという前提で話している!
どうするんだ、俺!
「なんの話をしているんですか?」
なに言ってんだ俺は!!
「まあ、とにかく逮捕します。」
俺は抵抗できず地に沈んだ。
「で、なぜ誘拐したんだ」
ここが警察署か・・・。
「なんども言うようにあの女の子は虐待を受けていて」
「そんなことは聞いていない!」
いや、聞いただろ。
「はぁ?」
「なんだ、反抗する気か?」
こいつは本当に警察官か?
「で、なぜ誘拐したんだ」
またか
「だから虐待から解放するためだと何度言ったら」
そんなことは聞いていないっ!とか言いそうな顔だ。
「ひょんなことは聞いてないっ!」
噛んだな、こいつ舌を噛んだな。
こんな事情聴取を受けた。
後で聞いたところによると、初めて電話をかけたときから犯人は俺だと分かっていたらしい。
姉がその場に居たんだとよ。
そういえば居たんだよな。
俺って本当にバカだ。
そして、俺は刑務所からでたあと、女の子といっしょに仲良く同じ屋根のしたで暮らせるわけねぇだろ!
女の子は無事、虐待から解放されたようだが、親がいないという精神的苦痛を与えられているようだ。
終わり