第4話 騎士団長
元の世界にものすごく帰りたいですが、今日は三人目の取材です。
もう前回のエロじじいでだいぶカロリーを消費してしまったので、いい加減まともな人であってほしい。本当に頼む。
「ラライさん、今日の方はどんな方なんですか…。」
「始まる前から疲れすぎでは。ですが安心してください。今日の方はこの国で一番まともです。」
「お、おお…!よ、ようやくまともな人と話ができる…助かった…。」
「…(そう、「この国で」、ですけどね…。)。」
「おお!ようこそ。私、騎士団長を拝命しております、ダミアンと申します。今日を楽しみにしたんですよ!さ、どうぞおあがり下さい。武骨でつまらないところですが、おいしいお茶を用意させていただきました。」
お、おお…!めちゃくちゃいい人そう!それになんと言っても、ちゃんとした鎧を着てる!!この国でまともな服装してるの、ラライさん以外で初めて見たぞ!
「わざわざご丁寧にありがとうございます。魔王軍との戦いについての伝記を執筆することになりました、佐藤と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
ダミアンさんに案内されたのは、騎士団の詰め所だった。例によってツリーハウスなのだが、なんかこう、ほかのツリーハウスと違って機能性重視って感じがする。使われている建材も普通の木材ではないっぽい。
「ではでは、なんでもお聞きください!国家機密に関わること以外なら、なんでもお答えさせていただきますよ!あ、好きな女性なタイプは、優しくて料理が上手な、明るい太陽みたいな女性です!」
あ、この人絶対いい人やん。この国にもこんな人がいたんだなぁ…。
「よろしいんですか~?書いちゃいますよ~?」
「ちょ!さすがに恥ずかしいのでタイプについては内密に…!」
オデ、ダミアン、スコスコノスコ。
おっと、心のハインリッヒが出てしまった。
「では改めまして、本日はどうぞよろしくお願いいたします。まず初めに、ダミアン殿の普段の仕事内容についてお聞かせください。」
「わかりました。普段は主に騎士たちの練兵、周辺地域の巡回、魔物、盗賊や山賊の討伐を担っております。」
「国内外周辺も含む、治安維持が主なお仕事、といった形でしょうか?」
「そうですね。」
「ゴゴンガ殿の戦士隊との違いは?」
「騎士団と戦士隊の主な違いは、騎士は治安維持がメイン、戦士隊は戦争や大規模魔物討伐がメイン、といった形です。」
ほ~なるほど。
「なるほど、そのように住み分けされているのですね。では続いて、ダミアン殿自身のことについてお聞かせください。趣味なんかはおありですか?」
「ありますよ!昔からアクセサリー作りが好きで、休日は専ら素材の加工にいそしんでおります。あとは滝つぼでバタフライすることですね。」
なに、滝つぼでバタフライ流行ってんの?ってか、どういうこと?全然イメージわかないんだけど。息継ぎできないだろ絶対。
ってかアクセサリーか、なんか意外だな。
「ほぉ、アクセサリーですか。どのような物を…?」
「今いくつか身に着けているので、お見せしますね!」
そういうとダミアン殿は、ネックレスとブレスレッドを見せてくれた。
見せてくれたんだが…。
「えっと…?これは…?何かを乾かしたもの、でしょうか…?それと、何か半透明な素材、ですね…?」
「ええ!これは私が倒した魔王軍幹部の指、爪、眼球です!」
「…。」
…やばい。やばいだろ。え?
「あるものは一騎打ちで打ち取り、あるものは情報を得るために拷問し…あ~楽しかったなぁ♡僕の大切な思い出ですから、一つ一つ丁寧に加工して、アクセサリーにしたんです。まだ加工できてない素材もた~~~くさんあるので、彼らのこともちゃんと加工してあげて、毎日いっしょにいられるようにしなきゃ…♡」
前言撤回。前言撤回です。ダントツでこいつが一番やばい。一番やばいって!!!!!!
おいラライさんよぉ!!!!!!!話がちげえじゃねえか!!!!
「…フイッ」
こ、こいつ~~~~~~~~~~!!!!
「そ、そうですか。独特な価値観をお持ちなんですね…。で、では魔王軍との戦いについt」
「まだ、僕の話は終わってないですよ?」
「ヒッ」
目が据わってる!!!!殺される!!!!!
「この眼球はね、魔王軍四天王の一人、残虐なるロシテのものです。ロシテはその名の通り非常に残虐な男で、捕虜としたわが軍の戦士たちを拷問して、虫のように殺したんです。情報を得るための拷問じゃない。ただ楽しむために拷問して、殺したんです。殺された戦士たちの遺体には、眼球がありませんでした。だから僕はロシテと戦うと決めました。僕と同じだと思ったんです。僕にはわかる。ロシテにとって、拷問することが愛だったんです。だから僕はね、彼を愛してあげることにしたんです。」
うーん、自分発狂よろしいか???もうSAN値がゴリゴリ削られてるんですが。
もう早く帰りたい…。帰りたいです、元の世界に。土下座ならいくらでもしますから。
というか、突然作風が変わりすぎでは?え、この前のエロジジイはなんだったの?
Pantyが恋しい…。
「さ、左様でございますか…。おっラライ殿、そろそろ次の予定がありませんでしたかな?」
「?予定なんて入ってな」
「ザンディー殿とお茶会、そう、ザンディーPanTea Partyをする予定だったはずです!!!!!いやぁもう少しお話お聞きしたかったのでござるが、残念でげすなぁ!!!!」
「そうですか、それは残念です。そうだ、よければこちらをどうぞ。」
なんだ?瓶…?を渡された。
「えっと、こちらは?」
「私の大切な家族です。」
「…ッスゥー」
もう二度と会いたくない。怖すぎる。
サイコ
現在カクヨム様で新作長編を連載中です。
読んでいただけると嬉しいです。
ユニークスキルは【チクビーム】
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