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アルミ星の記憶☆新章一話
アルミの星の記憶☆新章一話
アルミの星のオーロラ
夜の惑星ALは、静寂に包まれていた。
だがその静けさの中で、天空にひとすじの光が揺れ動いた。
「わあ……!」
ユウが思わず声をあげる。
空いっぱいに広がるのは、銀白色に輝くカーテンのような光――まるで大気そのものが糸を紡ぎ、星の夜空に編み込んでいくかのようだった。
「きれい……編み目みたい」
ユウはマフラーを抱きしめながら、光と糸を重ね合わせた。
「現象としては、アルミイオンが大気中で帯電して、放電するんだ」
隣でスキッパーが理屈っぽく解説する。
「でも、まあ……悪くないな」
最後には小さく笑って、光に見とれていた。
サンドラが小声で言った。
「料理に使うアルミホイルより、ずっときれいですね」
三人は顔を見合わせ、くすっと笑った。
光の波は夜空を染め、やがて星々とひとつになって消えていった。
ユウはそっとつぶやいた。
「……この星には、まだまだ知らない宝物があるんだね」




