第六話☆サンドラのアルミ実験
アルミの星の記憶☆スピンオフ第六話
サンドラのアルミ実験
サンドラは、惑星ALに来て最初の朝、キチネットの片隅で腕を組んでいた。
「ここで本当に上手くやっていけるかしら……」
夫のサムは早速スキッパーと仕事の話で盛り上がっている。
サンドラは居心地が悪くなって、バッグからそっとアルミホイルを取り出した。
「料理は化学実験みたいなもの……」
そうつぶやいて、ホイルを小さく折り曲げ、即席のカップを作る。
そこに野菜スープを注いでみると――
じゅっ……!
アルミが酸に反応して、カップの内側に小さな泡が立った。
「やっぱり弱いのね……」
サンドラは困った顔をした。
そのとき、ドアの向こうからユウが覗き込んだ。
「なにしてるの?」
「えっと……失敗実験です」
サンドラは耳まで赤くなった。
「すごい!じゃあ次は、甘いお菓子で試してみたらどう?」
ユウはにっこり笑った。
二人で試したアルミホイルの包み焼きは、見事に成功。
甘い香りが漂い、スキッパーとサムが慌てて駆け込んできた。
「なにこれ!うまそうじゃないか!」
「アルミホイル料理、最高だ!」
サンドラは小さく微笑んだ。
ここでも、きっとやっていける。
料理とアルミと、少しの勇気さえあれば――。




