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第五話☆アルミの音色
アルミの星の記憶☆スピンオフ第五話
アルミの音色
スキッパーが、倉庫の隅でアルミ片をいじっていた。
「なに作ってるの?」と私が覗き込むと、彼はにやりと笑った。
「風鈴だよ。惑星ALの夜風で鳴ったら、きっといい音がする」
吊るされた小さなアルミ片が、夜の風に揺れる。
――ちりん、ぱち、ぱち。
金属的なのに、どこか柔らかい。
鈍い銀白色の響きが、まるで星空に小さな穴を開けて、向こう側の記憶をこぼしているようだった。
「すごい……。音に“光”が混じってるみたい」
私がうっとりしてつぶやくと、スキッパーは胸を張った。
そのとき。
突風が吹き抜け、アルミ片がカンカンカンと騒がしく跳ね回った。
「うるさっ!」
「おい、近所迷惑だぞ!」
私たちは顔を見合わせ、思わず笑った。
星の声なのか、ただの風の悪ふざけなのか。
惑星ALの夜は、ちりん、ぱちぱちといつまでも鳴り響いていた。




