この物語は転移する前のユリアの記憶の一部である。
これは「異世界転移したら、私が弟子になっていて、のんびりスローライフを送っていた。」の外伝物語である。その中の登場人物の「記憶」の断片なのだ。パート2。今宵はあなたは、その「断片」の一部を見る事になる。
まだ…。地球の老騎士と出会う前の物語…。そしてあの地球の住人達と出会う前の物語…。
「異世界転移したら、私が弟子になっていて、のんびりスローライフを送っていた。」外伝編。
この物語は本編の主人公。魔法使い少女ユリア。記憶の「断片」の一つを本稿としての記憶なのである…。
彼女は第31話で元の世界の事を思い出していた。地球から勇者が召喚される事例は沢山ある事だろう。
彼女自身がまさか地球に転移されるとは思ってもみなかった事だった。そして…。彼女…もとい「少女」の本来の本性。性格。全てはこの物語で語られよう。今宵、あなたは、大魔法師ユリアの真の姿を見る事になる…。
ファンタジーの世界…。それは魔法が当たり前の世界。剣しかり、弓しかり、魔法しかり。の世界なのだ。そして魔法と剣の頂点に立った者が居た。その名は…。「大魔法師ユリア」であった。彼女には数千と呼ばれてる「弟子」達が居た。
その全ての弟子の中には魔法使いだけではなく。沢山の職さえも居た。戦士、アーチャー、メイジ、クレリック。上位職ではナイト、シーフ、ソーサラー、聖職者。その他に沢山の職が彼女の事を「師匠」または「先生」とも呼んでいた。
数千の職から崇められてるのか?。これは彼女の経歴に関係する事だった。彼女はとある大国の魔法長を務めていた。その大国はどの国とも争う事はない国であった。
なぜなら…全ての国とは「中立国」だからである。そして、その大国が動きだすのが魔族との戦いであった。魔族…世界征服よりも人間達を苦しむ事を生きがいとしていた。しばしば国の冒険ギルドと戦争さえも日常茶飯事であった。
だからこそ、他国はその大国に攻める国はどこもないのである。大国を攻めれば自分の国が魔族側に攻められる…。言うなれば「持ちつ持たれつ」の状態なのだ。
だが大国の国王はある決断を下す…。それは魔族を率いてる「魔王」の討伐であった…。国家議会はもう反発したのである。国家議会…。それは他国から集められた外交官であった。
この世界の文化を簡単に説明しておこう。
他国には火国、土国、水国、風国の文化がそれぞれ国として成立されていた。
火国は、火山付近を国として設立した。
(火山の山を国として建国)
土国は、砂漠付近を国として設立した。
(砂漠のオアシスを国として建国)
水国は、海付近を国として設立した。
(海中の洞窟を魔法で包み創立)
風国は、魔法で空中都市を設立した。
(地中を魔法で浮かせ都市を建国)
尚、大魔法師ユリアの出身国は風国である。
こうして大国と合わせて5大国家が誕生したのである。大国は世界から見て中央に位置する土地でもあった。東西南北に4大国家なのだ。
話を戻そう。大魔法師ユリアは国王にお呼びがかかる。それは名誉ある事と彼女にとって「ありがた」迷惑に過ぎない…。
大魔法師ユリアの本拠地は大国の中央にある。5大国家所属魔法学校の「校長」を務めてる。「長」であった…。彼女が数千の弟子が居るのか…。なぜなら魔法学校としての営業管理者なのだから…。
校長部屋にて…。1人の女性がスクロールを見つめていた…。
歳は25歳ぐらいだろうか…。身長は160cm。
体重は…。記憶の一部が消えかかってる…。
髪はロングヘアー。髪の色はラベンダーアッシュ。このラベンダーアッシュは、紫色と少しの青色が混ざった事を「アッシュ」とも言われてる。そろそろお話しを戻そう…。
彼女曰く「この世界でいないであろう美人」
っと日々、「弟子」達に伝えてる…。
ユリア校長「むぅ〜…また国王から…。」
ユリアの秘書「どういたしますか?先生」
秘書は男性でエルフであった。腰にはダガーを常に持ち歩いてる。秘書は警護役も担当していた。
ユリア校長「あー、面倒くさ、喰らえ!火炎ダン!」
彼女は火魔法でスクロールを焼き払うとした。だが、スクロールは勝手に動いて幻影を生み出す。その幻影は半透明であった。
幻影の国王「打首な…ユリアよ…聞いておったぞ…」
ユリア校長「も、も、も、申し訳ありまーせん!」
ユリアはすかざす土下座をする。頭を何度も床に叩きつける…。それを見てた秘書は呆れる。
幻影の国王「地球から勇者を召喚した、本格的に、あの計画を進行させる」
幻影の国王「よいな、ユリアよ、無礼は許さんぞ?」
ユリア校長「そんな無礼など致しません!」
幻影の国王「スロンよ、任せたぞ?ユリアを」
スロン「はっ!この命変えてでも!」
エルフの秘書は「スロン」と呼ばれていた。大国式敬礼をして頭を深く下げる。
幻影はいきなりフワッと消え去る。まるで用が終わったみたいに唐突にきえた…。
ユリア校長「ぷっ…今、聞いた?命かけるの?」
彼女は笑いをこらえてる、あの「国王」に命かける価値あるのか…。そう内心思うと…。
スロン「ユリア校長、この間、若い弟子っと〜…。」
ユリア校長「きゃー!ごめんなさい!許してー!」
スロンは校長の…弱点を握ってるのだ!。スロンは気を取り直して2人は国家議会に出るべく。
国王が住んでる王城に向かう。4大国の外交官が既に揃っていた。中央の王座には国王が威風堂々姿で座っていた。そしてユリアとスロンは国王の隣に立った。左側がスロン。右側にユリアであった。まだ勇者は到着してない。すると王の扉門から護衛兵の声が響く。
扉を護衛してた兵士「勇者の到着、到着です!」
国王「扉を開けよ、勇者をお通しするのだ!」
そして数人の武装した護衛兵が勇者を連れてくる。勇者はまだ若く若干青年だろう。
勇者を見たユリア校長は心の中で呟く。「こんな若造が勇者ですって!?」
そして外交官達も遥かにユリア校長のが魔王を討伐する力を持ってる気がしてならない4大国の外交官は呟くのであった。
それを聞いたユリアは「当然でしょ!こんな若造に何が出来るの!」またしても心の中で呟く。
そして大魔法師ユリアは前に出た、勇者を睨みつけて…。国王が魔族である魔王の討伐遠征を国家議会に提案した、その直後。国家の大事を担う魔法長を務めていた彼女は勇者に向かってこう呟いた。
ユリア校長「ふん、所詮は人間。この世界は魔法が支配するのよ、覚えておきなさい!」
勇者は少し悲しげな表情を浮かべていた。
彼女は心の中で呟くしかないのだ。国王の決断は絶対だからだ…。
「どうして?そんな顔をするの?」
「あなたは勇者の称号を貰ったのよ!」
「私には理解出来ないわ、あなたの、その悲しい顔…。」
大魔法師ユリアの物語は一旦ここで終わる事だろう。これは彼女本人、そして転移した少女の記録の一部に過ぎないのだから…。
こうして記憶の記録が終わった…。これは転移した少女の物語…。
本編「異世界転移したら、私が弟子になっていて、のんびりスローライフを送っていた。」