第10楽章こぼれ話 大魔王の独り言
誤字脱字には気を付けていますが、表現が拙い部分は、そういうものだと思って読んでいただければと思います。
大魔界の蒼い月が呆れながら見ていた景色がある。それはーー。
「大変だ、大変だ。いろんな意味で大変だ。とりあえず、クレアにあの仕事を任せたのがダメだった。まさかまだヒトゴコロが残っていたなんてな。それから、あの二人をクビにしたのもダメだった。一人は勝手に死んでいったし、一人は残ってたヒトゴコロを使って人間に逆戻り。これじゃ私の計画の逆、まるで台無しではないか。チョット偵察に人間界に送り込んだら最後、みんなやられていくし。結局この大魔界で人間界と直接干渉できるのはこの私のみ、というわけだ。ああ、大変だ大変だ。いろんな意味で大変だ。とりあえずクレアは勝手に成仏しちゃったし、セレナは毒入れたら死んじゃったし、マリアは亡命しちゃったし。さあ、頼みの綱が無くなったぞ。どうする私、どうなる大魔界。次回、大魔王の憂鬱。お楽しみに、ってやってる場合じゃない!しかも、憂鬱になってないで何か作戦を立てないと。ーー以下略ーー」
とまぁ、一人でぶつぶつ言いながら、怒っているような怒っていないような感じで、部屋の中をあっちからこっちから行ったり来たりして頭を抱えながら走り回っているのだ。
「あぁだめだダメだ。許せん。断じて許せん。私の素晴らしい素晴らしい計画が台無しになって許せるものか。人間め、この私の手で成敗してやる。待っていろ人間。また新たに作戦を考えてやる。虚弱な人間では覆せないような、素晴らしい作戦をな。」
そんな風にどたどたと大きな音を立てながら、一人ぶつぶつしゃべりながら動き回っていると、少し扉が開いて銀色の瞳が扉の向こうからギラリと睨んだのだ。
「うっせーよ、くそ魔王め。まったく、起きちまったじゃね-か。」
「そ、その声は。イオ!イオなのか!」
そう、隣で深い眠りについていたイオが、最悪の目覚め方をしたので突撃してきたのだ。そりゃ、これだけ大騒ぎしていたら、誰だって怒りたくなるさ。
この出来事を上から眺めていた蒼い月は、思わず長く深いため息をついたのだった。
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