表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DRAGON+CROSS  作者: 黒姫美奈
35/91

第5楽章その4 セレナの形見のネックレス

誤字脱字には気を付けていますが、表現が拙い部分は、そういうものだと思って読んでいただければと思います。

強化魔法、ソル・トレンラピド。(光の特急列車)


 現場に着くと、すでに討伐隊の面々が応戦しながら、探していた。そういえば、玄関から1階の教室側を(のぞ)いたときに、廊下の電気も教室の電気もすっかり消えていたなぁと思い出す。

「来たか、1年。頼りにしてるぞ。すぐにミッションを開始してくれ。」

了解(ラジャー)。」


 レツの作戦通りにみんな散っていき、残った4人で荒れるガニメデの所へと向かう。

「あれを人間に渡すものか。」

「いい加減、堪忍(かんにん)なさい・・よ。」


攻撃魔法、フリオ・テネドール。(冷たいフォーク)

強化魔法、ガソリナ・ドゥチャ。(ガソリンのシャワー)


 先輩方が息の合った連係プレーを見せてくれる。ベルガモットの展開したフォークの形の氷の塊のスピードを、コスモスの魔法で上げる。と、炎の(たま)がいくつも飛んでくる。


攻撃魔法、ビエン・エチョ・ディエンテス。(よく焼いた歯)


 炎の(たま)は、マーベラスが展開した歯型の炎に嚙み砕かれて霧散した。

「なるほど、さすがマーベラス隊長。ほとんどの火属性の技がわかるからこその連係プレー。」

 カインたちが感心していると、その当の本人たちから声がかかる。

「レツ、カミルレ、二人であの技を。」

了解(ラジャー)。」


攻撃魔法、アーグア・クチジョ、ラルゴ。(水のナイフ、長い)

攻撃魔法、アーグア・クチジョ、コルト。(水のナイフ、短い)


 ガニメデの手から放たれる炎を避けながら、何度も攻撃する。


強化魔法、ピエ・ラピド。(足を早く)

強化魔法、ティエラ・ベネフィーシオ。(大地の恩恵)


 攻撃のチャンスを逃さないように、カインとイアンがサポートする。レツとカミルレに避けられてしまった炎は、マーベラス隊長が適切な技で相殺(そうさい)していた。

「このヴェヌスの町を壊されてたまるか。」

 隊長の怒りに、その場にいる人たちの気が引き締まる。


 そんな風にガニメデの足止めをしている間も、探索チームはネックレス探しに翻弄(ほんろう)されていた。


強化魔法、ブスカンド。(探す)


 マリアや例の女性から手に入れた情報をもとにネックレスを探し続けるのだが。

「このあたりでホントに合ってるの?」

 アマリリスがイライラし始める。

「うーん、あのヒトに教えてもらった地図だとこの辺なんだけどなぁ。」

 地図とにらめっこしながら、アスカが顔をゆがめる。先ほどまでは討伐隊の3年生も何人か探索チームにいたのだが、ガニメデに悟られないように探すために足止めに加わる!と言って、地図をアスカに押し付けて行ってしまったのだった。


「全然見当たらないね。」

「もうこの辺の(くさ)(ぱら)、燃やしちゃう?」

「それはダメ!!」

 カンナも含めてみんな心が折れ始めて、ついにジャンが爆弾発言をした。まぁ、アマリリスとカンナとアスカと、3人がかりで止めたが。

 しかし、生徒たちは知らない。それが”ウソ”の情報だということを。


「姉さん、どんな感じ?」

「あともう少し待ってて。まだコピー中だから。」

「結構入っているのね。」

「ありがたいと思うべきね。」


 そんな会話がどこぞやの小屋の一室で繰り広げられているとも知らずに。


「それにしても、マリアちゃんとセレナちゃんはどうして追放されたのかな。」

 ふとカンナが疑問を投げかけた。

「確かに。悪口ちょっと言っただけでハイサヨナラーって言うのは、なんか引っかかるね。ずーっとそばにおいてたはずなのにさ。」

「何か裏がありそうですね。」

 アマリリスの言葉にアルメリアも反応する。


「えーっと、ガニメデが何かを計画していて、それを否定したから追放されたって言ってたよね。」

「怒られて毒をやられたって言ってたね。」

「私たちの中の誰かが犠牲になるかもしれない、と心配されていましたね。」

 アマリリスが、ジャンが、アルメリアが、二人の発言を思い出す。


「そう考えるとオレたち、ガニメデのこと、(しょう)悪魔族爪悪魔火属性の悪魔だってことくらいしか知らないんだな。」

 アスカの気づきにフクシアが反応する。

「あとで、マリア、聞く?」

「話してくれますかねぇ?」

「どうだろう。」

 ぼんやりとそんな会話を続けていると、向こうからミズ・ダリアが走ってくる。


「はぁ、はぁ、やっぱり、ここにいた。」

「あ、ミズ・ダリア。どうかされましたか。」

 魔法を使わずに普通に走ってきたらしいミズ・ダリアが息を整えながら告げる。

「やっと、ネックレスを、見つけたのよ。」

「本当ですか!?」

 みんなでミズ・ダリアを取り囲む。これこれ、とミズ・ダリアが手のひらを開くと、羽模様が精巧に彫り込まれたUSB型のネックレスがあった。


「これですか。」

 カンナが確認する。 

「そう。これをガニメデに返してきてくれるかしら。」

「返すって、えっ。でも、この中には大事なデータが・・。」

 アスカも不安そうに確認するが。

「返してきて。」

 ミズ・ダリアはまっすぐにアスカを見る。その表情にアスカは首で返事をすると、それを受け取った。渡すだけ渡すと先生はすぐに来た道を戻った。アスカは受け取った()()を、黙ってカンナに渡した。


「え、いいの?」

 カンナがアスカとネックレスを交互に見遣(みや)る。アスカは抹茶色の毛先を触りながら指示を出した。

「ああ。アルメリアと二人でガニメデのもとへ行って、大声で『見つけた!』って叫んできてくれ。あいつが気付いたら、思いっきり投げてやれ。」

「うん、わかった。」

 不安そうだったカンナも、何やら自信ありげな気の引き締まったアスカの表情に後押しされ、アルメリアと大きく頷いた。


特殊魔法、ソル・ボス。(光の声)

ガニメデって今どのあたりにいますか。


 ガニメデ応戦のフォローをしているであろうカインと魔法で連絡を取り、二人で向かう。

「ジャンとフクシアで町を守りながら応戦組の援護頼めるか。」

「アスカ、あたしは?」

「オレと別行動。」

了解(ラジャー)。」


 ジャンとフクシアが二人の後を追うようにその場を離れる中、アスカは手元の地図に視線を落とした。

ページの最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでもおもしろいと思ったら、評価や感想を残して頂ければ嬉しいです。これからもマイペースに投稿していきますので、続きが気になった方はブックマークをしていただければと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ