第14話
この世界でのエリナは・・・。軽いグロ表現ありです。
本日は3話まとめて投稿します。これが1話目。
「くっ、なんだこの光は」
「目がやられたわ。注意して!」
気が付けばエリナの部屋だった。ゆっくりと視界が広がり、色が戻ってくる。
廊下から大勢の足音がこの部屋めざして走ってきている。
アタシは足元に目を落とした。ズタボロになった布に包まれ、煤けた木切れのような腕がそこにあった。
「お嬢、シエラ、ミルフィル!無事か!」
「今すごい光がそっちから!何があったんだ!?」
「エリナが・・・死んだよ」
「なにっ!本当かっ!」
「うん。これでここの状態も戻ったんじゃないかな」
「ああ、そうね。外の黒い霧もなくなっているみたいよ」
窓越しに確認したミルフィルが伝えてくる。
「で、この、ミイラみたいなのが、ここのお嬢様なのか?」
アタシの足元を見ながら困惑した声を出すドルシェ。うん、気持ちはわかる。
「そうだよ。エリナ・タランドール。養子に入った女の子だよ」
その体は老婆よりひどいありさまだった。黒く煤けて、枯れ枝のように生気がなく、今まで生きて動いていたとは到底思えない何かに変わり果てていた。
「一体、何をどうすりゃこんなことになるんだ?」
「人の身に過ぎた力を使ってたんだろうね。以前、ダンジョンの宝箱から出てきた魔剣が生気を吸い取っていく現場に居合わせたことがある。その時と同じだ」
顔をしかめたシエラが吐き捨てるように告げた。
「そう、だな。そういうことがあるとオレも聞いたことがある。ある意味禁忌の力だから、報告は必要なんだが・・・その、力の元は?」
「消滅したよ。力を使い切って」
「・・・をい。それをオレに報告しろと?現物無しにどうせぇっつーんだっ!」
「なくて正解じゃないか、ドルシェ。あったら大変だぞ?」
「そうよ、それこそ国宝だの管理だので、大騒ぎよね。無くなったんだからそういう問題も起こらないし」
「お、おま、お前らもお嬢と思考回路が同じかよ~~っ!」
「だって、ここの警備してたのは『ガルガンチュア』だもんね。アタシたちはたまたま一緒に居ただけだし、偶然この現場に居合わせただけだし?」
「・・・お嬢。無駄に頭が回るじゃねぇか。俺に全部丸投げするつもりかっ!!」
「何のことかな~?あ~、お腹すいた。ご飯食べに行こうか?」
「おう、賛成だ。そう言おうと思ってたんだ」
「アタシここの出身だかんね。いいところ知ってるよ♪」
「じゃ、そのあとお店巡りしない?気になってるのがあるのよ」
「行こう行こう!じゃ、ドルシェあとよろしく~」
「ちょ、待て、お嬢!!」
「待たないよ~!」
アタシは二人を視線で促し、走り出す。逃げ足の速さは冒険者になって一番先に磨いた技だ。何せ、生き延びるのが最優先事項なのだから。
ざわめく男たちの間をすり抜け、屋敷の外へと駆けていく。エリナも女神もすべて置き去りにして。
リアがはっちゃけてます。異世界女神の祝福でパワーアップした・・・のかも?




