〜試練〜
ーーーバルストレス大陸 南西の高原ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヘルツォーク、レオン、ミストラの3人は馬に乗りアルピナ山を目指していた。
ヘルツォーク「お前らは一度言い出したら聞かない奴らだな、、。精霊っつっても古い文献で情報が多少残ってるだけで実際にいるかどうかも怪しいし、その上俺たちの味方になってくれるかも分からないんだ。最悪襲われて殺されるかも知れねぇぞ?」
レオンとミストラは精霊が実際に存在している事や、少なくともその内の1人はきっと仲間になってくれる事を確信していた。しかし、その事はあえてヘルツォークには伏せていた。
レオン「で、でも、僕も精霊を見てみたいし、同じ召喚士として何か役に立てるかも知れないじゃないですか!ね!ミストラ!」
ミストラ「そうですよ!それにそのヘルツォークさんの仮説が当たってしまったら、1人じゃ危ないじゃないですか!何かあったらみんなで戦いましょう!」
ヘルツォーク「まぁ、そうなんだが、、」
そこから3人は途中の村で休憩を挟みながら進み、5日後ついに山の入り口に辿り着いた。
ヘルツォーク「着いたな。ここから頂上の祠を目指して進むが、覚悟は良いか?」
レオンとミストラは強く頷いた。
「じゃあ、行こうか!」
歩き出すヘルツォークとミストラの後ろでレオンは山を見て微笑んでいた。
レオン(アルピナ山、、懐かしいな。あの時と何も変わってないや。サラ、ウンディーネ、エアリエル、ノーム、、早く会いたいな。)
そしてレオンも2人のあとを歩いて行った。
ヘルツォーク「疲れた。真っ直ぐ登れば良いだけなのは助かるが、とにかく長い、、。」
ミストラ「もう、最年長のヘルツォークさんがそんな弱音吐かないでくださいよ、、。こっちまで疲れてくる、、。やっぱりもう各自能力を使って上まで行けば良いんじゃないですか?」
ヘルツォーク「あのねミストラ君、、。逆の立場で考えて見たまえ。君は自分の領地に魔力を纏って乗り込んでくる奴がいたら警戒しないかね?つまり最初が肝心なんだ。この山に入った時点で話し合いは始まっているんだよ。」
ミストラ「はいはい、すみませんでした、、。」
そのやり取りを後ろで聞いていたレオンだったが、ふと何かの気配に気づいていた。
レオン(この魔力の感じは、、、まさか!?)
レオン「2人とも上です!!」
ヘルツォークとミストラも上を見上げると、そこには両手に炎を纏った美女が浮いていた。
レオン・ミストラ(サラマンダー!!)
ヘルツォーク「なっ、、!(なんじゃあの美しい女性は、、!?)」
しかし目の前に現れたサラマンダーは2人の知っている明るくて優しい雰囲気ではなかった。
サラマンダー「話し合い?笑える、、薄汚い人間と精霊が一体何を話し合うの?」
ミストラ「え?(戦闘態勢、、!? って、、あれっ?サラマンダーの言葉が分かる)」
サラマンダーは話し終わると同時に攻撃を仕掛けて来た。
ヘルツォーク「おいおい!いきなりかよ!?」
3人はサラマンダーからそれぞれに向かって繰り出された火球を瞬時に避けた。
サラマンダー「逃げるだけ、、。人間の力なんて私たちには通じないけど、反撃くらいしてみたら?」
しかしサラマンダーはある変化に気づいた。
「1人いない、、?」
ミストラは一瞬の隙をついてサラマンダーの背後に移動していた。
ミストラ「じゃあ、反撃させてもらいますよ!」
すでに乗っている雲とは別に2つの雷雲を呼び寄せており、そこから激しい稲妻が飛んでいった。
しかしサラマンダーはミストラの渾身の一撃を炎の壁で全て防いだ。それは双方の現時点での力の差を知るには十分な攻防であった。
サラマンダー「なかなか強力な能力だね。"人間の世界"ではあんたはまぁまぁ強いんじゃない?」
その戦いをヘルツォークは下から唖然と眺めていた。
「レオン、、お前の友達も普通じゃないな、、。あの攻撃を平気で防ぐ精霊も異常だが、、。」
上空では激しい攻防を繰り広げたばかりの2人が戦闘を止め会話をしていた。
ミストラ「ふふふ、、降参です。少しは見直してもらいたかったですが、僕なんかじゃ逆効果でしたね。」
サラマンダー「完敗した割には清々しい顔だね?まぁでも君の言った通り、もっともっと強くならないと私たちには届かないよ。」
ミストラ「それでサラマンダーさん。本当に僕達は皆さんと話したいだけなんですけど、駄目ですか、、?」
サラマンダーは地上にいる2人に目を向けて答える。
「分からない、、。だから試してるんだ。」
ミストラ「え?」
そういうとサラマンダーはヘルツォークに向かって行った。
「くっ!次は俺が相手かよ、、!」
ヘルツォークの頬には汗が伝っていた。
サラマンダーは再び容赦無く火球を打ち込んだ。
激しい爆音の後に煙が消えるとヘルツォークが立っていた一点は炎の後で焦げ付いていたが、その姿はどこにも無かった。
レオン「ヘルツォーク!!」
レオンが思わず声をあげると遠くから聞き覚えのある声がすぐに聞こえて来た。
ヘルツォーク「おーい!ここだ!上だ!」
声のする方を見ると大きな鳥の足を掴んで上空に逃げていたヘルツォークがいた。
「危ない危ない!こいつがいなければ焼かれてた!はっはっは!」
笑いながらゆっくりと着地し、すぐにニヤリと笑うと腰に装着していた杖を取り出した。
ヘルツォーク「じゃあ、次はこっちの番だよな?」
杖を天にかざすと時空が歪み巨大な穴が空いた。
サラマンダー(うそ、、?彼は、、召喚士なの!?やっと、、)
「精霊を驚かせてやろうぜ!来い、、キンショー!」
レオン(キンショー、、?これも僕の知らない召喚獣だ。)
穴の中心から小さな生き物が勢いよく飛び出してきて穴は閉じていった。
キンショーは小柄で2足歩行の金色の毛並みをもつ猫のような生き物が剣を背負った可愛らしい獣だった。
そこにヘルツォークが軽快に駆け寄り頭を撫でる。
「よっ!キンショー、久しぶりだな。」
「そうでもないにゃ旦那様。4年前に一緒に鬼退治をしたばかりにゃ。」
「あぁ、あれ以来か。しかし4年ぶりは人間にとっては久しぶりなんだぞ。」
「へへ、そうなんかにゃ? で、さっき精霊って聞こえたけど、あれの事にゃ?」
キンショーはサラマンダーを大きな瞳でじっと見つめていた。
ヘルツォーク「そうだ。あのお姉ちゃん、凄く強いから相手をしてやってくれないか?ご褒美は戦いの後だ!」
キンショー「分かったにゃ!じゃあ、いっくにゃー!!」
毛の生えた両足から血管が浮き出るのが分かるほど足を目一杯踏ん張ると、キンショーはサラマンダーに向かって弾丸のように飛んで行った。
サラマンダー(、、速い!!)
咄嗟に火球で応戦したが、その全てを刀で切りどんどん距離を詰めていった。
(ちょっとやばいかも、、!)
今まで攻撃を繰り返してきた側のサラマンダーがその体に炎を纏って初めて完全に防御の体制をとった。しかしそれでも尚キンショーは突き進んだ。
キンショー「これが終わればメロンを食べる〜♩」
笑顔が真剣な顔に変わると同時に激しく切りかかり、その攻撃は炎の鎧を容易に切り裂いた。
全ての攻撃を終えると地面にそのまま着地したが、攻撃を加えた側のはずのキンショーはそのままコロンとその場に倒れてしまった。そして小声で呟く。
「う〜ん参ったにゃ〜。この人強すぎるにゃ〜。」
多くの斬撃を受けて服がボロボロになっているサラマンダーも地上に降り立ち、キンショーへ歩みよって行った。
ヘルツォーク「キンショー逃げろ!! くそ!こりゃ、やばいな!」
援軍を呼ぶために再び杖を天空に掲げようととしたその時、サラマンダーがキンショーを抱き締めた。
サラマンダー「かっわいい!!何なのこの生き物!?しかもとっても強くて気に入っちゃった!」
強く抱きしめられ胸に埋まっているキンショーは顔を赤らめながら大いに戸惑っていた。
キンショー「にゃにゃ!!? 旦那様〜。この人は敵じゃないにゃ?」
その様子を戦いを見守っていた3人も拍子抜けした表情で見つめた。
ヘルツォーク「あ、あぁ、そうみたいだな。」
ーーー終戦後 アルピナ山の麓ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
疲れ切っていたキンショーに辺りで獲れた新鮮な果物をあげた後に召喚を解除し、レオン達はサラマンダーを中心として集まっていた。
ヘルツォーク「で、俺たちを試した結果は合格だったって事か?」
サラマンダー「うん、、さっきはいきなりごめんね。試したのもあるけど、、私達が純粋に人を嫌っているのも本当なんだ。初めはどんな人間ともお友達になろうと思ってこの山に来た人間と交流してたんだけど、、」
サラマンダーは山全体を悲しそうな目で見渡した。
サラマンダー「ここは豊かな自然があって、珍しい動物も沢山いた。友達だと思っていた人間達はただ私達の気を引く為に近寄ってきただけで、本当は私達の知らない所でその仲間が動物を密漁したり、自然を破壊したりしていたの。」
レオンはふと木影に小さな生き物が怯えながらこちらを見ている事に気が付いた。
サラマンダー「そう。あの子の種族も人間の被害者。絶滅してしまった子達もいるけど、人間を拒み始めてからは山も少しづつ元の姿に戻り始めてる。私達の親も私達も大好きなだったこの自然を守りたいの。」
レオン「そうか、、。だから攻撃は僕たちだけに向けて最小限で仕掛け、ミストラの攻撃は避けずに防いだ、、。(そしてきっとヘルツォークも敢えて小型の召喚獣を選んだ)」
ヘルツォークは目にうっすら涙を浮かべてサラマンダーの話を聞いていた。
ヘルツォーク「そうだったのか。それは俺たち人間が悪い。今俺が謝ったって何にもなんねぇけど、本当にすまなかった。」
そう言って頭を下げたヘルツォークとレオンもミストラも同じ気持ちで頭を下げた。
サラマンダーはその姿を見て初めは複雑な表情を浮かべていたが、すぐに笑みを浮かべて優しい顔で語りかけた。
「ううん。あなた達はあの人達とは違って心の優しい人。だってほら。こうしてる間も動物達がどんどん集まってくる。」
周りは見たこともない動物で溢れていた。
ヘルツォーク「はは、、!お前達も俺たちを受け入れてくれるのか?騒がせてごめんな。」
先程木陰で怯えていた動物も、レオンの肩に飛び乗って顔を舐め始めた。
レオン「うわ!くすぐったいよ!」
サラマンダー「ふふ。じゃあ、ここに来た理由をみんなで聞くよ。山頂までついてきて。」
サラマンダーが先導して山を登ろうとしたその時
「あ、あの!!」
レオンが突如顔を赤らめてサラマンダーに何かを渡そうとしていた。
「え?これは、、毛布?」
「そ、その、、服がボロボロなんで、、その、、」
「え、、?あぁすっかり忘れてた! ふふ、ありがとねレオン君。」
笑顔で毛布を手に取り体に巻きつけた。
ヘルツォーク(く、、レオンめ!てめぇ余計な事しやがって、、!)
ミストラ(ヘルツォークさん、、怨念が溢れ出ちゃってる、、)
ーーーアルピナ山 山頂ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一行はサラマンダーの案内の元、山頂まで歩いて向かっていた。
レオン(、、、ここはマルマが最後に息を引き取った場所。精霊達はずっとマルマのあの遺言を守ってこの場に留まっているんだ。そして、遺言の指し示していた混沌の時代とはまさに今でマルマの意思を継ぐ"選ばれし人間"なのは、、)
レオンは自分の前を悠々と歩く男の大きな背をずっと見ていた。
ーーー5時間後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
サラマンダー「ついた!」
目の前には小さいが水の透き通った池の中心に小さいが立派な祠があった。
サラマンダー「ここには私達の大切な人が眠っている、、。その人が死ぬ時の遺言はこうだった。"遠くの未来この大陸を大きな混沌の闇が襲う。その時に君達の前に正しき心を持つ召喚士が現れた時、4人全員でその者が立ち向かう闇を打ち払う戦いに全力で協力するように"って。」
ヘルツォーク「その混沌ってのはおそらくネロで、、召喚士は俺って事か?」
サラマンダー「そのネロって一体、、?」
??「そいつがこれから起こる戦争の中心人物なんだろう」
どこからか声が聞こえてきてヘルツォークとミストラは辺りを見渡したが声の主を見つけることが出来なかった。しかしレオンとサラマンダーは2人とは違い地面を見つめていた。
すると地面の一部分が光り始め、そこから2人目の精霊が姿を表した。
サラマンダー「なんでネロを知ってるの?ノーム。」
ノーム「それより自己紹介が先だろサラマンダー?マルマの予言の者よ、良く来たな。私はノームだ、よろしくな。」
レオン達も続いてそれぞれ自己紹介を済ませた。
ノームは大地を司る精霊で、優しい口調とは対照的に大地の精霊の名に見合った大きく屈強な体が特徴的だった。
ノーム「で、ネロという者の事なのだが、、、。サラ、お前は知らんだろうが先日大陸の北東部で強力な力を持つ人間同士の小競り合いがあったのだが、その戦いの中で一際異質な力を使っていたのがネロという男だった。奴はあろう事か天空の魔城バークハルトを地上まで呼び出し、そこを拠点として戦力を整えている。」
??「ヘルツォーク君達はそのネロってのを止めたいわけだな?」
祠の周りの池の水が光だし、さらに別の妖精が姿を表した。
ミストラ「あ、、あなたは?」
??「私の名はウンディーネ。ヘルツォーク君、レオン君、ミストラ君、、だったね?ようこそ僕たちの家へ。で、君たちの後ろにいるのがエアリエルだよ。」
3人は後ろを振り向くとミストラのすぐ後ろに最後の精霊が立っていた。
エアリエル「やっと気づいたか。俺が風の精霊エアリエル。これで4人揃ったぞサラマンダー?」
サラマンダー「そうだね。じゃあ、早速だけどヘルツォーク。私達はマルマの遺言に従いあなたに力を貸すけど、今人間界では何が起きていて、私たちに何をして欲しいのか教えてくれる?」
ヘルツォークは最近起きたネロの軍と国王軍の衝突の結果やそこで分かったネロの脅威を伝えた。
ヘルツォーク「ここだけの話、ネロのような者が現れてしまった最初の原因は我々王国軍のせいでもある。こんな事国王様には言えないが、、、。そして結果として奴は今この大陸でもっとも危険な男となった。」
ノームが顔をしかめながら両腕を組んでその話を聞いていた。
ノーム「しかしお前は召喚の力をマルマ同様最高のレベルで使う事ができるのだろう?ネロはそんなお前の力を持ってしても倒せない程の強者なのか?」
ヘルツォーク「単純に"ネロだけ"なら勝てる見込みはあるでしょう。しかし報告によると、奴はどういうわけかサタンという伝説の悪魔の力を使う事ができるという。そしてその力のおかげか、奴は不死身のようで。」
精霊達はサタンの名を聞いて明らかに表情が変わっていた。
エアリエル「よもやサタンが絡んでるとは、確かに我々が役目を果たすのはこの時代で間違いないな。」
ウンディーネ「なるほど、、。殺して止める事が出来ぬのであればその者を止める為にはもう封印しかない。そこで我々を頼った訳か。」
ヘルツォーク「その通りです。」
少しの沈黙の後、ノームが祠を眺めながら口を開いた。
ノーム「マルマはやはり凄いな、、全てが予言通りだ。我々に封印の術を授けたのもこの時の為か、、。」
サラマンダー「そうと決まれば、これが"最後"の大仕事だね。」
エアリエル「そうだな。ようやく俺たちも帰るべき場所へ帰る時が来たんだな。」
ウンディーネ「ふふ、みんな、まだ何も成功した訳ではないぞ?しっかりと期待に応えよう。マルマの予言では、この大きなる混沌を食い止めねば大陸に未来はない。何としても守ろう、マルマの愛したこの大陸を。」
ノーム「という事だ。ヘルツォーク、レオン、ミストラ。我々はネロを封じる事を約束する。しかし、封印を完成させるには条件がある。」
ヘルツォーク「条件?」
ノーム「あぁ、それは、、、」
ノームは3人に術発動の為の条件を伝えた。
レオン「なるほど、、それは僕たちの責任も重大ですね。」
ミストラ「それだとネロもだけどサタンも同時に警戒しないといけないね、、。」
ヘルツォーク「勝負は一瞬か、、。だが、分かった。俺たちもその時が来たら最善を尽くす。」
サラマンダー「うん、じゃあネロとの決戦の時が来たら私達に伝えて。すぐに持ち場について封印の準備をするから。」
この会談をもってネロ封印の算段はたった。そしてここからは動きがあれば召喚獣を伝令役として最速で遣わせる事を約束した。
そしてその日は祠の前で精霊達と語らいながら一夜を共にし、翌日の早朝に再び城へ戻ることとなった。
<翌朝>
ヘルツォーク「では、俺たちはもう戻るよ。今回の協力、心から感謝する。」
ノーム「なに、この日の為に俺たちはこの大陸に留まっていたのだ。むしろ本当にマルマの力を継ぐ者に協力出来て本望だ。」
こうしてヘルツォークとレオンは精霊と一旦別れ帰路に着いた。
ヘルツォーク「にしても、ミストラはどんな成長を遂げるんだろうな〜?」
レオン「精霊に特訓してもらえるなんて贅沢ですよね、ちょっと羨ましいな。」
ヘルツォーク「とか言って、お前はサラマンダーちゃんと一緒にいたいだけだろ〜?」
レオン「な、何を言ってんだよ!もう、早く戻ろう!」
前日の夜、ミストラが2人と比べて能力が劣ると判断したノームが時が来るまで修行をした方が良いと提案しミストラはその話に乗る事にしていた。
レオンは振り返り山頂を眺めた。
レオン(頑張ってミストラ。また後で必ず会おうね!)
ヘルツォーク「あれ〜お前顔が赤いな〜。このおませちゃんめ!」
レオン「も〜うるさいな!」
次回〜奇襲〜




