〜南西へ〜
ーーーミルドラ城ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ミストラ「さぁ早く!!僕も奴を長くは食い止められない!」
生き残った赤色の騎士は皆戸惑っていたが、ダンがすぐに指示を出した。
ダン「撤退よ!フォーバック!!私達をすぐにシンズラーの元へ飛ばして!!」
フォーバック「あ、あぁ、、。(なんだ?寒気がする、、)」
離脱を図ろうとした時、上空に異変が起きていた。
フォーバック「!? あれは、、城が、、、城が落ちてくる、、、。」
巨大な城が天空からゆっくりと降りてきていた。その城は禍々しい黒きオーラを放っており、それが強力な悪の所有物だという事は誰の目から見ても明らかだった。
ミストラ「あれは、、サタンの、、天空城バークハルト、、。」
ダン「何ですって!?」
突如現われた城はミルドラ城跡に悠々と着地した。そして元々置いてあった2台のベットはいつの間にか消えていた。
サタン「ちょうど着地する場所が出来て助かったわい。そもそもかつてのゼウスの城ハームリックもすでに地上に降りていのだ。これよりは地上を拠点とするかのぅ、、」
城の着地を見届けた後、サタンは不気味に笑い再び赤の騎士と対峙しようとしていた。
サタン「今日は機嫌が良い。哀れな仲間同様、お主らも苦しまないように殺してやろう、、、うっ!?」
それまでの余裕な態度とは一転して、突如サタンが苦しみ始めた。
カメル「なんかあいつ、、苦しんでいるぞ、、?」
体から煙を放ち悶える老人の中ではあるやり取りが行われていた。
ネロ(サタン、、!!もういい、、俺と代われ、、!!)
サタン「(く、、もう目覚めたのか)どうしたネロ?どのみちこやつらは殺すのだろう?」
ネロ(やる事がある、、さっさと代われ!!!!)
サタン「仕方あるまい。(ふ、しかし思った以上にワシの力を引き出せた、、もう少しじゃ、、。)」
その後、煙の中から現れた老人はネロの姿に戻っていた。しかし未だに強く悶えており、すぐに攻撃が飛んでくる気配もなかった。
カーディー「元のネロに戻った、、何だったの?一体、、」
カメル「あのじじいじゃなくなったなら、今が再戦のチャンスなんじゃねぇか?」
ミストラ「いえ、撤退が望ましいですよ。いつサタンが再び出てくるか分からない。この離脱の機会を逃せば、次は全滅しますよ。」
ダン「悔しいけどこの子の言う通りよ。一旦ヘルツォークとレオンも交えて立て直すしかない。」
ミストラ(レオン!?騎士団に入隊してるの!?でも無事で良かった)
ダン「ミストラって言ったわね。この場を任せて悪いけど、、私たちは撤退させてもらうわ。そしてあなたもこの後あなたが良ければバルストレス城に来て。」
カメル「いや、俺の分身も1人残しておく。流石に見ず知らずの人間に頼りっぱなしは気が引けるだろう?」
するとカメルの体からもう1人のカメルが現われた。
ミストラ(これはバレンと同じ分身の能力、、。いや、しかしバレンは武器の複製までは出来なかった。この人は若いけど相当熟練した能力者だ、、)
ミストラ「えぇ。カメルさん、一緒に皆が逃げるまで食い止めましょう。では他の方はまた後で!」
そして赤の騎士たちは飛び立っていった。
視線をネロに戻すと、苦しみながらも体から大きな翼を生やしており、それは戦闘態勢に入っているように見えた。
ミストラ「さて、何が来るのかな、、?(もしここで死んでも実際に死ぬ訳じゃない。そこはある意味強みだ。勢いでこんな状況になっちゃったけど、どんな結果であれこの機会に奴の事を少しでも学ばないと。)」
ネロ「お、、お前だけは逃さない、、。」
そう呟くとミストラの予想を遥かに超えるスピードで赤の騎士に向かって飛んでいった。
ミストラ「なに、、!?しまった狙いはあくまであの人達か!!」
カメル「まずい、、!俺はもう本体に戻ってこの状況を伝えてくるぞ!」
カメルの提案に深く頷き、すぐにミストラは雲に乗ってネロを猛スピードで追った。
ーーーミストラ城付近の森 上空ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カメル「!?」
異変を感じたカメルは後ろを振り向いた。
ダン「どうしたのカメル!?」
カメル「今、、分身が俺の中に戻ってきた。まずい、、ネロが来るぞ!」
ダン「まさかやられちゃったの!?」
焦る騎士達とは裏腹にもう目前までネロが迫っていた。
ダン「仕方ない!もうこうなったら戦うしかないわ!」
しかしネロは闘う姿勢は見せず予想外の行動に出た。
カーディー「えっ!?」
乱暴にカーディーの体を掴むと反転し、再び凄まじいスピードで城の方向へ戻っていったのだ。
フォーバック「なに!?」
カメル「くそ!!カーディーーーーーー!!!!!」
そしてネロは城に戻る途中で追ってきたミストラと対峙していた。
ネロ「俺を追って来たか、、、。殺してやっても良いが、お前には多少感謝している。あのままサタンが暴れていたらこの女も確実に殺していたからな。」
ネロに抱かれたカーディーはすでに気を失ってしまっていた。
ミストラ「その女の人をどうするつもりだ、、!?」
ネロ「その質問に答えてやるつもりはない。じゃあな。」
それだけ告げるとネロは再び城へ向かっていった。
ミストラ(駄目だ、、あのスピードにはとてもじゃないけど追いつけない。あの女の人には悪いけど、、こうなったらここで無理をして死ぬより出来るだけ生きて結末を見届けたい。もちろん僕自身の魔力の強化もしないと、、。)
すでにネロは目視では確認出来ない程遠くへ行ってしまっていた。
ミストラ(とにかく、レオンと合流しよう。城は、、、あっちか)
ミストラは複雑な表情で合流地へ向かった。
ーーーバークハルト城内ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ネロはカーディーをある部屋へ招き入れていた。そこには先ほどミルドラ城崩壊の際にネロの守ったベットが2台置いてあった。
カーディー「こ、、ここは、、?」
ネロ「目覚めたばかりで申し訳ないが、、、君にやってもらう事がある。」
カーディー「お前はネロ!!やってもらう事だと!?王国軍の騎士がお前に力を貸すとでも思っているのか!?」
ネロは鋭い眼光でカーディーを睨みつけた。
ネロ「頼んでいるんじゃない?やってもらう事があると言っているんだ。」
ネロが右手を伸ばすとカーディーの体が意思に反して動き出した。
カーディー「く、、なんで、、体が勝手に、、ネロ、、何がお前の本当の魔力なんだ、、!?」
ネロ「これはお前達に殺された"俺のかつての部下の能力"だ。それ以上はいうつもりもないし、もうお前は俺に抗う事は出来ない。」
カーディーは1つのベットの前まで歩かされた。そこには深い傷を追った男が横たわっていた。
ネロ「では始めようか。」
またもカーディーの意思に反してその両手は男の体に触れた。そして手から次第に赤色のオーラが溢れ出し始める。
ネロ「俺はお前のような回復系魔力を持ち、かつ赤色の奇能石の所持者を欲していた。赤色の力まで引き出せるのであれば、その者は人を蘇らせる事ができるからだ。このように、術者の命と引き換えにな。」
自分の命が目の前の男に吸われていくのをカーディーは確かに感じていた。そしてその目には涙が浮かんでいた。
カーディー「やめろネロ、、。やめてくれ。私は死ぬわけにはいかないんだ、、。」
その言葉を聞いてネロの瞳はより一層深く冷たい目になった。
ネロ「、、、俺の妹もそうやって涙を流して死んだんだろうな。それもこんな生易しい死ではない、、馬鹿な観衆の前で、見世物にされながら。」
ベットに横たわる男の傷が綺麗に修復され始めていた。
ネロ「そろそろか?まぁ安心しろよ。この後俺たちは国王兵含めあの国の住民は全て殺す。お前に家族がいてもすぐにあの世で会えるさ。」
カーディー「くそ、、くそ!!ネロ、、。」
カーディーが大粒の涙を流しながら命を落とした後、交代するようにベットの男が目覚めた。
ネロ「気分はどうだ? "ハクセイ"」
ハクセイ「ネロ、、なのか!? 俺は、、生き返ったのか?」
ハクセイは何度も自分の体に触れ、現実を確かめていた。
ネロ「正真正銘ここは現世だよ。そこの女の魔力でお前は蘇った。」
ハクセイが目を下に向けると、王国軍の鎧を着た女性が横たわっていた。
ハクセイ「理解が追いつかん、、。なぜ王国の兵が俺を生き返らせる?」
ネロ「俺が奴を操ったのさ。俺たちの仲間にレゴがいただろう?あいつの能力を借りてな。」
ハクセイ「何だと!?しかしあいつは俺を庇って先の戦で死んだんだぞ?一体、、。」
動揺するハクセイに対してネロは自身の能力に関して説明を始めた。
ネロ「分かりやすく言うと、俺は影の中にもう一つの世界を持っている。そしてその世界に味方の骸を全て引き込んだ。そしてそこに引き込んだ人間が生前に持っていた能力を俺は一つだけ使う事が出来る。しかもその力は俺の赤色の奇能石の強さで引き出せる特別使用だ。」
ハクセイ「、、確かにレゴは相手を操りは出来たが、それでも時間も短くかなり限定的な能力だった。それをお前は相手を操り、、その上、、能力を相手の意思に反して発動させたのか、、。」
ネロ「ふっ、思い出すな。レゴは自分は戦闘向きじゃないからといってこの能力で良く宴を盛り上げてくれていたっけな。だが俺にとってはお前を生き返らせるためになくてはならない力になった。」
さらにネロの解説は続く。
ネロ「そして俺の力はこれだけでは終わらない。」
ネロが壁の影に向かって手を向けると、何と次はレゴ本人が影の中から現れた。
ハクセイ「レ、、レゴ!?お前、、生きてるのか!?」
しかしレゴの顔に生気はなく、その問いかけに答えることは無かった。
ネロ「残念だが、、レゴは死んでいる。しかし、このように俺の影の世界から呼び出した者達は生前の能力を使って戦う事は出来るんだ。こんな風にな。」
レゴの体に闇が纏い始め、その闇の衣から翼が生えた。
ネロ「まぁ、、影の世界から呼び出すと、その間はその者の能力を俺は使えなくなるんだが、、特に問題はない。」
ハクセイ「何なんだお前のこの常識外れな力は、、過去に修行に行っていた間に何があったんだ。」
ネロ「これは"サタンの能力"だ。俺は過去に行きサタンの戦い方を学んだ。その中でサタンが死んだ部下に自身の力を部下に分け与える事が出来たのを目の当たりにしていた俺は、城の仲間達の死体を見た時に俺の中のサタンに訪ねた。俺もあの力を使えるのかと。」
ハクセイ「答えはイエスだった訳か。」
ネロ「あぁ、だがこの力を借りる代わりにある約束をしたが、それもお互いに利益のある話だ。今はとにかくこの力を使って王国を滅ぼす。」
ハクセイはかつてのネロからは感じなかった冷たく異常な魔力と意思を感じ取っていた。そしてそのネロを見てある大切な事も同時に思い出していた。
ハクセイ「リラは、、リラはどうした!?」
ネロ「、、、隣にいる」
隣のベットにはあまりに痛々しい傷を負って死亡しているリラが横たわっていた。
その様子を見てハクセイの目から涙が溢れていた。
ハクセイ「リラ、、そんな、、。」
ネロ「結局あの後俺は間に合わなかった。リラは城下の広場で磔にされ、騎士達の手によって公開処刑を受けて死んだようだ。」
ハクセイ「、、!?なら!何でリラじゃなくて俺を生き返らせたんだ!?蘇らせるつもりでお前はその広場から奪ってきたんだろう!?」
ネロ「必ずリラは生き返らせるさ。赤色の回復魔法を持つ人間が再び現れるまで、何百年かかろうとな。今はまずリラが生き返った後に敵のいない世界を作るのが先だ。だから俺の軍を再び強固なものにする為に相棒であるお前を先に生き返らせた。さぁ、あの日の続きを歩もうハクセイ。」
ハクセイはリラの元に駆けつけ俯いていた。そしてリラの手を握りながらネロに問う。
ハクセイ「ネロ、、俺が指揮をとる。先ほどの影の兵達はかつての仲間分全て呼び出せるのか?」
ネロ「可能だ。ただし全員となると時間はかかる。そうだな、それでも1週間後には軍が完成するだろう。」
ハクセイ「では、1週間後に奴らの城へ攻め込むぞ。リラの受けた以上の悲劇を奴らにくれてやる。」
ーーーバルストレス城ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
城内ではネロに対して大敗を喫し帰国した兵達が国王に報告を行っていた。
国王「それで、赤の騎士団で生き残ったのはお主らだけか?」
その言葉にダン、カメル、フォーバックの3人が何も答えられないまま俯いていた。
シンズラー「3名とも、、悔しかろうが国王様の前だ。しっかりと此度の戦闘の報告をしろ。」
その言葉にはダンのみが反応した。
ダン「は、、このようなご報告になり申し訳ございません。我々はネロを一度は追い詰めましたが、奴は奥の手を持っていました。」
国王「奥の手だと?」
ダン「えぇ、奴は一度は間違いなくパルラの攻撃で仕留めました。しかし、その直後に奴は突如謎の老人に姿を変え我々を襲ったのです。その攻撃でほとんどの騎士は殺され、、、最終的に老人は再びネロに戻りましたが際に隙をつかれカーディーが連れ去られました。」
シンズラー「死んだはずののネロが老人になって再び生き返ったと、、?どういう事なんだ?」
ダン「全くわかりません。しかしその力は赤色の騎士を一瞬で抹殺できる程強力でした、、、いや、確かあの少年は奴の名前を言っていた、、。そう、あの老人の名は"サタン"」
シンズラー「サタンだと!?それはかつて天界をその手中に収めるためにゼウスと争っていたと言う伝説の悪魔だぞ!?そんなものは神話の中の人物だ!」
シンズラーは敗戦の要因が突如現れた神話の中の怪物サタンだったという現実離れした報告を聞きついに声を荒げたが、国王だけはその話をじっくりと聞いていた。
国王「ダンよ、、今お前は少年と申したが、誰の事だ?」
ダン「あ、、それは、、。我々が窮地に陥った時に突如現れ、撤退の時間を稼いでくれた少年がいたのです。その少年の名はミストラ、彼にもこの城に可能であれば来るように伝えましたが、、。」
国王「お前達が手も足も出なかった相手に対して時間を稼いだだと、、?それにネロの正体も知っているとは何者だ、、。」
ーーーバルストレス城 城下町ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ミストラは城へ向かう途中で偶然レオンと再会していた。
レオン「ミストラ!良かった、どこにいるのかと思っていたよ、、。」
ミストラ「こっちこそ!まさかレオンが王国軍に入っているなんて思いもしなかった。でも、何より無事で良かった。」
しばらくレオンとミストラは近況の報告を行ったが、その中で2人とも特に気になっている事があった。
レオン「僕たちはもうすでにこの世界の出来事に大きく干渉してしまった。これからこの世界をどう生きていこうか?」
ミストラ「そうだね。僕もとっさにこの世界の人を助けてしまったし、もうすでに大きく結末は変わってしまっているのかも知れない。」
レオン「とにかく、しばらくは流れに身を任せた方が良いかも。この時代の戦争を終わらせる立役者のヘルツォークもまだ健在だし、ネロの強さを学んだ騎士達がきっとここからネロの対策を話あうだろうから。」
そこでボーガの背中に乗ったヘルツォークが颯爽と現れた。
ヘルツォーク「おーいレオン! って、、、ん!?誰だ君は?」
レオン「ヘルツォーク!!いきなりどうしたの!?持ち場は!?」
ヘルツォーク「あ、あぁ!遠征から帰ってきた兵達が俺たちと見張りを交代してくれるって言うんで、一旦俺たちは帰るぞって言いに来たんだが、、」
ヘルツォークはレオンの隣にいる少年が気になって仕方がない様子だった。
レオン「分かったよ!あ、それで彼はミストラといって、その〜、友達なんだけどさ。」
ヘルツォーク「お前の友達?って事は、、訳ありか?」
レオン「えへへへ、、一緒に帰ったら駄目、、?」
ヘルツォークは先日レオンの素性を隠すだけでも労力を使ったというのに、新たなトラブルの元が舞い込んできたことに対して複雑な表情を浮かべたが、同行を許可した。
ーーーヘルツォーク邸ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3人は夕食を囲んで座っていた。しばらく会話を交わしていたがレオンの歓迎会の時のような楽しい雰囲気の食事会ではなくヘルツォークの顔は渋いままだった。
ヘルツォーク「で、ミストラ君?まさか、、君も赤色の奇能石を持つのか?」
ミストラ「あ、いえ、僕のはまだ黄色です。そして奇能石は右肩の中に入れています。」
ヘルツォーク「はぁ、、。そっか、、。奇能石をやっぱり持っているのか、、。レオン、流石に立て続けに部外者を軍へ推薦する事は出来ないぞ?」
レオン「それは、そうだよね。でも、ミストラも帰る場所がないから、、この家に住まわせてもらう事って出来ないかな?」
その質問が来る事を予想していたヘルツォークは目を閉じてしばらく熟考した後に結論を出した。
ヘルツォーク「まぁ、住むくらいなら構わんさ。しかし、この家から出てくるのを騎士に見られるのを極力防ぐ事、それとそいつらの前で魔力を使う事は絶対にしない事、、これが条件だぞ?」
レオンとミストラの顔は一気に晴れ渡った。
ミストラ「ありがとうヘルツォークさん!家事は任せてください!得意なんです!」
こうしてヘルツォーク邸で3人は一緒に住むことになったのだった。しかし、、
ヘルツォーク「でもな、早速で悪いが俺は明日からしばらく家を離れるぞ。」
レオン「えっ!?どうして?」
ヘルツォーク「今日赤色の騎士達がネロにボロボロにやられて帰ってきたのは知ってるだろ?その報告でネロがこちらの予想を遥かに上回る異常な強さを持つ事が分かった。そして軍が一番問題視した情報は、奴は一度死んだはずなのに蘇ったという事だった。」
レオン「赤色の能力者をまとめて相手に出来る程強い上に不死身か、、。」
ヘルツォーク「あぁ、つまり奴を止めるには封印するしかない。それも、奴が抗えない程の強力な封印だ。そんな封印が出来るのは、、望みは薄いが伝説の4大精霊しかいないという結論になった。」
レオン・ミストラ「4大精霊!?」
2人の脳裏には炎を纏った美女の姿が浮かび上がっていた。
ヘルツォーク「何だそんなに驚いて?とにかく俺は唯一その声を聞ける者として、4大精霊に力を借りるために南西にある霊山アルピナに向かう事になった。2〜3週間程で戻る予定だが、、」
そこで話を遮り、レオンとミストラは声を合わせてヘルツォークに叫んだ。
「一緒に連れてってくれませんか!!??」
ヘルツォーク「え、、?」
こうして翌日の朝、ヘルツォーク達の4大精霊を訪ねる旅が始まるのであった。
〜試練〜




