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破国の召喚神   作者: 松本 豊
10/28

〜崩壊〜

ゆっくりと城へ向かう護送車の中では常に会話が続いていた。


レオン「ねぇヴェン。調印式ってどんな事をするの?」


ヴェン「どうだろうな。実は俺も各城の担当の者に任せているから詳しくは分からん。」


ハル「もう、そんな適当で良いの!?あっちは本当の王様たちなんだよ?」


ヴェン「はは!まぁ、基本はあっちのやり方にその場で全部従うさ。それに、俺たちの夢に賛同して今回の件を受けてくれたんだ。話の分からない、頭の硬い奴らじゃない。」


レオンにも不安はなかった。きっとこのヴェンの人間性を知れば、どんな相手でも快く受け入れてくれると思ったからだ。


ヴェン「雨が降ってきたな。皆は城についた頃か?」



ーーーコルト・ミストラ 魔女の城ーーーーーーーー


魔女の城

周りを尖った木々と川が囲む巨城だった。漆黒の空と降り始めた雨で、いつも以上に不気味な雰囲気を醸し出していた。


そしてそこにはコルトとミストラ、城の入り口で立ち尽くす2人がいた。


コルト「おい、、、どうなってんだこりゃ、、?」


ミストラ「そんな、、、、」


ーーーリンナ・バレン 狼人の城ーーーーーーーー


狼人の城

山を切り崩して作った天然の要塞とも呼べる緑豊かな美しい城。狼人はそこを住処としていた。


しかし、リンナとバレンが到着するとそこには入り口がボロボロに破壊された無残な要塞があった。



リンナ「なんだこれは、、、?」


バレン「リンナ!!アレ!!」


バレンが指さすと破壊された扉からボロボロになった狼人族の一人が飛び出して来た。

すぐさま起き上がり、呟きながら再び場内へ戻ろうとする。


狼人「くっ、、なんだ奴の力は、、」


バレンが呼び止める。


「待て!!」


狼人「!?お前たちは、今到着したんだな!」


リンナとバレンが走って駆け寄る。


バレン「ひどい傷だ、、何があっただ!?いや、中には何がいるんだ!?」


狼人「あれは、、"悪魔"だ、、」


ーーーヴェン・ハル・レオン ドワーフ城へ続く道ーーーーーーーー


ドワーフ城

古より存在する小人の住む城は、北西の地が常時天候の悪い地域だと忘れてしまうほど周りは果物や作物が豊富に実っていた。

これだけでもドワーフ族の知性の高さと努力が伺える。


ヴェン「あれがドワーフ城、、、思ったより小さいな」


ハル「偉大なる隊長様、、、絶対にそんな事みんなの前で言っちゃダメですよ、、」


そんな二人のやり取りを横目に

レオンは森の中に羽の生えた妖精の銅像が立っているのを見つけた。


「あそこ、銅像が立っていたよ?羽が生えた、、妖精?」


ヴェンが答える。


「あぁ、あれがハイクが言っていた"サラマンダー"だな。この大陸に全部で4人存在すると言われる精霊の内の1人だ。ドワーフの祖先はこのサラマンダーのおかげで差別を抜け出しこの住処を得られた事から、この銅像を神のように崇拝し、守り続けているらしい。」


レオンはヴェンの話を聞きながら、不思議な力を感じる銅像から視線を外せないでいた。


ハル「ちょっと止まって!!」


ハルの声でレオンははっとした。ヴェンとハルが慌てて護送車から飛び出す。

道には何者かが倒れていた。


ヴェン「これは、、ドワーフ族!なんでこんなにボロボロなんだ!?」


ハル「しっかりして!一体何があったの!?」


ドワーフは意識を取り戻してヴェン達を見た後、今にも消え入りそうな声で話した。


「こ、これがお前たちの、、やり方、、なんだな、、、」


それだけ言い残してドワーフは生き絶えた。


3人を同様の胸騒ぎが襲う。


「急ぐぞ」


3人は護送車をその場に残し、ドワーフの城へと走った。


ハルが双眼鏡を覗きながら叫ぶ。


「大変!ハイクのバリアがなくなってる!」


ヴェンはその報告に対して返事をせずにあることを考えていた。


(城が何者かに襲われている!?なぜだ!?ハイクのバリアを破ったというのか!?2人は無事なのか!?)


城についた3人は恐るべき光景を目の当たりにする。

そしてレオンが口を開く


「そんな、、これ全部、、、死んでる、、?」


大量のドワーフの死体が城中に溢れていた。


ハルはその光景に言葉がでないでいる。


ヴェンはそんな二人に話しかける


「警戒しながら進むぞ。」

(ハイク、ジョー、何があった?どこにいる?)


階段を上がると広い王座の間に着いた。


薄暗い中、そこで王座に座る予想外の人物に3人は目を疑った。




ヴェン「ハイク、、?」



次回:〜真相〜





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