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片端者
ぴょんデミルと昭和22年に生まれた。
昭和22年の2月5日にこの物語の主人公、真鍋正一郎は生まれた。生誕地は大分県の佐伯である。その日の新聞記事を読ンデミルとーーー日本から賠償施設で上海に造船所を設立とか米比国際条約近く完成とか、米代表オースチン氏は日独講和条約を成立調印しなけれ場ならないと主張すると、まあこんな内容の記事が載っている。
第2次世界大戦の後始末と言うか、あんまり日本が芳しくない時に真鍋はこの世に生まれ出たと言うことになる。日本の将来に明るさが見えない時に産声をあげたというわけである。
小さい頃の記憶はあまりないが、母親が作ってくれた布製の粗末な袋物を肩にさげて幼稚園に通った記憶がある。