Asher-アシェル(5)
今回は区切れの関係で短めです。
「なんとなくイメージするって意味がわかった気がしたわ」
色葉は刀に集中を向けた。色葉は少しずつ熱を刀から感じられたようであった。
「後は想い・・・・・・」
色葉は目を瞑った。すると刀の刃から赤く激しく燃えさかる炎が出現した。巨樹と宋平はその一連を見ていた。宋平が驚いたのは勿論だが、宋平以上に巨樹が驚いた。驚いたと言っても恐怖に近いものであったであろう。
「貴方まさか・・・・・・」
巨樹は宋平に抑えられていた枝を元の位置にすかさず戻した。
「あら、さっきまでの余裕はどこいったのかしら」
色葉は挑発をした。しかし、色葉の手は震えていた。恐怖によるものではなく、単純に炎を維持するのに体力、イメージ力が限界なのであろう。
「これで引かしてもらえるなら、これ以上の攻撃はしないわ」
巨樹は色葉の言葉に困惑した顔をした。
「し、仕方ないわ。 でも勘違いしないで、私がガーディアンでなければ貴方の脅しには屈しないわ」
巨樹はそう言って、森の奥へと同化していった。
色葉はしばらくその場に立ち尽くしていた。
「色葉さん・・・・・・?」
宋平は左腕を抑えながら聞いた。
「だいじょ・・・・・・」
色葉は最後まで言葉を言い切らず、その場に倒れた。宗平は倒れた体に衝撃が当たらないよう抱きかかえた。
相当無茶してたんだなぁ・・・・・・
そう思う宗平であったが、かく言う自分もかなりの無理をしていたことを身体のだるさで思い出した。
二人は巨樹によってなぎ払われた大地に眠るように倒れていた。
宗平は遠くから望月の声が聞こえた気もしたが、今は確認するほどの気力がなかった。




