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夢の調停人 アビル  作者: ぽこ助
29/41

Asher-アシェル(2)

「いちいち指図するな」


望月は怒りながら、色葉を抱き抱え、森の奥へと走っていった。


「大丈夫? あのメガネの子たち逃げちゃったみたいだけど。」

「関係ない。 お前の相手はこの俺だ 」


宗平は怒っているが、同時にどの部位から攻撃するかを冷静に考えていた。


「ふぅー、かっこいい!! あなたあの小娘の恋人とかだったのぉ?そうだったらごめんねぇ うふふふ」


宗平は何も答えず、立ち、深呼吸をした。頭の中で三数え動いた。


「やっときたわね」


巨樹は相変わらず構える気配はない。


舐めやがって


宗平は近くの木に跳び乗り、そこから巨樹の顔の目の前まで跳んだ。そして両手のダガーナイフを目あたりと思しき辺りに投げた。あの獅子と同じように目を使えないようにしたい根端だ。投げたナイフはしっかりと巨樹に当たり、カツンとナイフが刺さる音が響いた。


「いたーいっ・・・なんてね」


巨樹は茶化すように言い、宗平の攻撃をものともしなかった。


「確実に当てたはずなんだけどなぁ・・・・」

「随分と驚いてるようね。 よくわからないけど木はね、目なんてないのよ、木全体で感じるものよ」

「目のように見えた部分はただの見かけってことか」

「えぇ、無駄なことだったのよ」


宗平はひらりと地面に降りた。


「目潰しは効かないっと」

「そっちが仕掛けてきたんだから次は私の番ね」

「いちいち攻撃するたびに教えてくれるなんて、親切な木だこと」

「生意気な小僧め」


巨樹は低い声と共に、2本の枝をしならせた。威力のある先端を丁度宗平に当たるようになっている。

巨樹の枝によって宗平のいた辺りに砂埃がたちこめた。


「うふふ、少しやりすぎちゃったわ」


巨樹が枝を元の位置に戻そうとした時であった。


シュ


枝をきる鋭い音がした。宗平は巨樹の攻撃をギリギリでかわし、枝の部分を切ったのだ。


「あら、当たったと思ったんだけど。 ちょっとはやるじゃない坊や」


巨樹は特に当たらなかったことに対して驚きもせず、ただ目の前にいる蟻のような存在に賞賛を送っていた。


「強者の余裕っていいもんだね」

「強者だなて、坊やお世辞うまいわねぇ。。まっ事実だけれども」


再び巨樹は枝をしならせ宗平を襲った。今度は一撃に込めるのではなく、何度も何度も攻撃した。辺りにあった草木はすっかりなくなり、ここ周辺だけ荒野のようになってしまった。


「いてて」


宗平は何回かはかわすしていたが、直実に当てらていた。宗平は膝まずき、負傷部である左腕を抑えた。


一本でしか攻撃できないか


「数うちゃ当たるってこのことねぇ。。うふふふ」

「まだまだ・・・・」

「坊や無理しなくていいのよ、抵抗しなければ。 痛みなくシステムの塵にしてあげる」


巨樹は相変わらずのオネエ言葉で交渉してきた。その時であった。頭痛がした。


やっと来たか<<システムグリッター>>


宗平は上を見上げると巨樹の額の宝石から光が眩しく輝いていた


そこか


「生憎・・・・妹の為にもそう簡単には死ねないんでね」



「あらぁ、妹想いの良いお兄さんじゃない。 でも、恨まないでね」


巨樹は再び、弱っている宗平めがけてムチのような枝を振った。宗平はそのムチをジャンプして避け、枝に乗りそれをつたって、眩く光めがけ走った。


「うっ、すばしっこいわね・・・・・。まさかあなたっ」


巨樹も宗平の狙いが自分の額であるとわかり同様した。宗平はここで初めて巨樹を同様させた。


「おりゃぁあ」


一本のダガーナイフで宝石を壊すにも、投げるだけではできないと思った宗平は、身を投げ出して攻撃をした。システムグリッターさえ狙えば巨樹を構成しているシステムは崩壊する。宗平は力を込めた。


ガッ


硬いものと硬いものとが当たる音が響いた。


「これで終わりだぁあああ」


宗平はその手を止めず、力を込め押し込んだ。宗平は雄叫びあげた。そして全部の力を使い果たし地面へと落ちていった。



これで終わりだ・・・・そう思ったが、現実はそう甘くはないのだ。夢の中ではあるが。




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