新人アービター(2)
「紹介が遅れた。私はDDN日本支部常務の畠山だ。新人諸君よろしく」
畠山の一礼に合わせて皆それに続く。
「早速で悪いが皆には研修を受けてもらう」
畠山は手元にある端末に視線を下げた。
「まず3班に分ける。以後そのチームで仕事に当たってもらう」
「近衛光貴」
本人と思しき青年が返事をした。
そう言う感じで進むのか…。
その後も色々な名前が呼ばれた。宗平はまだ呼ばれないことに焦りを隠せなかった。
「九条宗平」
「はいっ」
あまりにも張り切りすぎて裏声混じりの変な声が出てしまった。シルヴィアがクスクス笑っているのがわかる。
場は一瞬静かになったが、そのまま進行していった。
恥ずかしい…。
全ての名前が呼び終わった。どうやら男女混合で5人づつ。全部で3チームに分かれたようだ。
「では各自教官に進行を渡す」
畠山の声と同時に、教官3人が前へと出てきた。彼らは会社独自の制服に身を包まれていた。黒くどこか軍服にも見えるようなものだった。
「第1班教官担当二階堂だ。よろしく」
「2班教官担当、白石舞美と申します。以後お実知りおきを」
「3班の教官、五十嵐だ。」
それぞれの教官が自己紹介をした。男2人女1人。
「まず各人に今後の為に専用デバイスを配布する」
二階堂の合図で背広を着た男が大きな黒いスーツケースを持ってきた。高級感のあるそれは宗平からしたら縁のないものだ。背広は金属の金具のロックを外しスーツケースを開けた。
「皆にはこのコンタクトレンズ型のデバイスを使ってもらう。最初は抵抗あるだろうが時期に慣れる」
宗平はコンタクトレンズの入ったカプセル状の入れ物を渡された。中には普通のコンタクトレンズが2つ入っているように見えたが、良く目を凝らすとコンタクトレンズに小さな電気回路が見えた。
皆さっそく目に装着していた。
怖いなこれ
宗平は躊躇しながらも目に装着した。
「装着した者には各班の集合場所が表示されているはずだ。まず皆にはそこに向ってほしい。以上だ」
二階堂の話を終え皆コンタクトレンズに表示された場所へと向った。
まだ目がゴロゴロするな




