予兆
某廃墟ビル最上階
「情報屋さんよ、今日は随分機嫌がよろしいようで」
「そうかしら?」
2つの影が屋上にある。
「あぁ気持ち悪いくらいね」
「あんまり言うと機嫌損ねますよ」
「あー悪い悪い。で、今日の情報は?」
「<<アービター>>結成が決まった」
「それだけか?」
「まさか」
「ちっ」
男は舌打ちをし口に咥えていたタバコを捨てた。
「用意しろ」
男は誰かに聞こえる様な声で叫んだ。2人の男がどこからともなく現れたスーツケースを女に渡した。
「前金1000万だ」
女は首を横に振り手で2を表した。
「強欲な女め。用意しろ」
もう一つのスーツケースが女に渡された。
「毎度ありです」
「いい情報じゃなかったら…。わかってるな?」
「えぇ。勿論」
「早速教えろ」
「いえ、場所を変えさせてください」
「あぁ確かにここは安全とは言えないからな」
「では後日」
女は屋上の出口へと向う。
カチャ
銃を構える音がする。
「なんのマネでしょうか」
女は立ち止まり言った。
「どうもお前は信用できない」
「信用?」
「そこまでして裏切る理由がよくわからないとこが怪しい」
「お金の為ですよ」
「笑わせるな、お前からしたらこんな端金あるようで無いようなものだろ?」
「えぇ、否定はしませんが」
「じゃ目的を言え。返答次第ではここでお前を撃つ」
女は考え込み、振り返り男を見つめた。
刹那に女は男の間合いを詰め銃を奪い、こめかみにそれを突きつけた。
男は唖然とした顔をした。他の男たちも同様だ。
夜風が屋上に吹きかける。
「いけませんねぇ。プライベートを詮索しないって言うのも契約の一部かと思ったんですけどね」
女は契約書と思しき紙を男に見せつけた。
緊迫感のある中一人笑う女は人間には見えない。
まるで悪魔だ。
目的の為なら何でもする悪魔だ。
そう皆思った。
「わかった、わかった」
男は怯えた声で言った。
「何がですか?」
女は笑っているが、目からは殺気を感じる。
「俺が悪かった。今後一切プライベートには干渉しないから許してくれ、、いやください」
さっきまであった男の高圧的な態度は消え去っていた。
「まぁいいでしょう。ただ次はないですよ」
女は銃を男に返し、不敵な笑みを浮かばせ屋上後にした。床に落ちた銀色の髪を見て男は思った。
銀色の悪魔め




