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66.揺れる〇〇と揺れる心

この世界の女性は、皆顔面偏差値が高い。

太い細い、美人系か可愛い系はあるが一様に整った顔をしている。


それは男性でも同じで、シュッとしたイケメンかワイルド系かの違いはあるが、現代世界ならモデルをやっていてもおかしくない。

そして目の前の女の子も例外ではない。


ボリューム感のある髪は肩までのび、毛先が少しパーマをかけたようにウェーブしている。

そしてその毛色は初雪のように真っ白で艶があり美しい。


こちらを驚きの表情で見つめるその顔は、アイドルのように整っている。

保護欲を掻き立てる子犬のように見つめる菖蒲色の大きな瞳に、雪国の女性のような白い肌に映える。

薄いピンク色の小さな口。


身長は150〜155といったところか。僕よりもだいぶ小さい。


「あっあの すみません。いっ今のは?」


「あーこの子だよ。ポシルは念話が使えるんだよ。よろしくね」


フィーネは深呼吸を繰り返し少し落ち着きを取り戻していた。

肩の上のポシルにぺこりと軽くお辞儀をし、もう一度視線を戻した。


「あのすみません。取り乱しちゃいまして、私は今回王都に行くのに依頼を受けたのですが、なにぶん1人なので今回同じくソロで参加しているタカヤさんと組むように言われまして……。」


今回の護衛依頼は、僕の指名依頼の他にももちろん出ており、王都へ行くために依頼を受けている冒険者もいる。数名ソロ参加はいるらしく、各パーティに振り分けられているようだった。


「うん。お互いソロなんだ改めてよろしくね。僕はタカヤ。ランクはC。戦闘には自信はあるけど護衛は初めてなんで、色々教えて下さいね」


何とか平静を装ってはいるが、可愛い子との会話はやっぱり緊張するな。

美少女に悪い思い出しかないけど。まぁ今回はその辺意識して接してみて違和感ないし、普通の女の子なんだろうな。


「はいっ!よろしくお願いします。私はDランクです。前も護衛でこの街に来たんです。なので、何かあれば聞いて下さい!」

瞳をキラキラさせて見つめてくる少女は、明るい笑顔に戻りやはり想像通りの可愛いさだった。


「あれ?この依頼ってBランクっ聞いたんだけど。僕もBランクで受けてるし」

フィーネのランクはD。通常の方法じゃ1個上の依頼しか受けられないはず。


何か特別な依頼方法なんだろうか。


「いえ。Bランクの依頼は戦闘がメインですが、私は戦闘の補助が仕事です。主な仕事は、休憩時や行商時の手伝いですね。給仕と売り子という感じでしょうか、なので依頼のランクはCなので、私でも受けられるんです」


「なるほど。じゃあ戦闘時は、補助よろしくね。危ないと感じたら無理しなくていいからね」

「はい。タカヤさんはフェオンさんに直接依頼を受けたと聞いています。今回の配置も一番安全な場所だと言われました」


フェオンさんが、もの凄いハードルを上げているような気がしないでもないが、何にせよ信頼されている事は確かなようだ。


その期待には答えなきゃいけないな。


「うん。2週間よろしくね」


フィーネとの挨拶と軽い自己紹介も済んだところで、フェオンさんを見ると準備が全て終わったようで、部下に指示を出しているところだった。


「フェオンさん。今回の王都への道中よろしくお願いします」

依頼主への挨拶を兼ねて、手の空いたタイミングで話しかける。


「やぁタカヤさん。よく引き受けてくれましたな。これでこの旅は安泰ですな」

フェオンさんは、満面の笑みで、ガッチリと手を握り高らかに笑った。


これからの道中は、街道を北に進み、まずは今日の夕方までに【ヘナ村】に着き一泊。

そこでその村の特産品を買い取り次の村を目指すが、次の村までは一週間はかかるとの事だった。


そして問題なのが、【ヘナ村】から次の村までの道中で、どうしても峠を越えなければならず。

盗賊と魔物に頻繁に商隊が襲われている危険地帯という事で、特にお願いされてしまった。


出発してしばらくは、のんびりとした時間が続く。

ここら辺は少数単位のフォレストウルフやゴブリンなどがいるが、さすがにこの人数の商隊に手を出してくる魔物はおらず、僕の気配察知にも引っかかるものの襲ってくる気配はなかった。


馬車は4台。

少ないように見えるがそこは大商人。マジックバッグを多数所持しており見た目以上に積み込まれている。


これ以上馬車を増やすと、護りが分散し危険がますので。というフェオンさんの言葉に、この世界でのし上がったフェオンさんの経験値の高さを、再度認識させられた。


馬車の最後方の護衛を任された僕らは、気配察知で索敵を掛けながら、馬車の後ろに腰掛け周囲を見渡していた。


「これだけ広い草原ですと、見晴らしが良いので警戒しやすいですね」

「そうだね。ここはまだ魔物も弱いし、そういえばフィーネさんは王都出身なの?」


「えっあっはい。出身は違いますけど……拠点は王都です。タカヤさん。フィーネでいいですよ」


にこりと微笑む笑顔に、ドキりとしてしまう。


ただでさえ馬車に揺られ、同じタイミングで揺れる〇〇を見ないようにと、なるべくフィーネを見ないようにしているのだ。その笑顔は反則だと思ってしまう。


しかし、目の端でもその揺れが分かるほどの立派なものを意識するなという方が難しい……。


「じゃあフィーネは、帰還なんだね。僕は王都が初めてだから楽しみでさ」

視線を誤魔化すために、肩のポシルを撫でる。


そんなポシルは、草原に薬草や効能のある草を見つけると触手を伸ばし、採取している。こちらは平常運転だ。採るたびに嬉しいようで左右に小刻みに揺れている。


元祖可愛いは、やっぱり僕の最高の癒しだね。


「そうなんですね!じゃあ着いたら私がタカヤさんをご案内しますね」

嬉しそうに宙に浮いている足を左右交互に前後に動かし、楽しそうにフィーネは答える。


そんな感じで他愛もない話をしながら警戒を続け、太陽も落ち掛けた夕暮れ時。

〈おーい【ヘナ村】が見えたぞー〉

1日目の目的地【ヘナ村】に到着した。


少女描写の難しさにぶつかり、筆がなかなか進みませんでした。。。伝えきれないこの文章力のなさを許して下さい。

皆様の脳内補完で補っていただければと思います(`_´)ゞ


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物語の精査の合間に書いた小説を新作として公開致しました。
ぜひこちらもよろしくお願いします。

迷宮都市の料理人
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