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61.嘘と本質

更新遅くなりました。

よろしくお願いします。

「こりゃあ・・・。この人工魔石どこで手に入れた?しかもこのサイズ・・・」


 次の日、朝一で《グーボ防具店》に出向き、2日後に王都へ旅立つことを、グーボさんに伝えた。


 一瞬。信じられないと言った顔をするものの、元々5日程で全ての防具を揃えるつもりだったらしく、全身全霊をかけあと2日で用意すると言ってくれた。


 帰り際にポシル印のスタミナ回復薬(オークに使った狂壮薬ではない。。。)を1日1本が限度だと、きちんと念を押して渡していたから、頑張ってくれるだろう。


 そして、ギルドのギルドマスターの部屋で、例の魔石を説明も無しに見せたスイデンの第一声がこれだ。


 今ギルドマスターであるスイデンと、あまり表に出てこない副ギルドマスターが、険しい顔で顔を見合わせている。


 副ギルドマスターの名前は、シエスティアさん。


 金色の、美しい長い髪の女性のエルフ族の女性だ。

 エルフ族の特徴を、そのまま体現したかのような少し白っぽい、透き通るような肌の色と、目鼻立ちがはっきりとした非常に美しい容姿をしている。


 出るところは出ておらず・・・。引っ込むところは引っ込んでいる。スラリとした海外モデルのような凛とした美しあがある。


 僕が、その顔に見惚れ視線を下に移した瞬間殺気が漏れ、歳のことを言おうとしたスイデンの鳩尾辺りに一瞬で構築された無詠唱のウィンドブローが叩き込まれていた。


 どうやら200歳は超えているらしく、シエスティアさんに、歳の事とお胸の事は禁句にしようと、心の中で誓った瞬間だった。


「タカヤよ。もう一度聞く。これをどこで手に入れた?」


 真剣な表情で、魔石を見つめ先日のモンスター大量発生や、キングの可能性を示唆された時よりも表情は硬く、余裕がない。


「それよりも一つ質問させてくれませんか?」

「なんだ?」


「この魔石を見て、人工魔石だと断言したのは何故です?鑑定のスキルで確認したのでしょうか」


 その質問に対し、答えを告げたのは副ギルドマスターのシエスティアさんだった。


「タカヤくんは、人工魔石を見るのは初めてなんだね。これを人工魔石と断言するのに、鑑定のスキルは必要ないんだよ。まず魔石の魔力が乱れている事。そして魔石の一部に違う魔石が埋め込まれていた形跡がある事。この2つの理由でこの魔石が人工の物だと分かるんだ。勿論核として使われた魔石部分も埋め込まれてた違う魔石も本物だがね。こう言う加工をされた物を人工魔石と言うのだよ」


 わかったかい?と丁寧に説明をした後、理解したかの確認も忘れない。

 それだけで、このシエスティアさんの副ギルドマスターとしての優秀さが推測できる。


「はい。シエスティアさん。ありがとうございます。あまりの魔石大きさに気を取られ、そこまで深くは考えませんでした」


「うむ。シエスティアではなくシエスと呼んでくれて良い。さて、この魔石を手に入れた経緯を話してくれないかい」


 僕は、グーボ防具店でのスライムの核の入手依頼から人工魔石の入手までを簡単に説明する。


 しかし、人工魔石と分かった経緯については、スキルの事を伏せるため鑑定のできる知り合いに見てもらったところ人工魔石と鑑定されたと説明し、地下水路での変異スライムの件と合わせて報告しに来たと説明した。


「はぁ〜。タカヤ。お前さん休暇明けにしちゃ随分とまぁ。もう驚きゃしねがえが1日で各属性スライムの核を1人で揃えるだの、変異スライムとタイマン張るだの。まぁお前さんらしいっちゃらしいのか」


「シエス。どうだい?」


 何故か軽く確認をとるスイデン。


「そうですね。全てが真実では無いですが、大筋は大丈夫でしょう」


「そうか。まぁ心配はしてないがな」


 このやり取りだけで、何と無く想像ができる。


 どうやらシエスティアさんには真実を見抜く力があるのだろう。


 スキルによるものか、種族的な特性か。それとも特技かは分からないが、ギルマスが信用するに値する信用度ではあるようだ。


 今回スキルの事があって、誤魔化したが今後下手な誤魔化しの嘘はつかない方がいいな。


「悪かったな。タカヤ。一応説明しておくがシエスティアには嘘を見抜く力がある。と言ってもある程度経験を重ねたエルフの種族特技みたいなもんで、スキルになっているわけでは無い。ただその言葉が本当の物事の説明の結果を変えるものか否かが分かるんだ。まあその過程でいくら嘘をまぜても言葉の結果が同じならば大筋から逸れていないと言う事になる」


 予想通りの説明に頷くと、更にスイデンが言葉を続ける。


「実はな、今回の人工魔石は2個目の報告なんだ。と言ってもこちらは魔物になっておらず、森の中に落ちていたものが買い取られたものだ。大きさもさほど大きくなく、持ち込んだ冒険者も人工魔石だとは気付いておらんがな」


「なるほど。それで警戒を強めていたんですね」


「分かりました。ではこちらの人工魔石はお預けします。その代わり犯人の手がかりが見つかったり、目星がついたら教えてくださいね」


 この街を離れる前に解決してくれるのが望ましいが、そう簡単では無いだろう。


 人工魔石の件はギルドに任せて、こちらはフェオンさんの依頼を受けに行こう。






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物語の精査の合間に書いた小説を新作として公開致しました。
ぜひこちらもよろしくお願いします。

迷宮都市の料理人
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